ジョナサンと宇宙クジラ 新装版 の商品レビュー
以前に買ったが全く読んでいなかったので読了。 いくつかの短編を通して「私だけが感じられる・考えることが出来るなにか」にフォーカスされているような気がした。物語全体がSFでよくあるパターンである「もし〇〇が〇〇だったら?」という疑問点からスタートしているのではなく作者の抱いている気...
以前に買ったが全く読んでいなかったので読了。 いくつかの短編を通して「私だけが感じられる・考えることが出来るなにか」にフォーカスされているような気がした。物語全体がSFでよくあるパターンである「もし〇〇が〇〇だったら?」という疑問点からスタートしているのではなく作者の抱いている気持ちや感情ベースで作られているように私は感じた。 私は個人的には「九月は三十日あった」が一番気に入った。自分だけが感じた気持ちを一番綺麗に消化した結果になったのではないかと思う。
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「九月は三十日あった」☆☆☆☆ 時がたっても大事にしたいものは確かにあって、それがわからない人を見るとその人がとてもつまらなく思えてしまう。 逆にそれを守り続けている人に出会うと、安心感やなつかしさを覚えるものだ。 作中にある「九月」に関する表現はアメリカにおける感覚によるものな...
「九月は三十日あった」☆☆☆☆ 時がたっても大事にしたいものは確かにあって、それがわからない人を見るとその人がとてもつまらなく思えてしまう。 逆にそれを守り続けている人に出会うと、安心感やなつかしさを覚えるものだ。 作中にある「九月」に関する表現はアメリカにおける感覚によるものなので、新鮮さとなつかしさという項で考えると日本では四月にあたるのかなあと変換しながら読んだ。 「魔法の窓」☆☆☆☆ 美しいものを美しいと思えることは美しい。 そしてその力を信じ続けることは現代(作品は50年以上前のものだが)において難しい。 美しかった時代を懐古するような描写をヤングはよく書くけれど、現代を憎んでいるわけではなくて、ただただかつての美しさを思い浮かべて眺めているという感じがする。 切なく心に残る作品だった。 「ジョナサンと宇宙クジラ」☆☆☆☆☆ ヤングは一人の女性を他にはいない特別な存在として描写するのが上手い。 懐かしさと寂しさをまとったようなヒロイン。 クジラの中の世界が温かくて、一度でも行ってみたいと思った。 クジラにとってはたまったものじゃないだろうけど。 「サンタ条項」☆☆ 欧米の童話や迷信をよく知らないのでジョーク等がよくわからず。 「ピネロピへの贈り物」☆☆☆ 異星人が地球での些細な親切に恩返しをする話でほっこりするが、特筆するべきところは見当たらず。 「雪つぶて」☆ これはヤングが書くべき小説ではなかった。 「リトル・ドッグ・ゴーン」☆☆☆☆☆ ご都合主義でも何でもいい。 この作品が大好きだ。 待ち続ける女性と、忠実なペットと、それらの大切さに気付けたヘイズが素敵だ。 コンプレックスから解き放たれたことを示す最後の一文もすばらしい。 「空飛ぶフライパン」☆☆ ほっこり系の話ではあるのだが、マリアンの選択に至る動機が不純というか「逃げ」みたいで手放しでは喜べなかった。 「ジャングル・ドクター」☆☆☆ サリスが手を差し伸べる形にはなっていたが、彼女がリンゼイを野蛮人と罵り続けていたせいで、救いというより立場が上のものによる施しのように見えてしまった。 リンゼイが起こした事故の真相も気になった。 「いかなる海の祠に」☆☆ 幸せな時間が短く、つらい拷問のような日々が長く続くため、読むのがつらかった。 さらにそれが影響してほぼ常に陰鬱で感情的起伏に乏しかったため、盛り上がりに欠けた。 態度が一貫しないデイヴィッドにもがっかり。 「結婚記念日にまにあわせようとしている」ヘレンの様子は心にぐっと来たが、彼女は彼女でよろしくやっていたようでまたがっかり。 ヤングにはたとえ陳腐になってもいいから、王道でロマンティックな物語に仕上げてほしかった。
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SF的な色のあるファンタジー短編集といった趣。 「雪つぶて」「リトル・ドッグ・ゴーン」「空飛ぶフライパン」がお気に入り。 ただ「配偶者に不満を抱く男性が魔法的な女性に魅了される」話が多かったのは気になったかな。
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同じ早川書房の”アンドロイドは電気羊の夢を見るか?”あたりが好きな人にはおススメできると思います。 冒頭は小説が書かれた時代背景をもとに想像された未来といった形で、 何となく位相のずれを感じてしまい、物語に入り込むことが出来ませんでした。 ただ表題の作品は舞台が宇宙ということもあ...
同じ早川書房の”アンドロイドは電気羊の夢を見るか?”あたりが好きな人にはおススメできると思います。 冒頭は小説が書かれた時代背景をもとに想像された未来といった形で、 何となく位相のずれを感じてしまい、物語に入り込むことが出来ませんでした。 ただ表題の作品は舞台が宇宙ということもあり、 すんなり読みやすく世界観の広がり方が素晴らしいなと感じました。
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普段SF読まないからとても新鮮。 色々なSFの形はあると思うが、 彼の作品を読んでいて印象的であったのは、 宇宙が主体であること。 地球以外にも生命体があるって考えると ドキドキ、ワクワクするよね。 想像力膨らむし。 Imaginative, Creative な人間になり...
普段SF読まないからとても新鮮。 色々なSFの形はあると思うが、 彼の作品を読んでいて印象的であったのは、 宇宙が主体であること。 地球以外にも生命体があるって考えると ドキドキ、ワクワクするよね。 想像力膨らむし。 Imaginative, Creative な人間になりたいと思った
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まず、手を出さないジャンルの本ですが 短歌教室の人が知人が面白かったというので読んでみた。 SFの世界観になれ、受け入れるのに ちょっと時間かかったけれど無事読了。 「リトル・ドッグ・ゴーン」がお気に入り。 テレポートドッグのバー・ラグが可愛すぎ。 表題作もよかった。 綺...
まず、手を出さないジャンルの本ですが 短歌教室の人が知人が面白かったというので読んでみた。 SFの世界観になれ、受け入れるのに ちょっと時間かかったけれど無事読了。 「リトル・ドッグ・ゴーン」がお気に入り。 テレポートドッグのバー・ラグが可愛すぎ。 表題作もよかった。 綺麗な映像になりそうな作品。 17歳の宇宙女子クジラの優しい話し方が好き。
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SF自体最後まで読み通せなかった中、こんなにも爽やかで読みやすい作品があるのか、と思います。 題名のインパクトなら「空飛ぶフライパン」で、一番好きなのは最初の「九月は三十日あった」 作者を知ったのはドラマ版のビブリア古書堂でした。
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ヤングの短編集。ヤングの話は救いがあっていい。 ・ジョナサンと宇宙クジラ ・サンタ条項 ・リトル・ドッグ・ゴーン が良い。
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アメリカSF文学界の良心に喩えられることも多いというヤングの短編集。同作でヤング初体験を果たしたが、読後感のさわやかさがかなり高かった。 「九月は三十日あった」「魔法の窓」のように、季節感とその時どきの心象を見事に融合させた描写は日本の純文学にも通じるところがある。 個人的に...
アメリカSF文学界の良心に喩えられることも多いというヤングの短編集。同作でヤング初体験を果たしたが、読後感のさわやかさがかなり高かった。 「九月は三十日あった」「魔法の窓」のように、季節感とその時どきの心象を見事に融合させた描写は日本の純文学にも通じるところがある。 個人的に一番好きな話は「リトル・ドッグ・ゴーン」。犬好き必見の一話と、胸を張ってオススメしたい。
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2016年11月30日読了。切ない・ロマンチックSFの大家として人気のある作者の短編集を初読了。ブラッドベリの甘い短編がさらに数倍甘くなったようなテイストは人によってはたまらないもののようで、これは私にも同様。絵空事のはずのSF物語が、記憶の底にある「やわらかい場所」を刺激するよ...
2016年11月30日読了。切ない・ロマンチックSFの大家として人気のある作者の短編集を初読了。ブラッドベリの甘い短編がさらに数倍甘くなったようなテイストは人によってはたまらないもののようで、これは私にも同様。絵空事のはずのSF物語が、記憶の底にある「やわらかい場所」を刺激するように感じるのは不思議…。やや硬い訳の文体がとっつき悪くも感じるが、「リトル・ドッグ・ゴーン」あたりから全く気にならなくなった。こういう、全くハードではないSFは、現代でも書かれているのだろうか?それが日本ではライトノベルになるのか?
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