福沢諭吉は謎だらけ。 の商品レビュー
清水義範の文体と物事への視線がとても好きなのでこれも清水義範節を堪能する一冊だった。 現実の事をなぜなんだろう?どうしてなんだろう?という視線で一つ一つ丁寧に解しながら小説の部分ではクドくなく日常の困り事やそのままあるような事を描き出していくそれらがちゃんとどちらもしっかりあるの...
清水義範の文体と物事への視線がとても好きなのでこれも清水義範節を堪能する一冊だった。 現実の事をなぜなんだろう?どうしてなんだろう?という視線で一つ一つ丁寧に解しながら小説の部分ではクドくなく日常の困り事やそのままあるような事を描き出していくそれらがちゃんとどちらもしっかりあるのがとても良いんだよなぁ。 本当清水義範の文体は難しさが無く馴染むのにとても正しい日本語に接した感じがして気持ちがいいんだよなぁ。大好き。 あらすじは福沢諭吉の有名な七則について実はあれは福沢諭吉の書いたものではないという話から福沢諭吉について掘り下げるというもの。 その内容の是非よりも、そうした日常に染み入っている訓話というものに平易な文章であーでもないこーでもないと書き連ねである事がとにかく心地よくて読んでいて幸せになるんだよね、清水義範。 星は甘いかもだけど4です。
Posted by
体模倣の初期作品が面白かったなぁ…懐かし~文学探偵の姪の夫が、福沢諭吉の心訓を心の糧として生きてきた父親にボケが入り込んできたという話を持ち込み、姪の子が慶應義塾に通っていて偽作だと云われてショックを受けている話を聞かせた。そもそもオート三輪を作っている会社に勤め、農機具を手掛け...
体模倣の初期作品が面白かったなぁ…懐かし~文学探偵の姪の夫が、福沢諭吉の心訓を心の糧として生きてきた父親にボケが入り込んできたという話を持ち込み、姪の子が慶應義塾に通っていて偽作だと云われてショックを受けている話を聞かせた。そもそもオート三輪を作っている会社に勤め、農機具を手掛けているが、九州の田舎では売れなかった経験を持つ坂本は、うらびれた寿司屋で心訓に触れ、生きるための芯を得た。作家が調べると著作集にも全集にも心訓はなく、偽作だと云っている文が載っている。だれが、いつ、作ったのか、作家の推理は、戦後の昭和25年、福翁の50回忌に合わせて、大分付近の小学校の社会を専門とする先生が作ったのだ。文隆は父が引き取った遠縁の小学校の先生を思い出し、彼が自分が作ったと云っていたのが唐突に蘇る~最初の段階で坂本って書いているのに、途中からプライバシー保護のためにSと呼んでいるのは??? 文隆の結婚式でスピーチをしているのに、その父親と面識がないなんてありえない!!
Posted by
世の中で一番楽しく立派なことは、一生涯を貫く仕事を持つことです。 世の中で一番みじめなことは、人間として教養のないことです。 世の中で一番さびしいことは、する仕事のないことです。 世の中で一番みにくいことは、他人の生活のうらやむことです。 世の中で一番尊いことは、人のために奉仕し...
世の中で一番楽しく立派なことは、一生涯を貫く仕事を持つことです。 世の中で一番みじめなことは、人間として教養のないことです。 世の中で一番さびしいことは、する仕事のないことです。 世の中で一番みにくいことは、他人の生活のうらやむことです。 世の中で一番尊いことは、人のために奉仕して決して恩に着せないことです。 世の中で一番美しいことは、すべてのものに愛情を持つことです。 世の中で一番悲しいことは、嘘をつくことです。
Posted by
そういえば・・・ 福沢諭吉って何した人? 著者もあまり興味なかったらしい。 その理由を福沢諭吉に関してほとんど 何も記していない司馬遼太郎のせいにしてたのが笑えた。 少しだけ、福沢諭吉について知れたような気がする。
Posted by
福沢諭吉の作とされて全国に伝えられ愛されている心訓は、別の人が作ったものではないかというところと、小説的なお話と、作者をモデルにしたようなお話とが、軽く絡み合って進んでいく、読みやすくて作者らしい部分が気分よく合わさっていた。
Posted by
期待していたよりも楽しみ度が少なかったのかな?謎は解けたのやら解けていないのやら・・。でもいっか、清水義範だしっ!
Posted by
- 1