生きていくのに大切な言葉 吉本隆明74語 の商品レビュー
吉本隆明の長女・ハルノ宵子の著書 『隆明だもの』を読み終えて 何か吉本隆明の本を読みたくなった。 やはり『共同幻想論』だろうか と思ったが図書館に所蔵がなかった。 それで本書を読んでみることにした (吉本自身の著書ではないが) 『隆明だもの』のおかげで吉本隆明の 人間味を知り、著...
吉本隆明の長女・ハルノ宵子の著書 『隆明だもの』を読み終えて 何か吉本隆明の本を読みたくなった。 やはり『共同幻想論』だろうか と思ったが図書館に所蔵がなかった。 それで本書を読んでみることにした (吉本自身の著書ではないが) 『隆明だもの』のおかげで吉本隆明の 人間味を知り、著書を読む敷居が 低くなったことは確かだ。 結婚して子供を生み、そして、 子供に背かれ、老いくたばって死ぬ、 そういう生活者をもしも想定できるならば、 そういう生活の仕方をして生涯を終える者が、 いちばん価値がある存在なんだ (P11) 本書最初の言葉がこれだった。 著者・勢古浩爾のことは全く知らないが 読んで良かったなと思った。 「どの言葉を最初にもってくるか」 「やはりこれしかない」 「吉本隆明の生活思想の第一原則。 最強にして最大の言葉だ」 とにかく熱い。吉本フリークにありがちな この信奉具合。思い入れの方向性が 共感持てそうに思えたのだ。 ハルノも吉本ばななも言っているが吉本隆明は 言葉と生き方が一致していた 稀有な存在だったらしい。 言葉に嘘がない。 「信奉」の根拠はこれなのだと思う。 ちなみにこの最初の言葉のあと そういう生き方をもっとも価値ある 生き方とすれば、大なり小なり それからの逸脱でしか人間は生きられない (P19) が出てくる。 「むろん『巨人』になってしまっても いいのだが、そんなものはどっちみち大した ことじゃねえんだ、ふつうという価値から 見ればどうでもいいんだ、逸脱なんだ」 このへんが深い。 P25 もし人間に「成熟」というものが可能なら、 何回も自分の意志を建て直すということの なかにしかありえない P50 「未来のある人には冷静な自己反省というか、 自己相対化というか、内省する時間を持ってほしい。 ひきこもるくらいでちょうどいい」 P55 自らを辱めざらんことを。 P57 卑怯者は許されてはならないが、 人間の弱さや自分とは異なる思考は 最大限に理解され尊重されなければならない P57 自分の思考に絶対的な正当性はない P65 「本気かね?」 学問や批評の内部ではたぶん禁じ手の言葉である。 そこでは知識の量や論理一貫性の読みの深さや 解釈の厚みや独創性だけが問題で 「本気」かどうかなんて言葉が入りこむ余地など ないからだ P84 思想(思考)は現実的にかなず頽廃する。 思想(思考)を実現しようとするものが、 矛盾のかたまりである人間だからである
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今の時代に果たして何人が吉本隆明を知っているだろうか。自分は中学に高校時代に、闘争時代の檄文を読んで以来になるが、時代とともに読むことがなくなっていった世代である。この本に書いてある生きるためというのは、少し褒めすぎている感じがする。読むのに1時間もかからない薄い内容で、正直原本...
今の時代に果たして何人が吉本隆明を知っているだろうか。自分は中学に高校時代に、闘争時代の檄文を読んで以来になるが、時代とともに読むことがなくなっていった世代である。この本に書いてある生きるためというのは、少し褒めすぎている感じがする。読むのに1時間もかからない薄い内容で、正直原本にあたってみたくなった。
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その時代を共有できなかったことで理解力に大きな断絶を感じるのが、学生運動と吉本隆明。 学生運動については別な時に書いたので今回は措くが、吉本隆明の本は進められて何冊か読んでいるけれど、どうしてもこの人がこれほど別格扱いされるのかがわからない。 なんだかむやみにちやほやされているよ...
その時代を共有できなかったことで理解力に大きな断絶を感じるのが、学生運動と吉本隆明。 学生運動については別な時に書いたので今回は措くが、吉本隆明の本は進められて何冊か読んでいるけれど、どうしてもこの人がこれほど別格扱いされるのかがわからない。 なんだかむやみにちやほやされているようで、少し鼻につく。 だから気に入らないのは彼本人ではなく、持ち上げている周囲の方なので、まあいつも何かを得るために一生懸命読んでいるわけです。 ”「知識というのはほんとうに役に立たないです。役に立たないというより、要らないです。その場で適応すればいい。適応できるだけの素地さえもっていれば、ほかには何も要らないと思います」それよりも、「生活の中」での「判断力」としての「叡智とか知恵は磨いたほうがいい」 ” ”頭がいい人というのは、自分を鋭く狭めていくようなところがあります。長い目で見ると、それはそんなにいいことではない。熟練した職業人になるには、少しゆるんでいて、いい加減なところがあって、でも持続力だけはある、というのがいいのです” 頭のいい人に憧れる傾向のある私。 心しよう。 大事なのは地頭(じあたま)なのだと
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哲学者の名言とかが大好きだけどね。 ゼミの課題で読んでみました。 別に〜 って思ったけど、 でも最近もう一回読みました。 一つくらいは響く言葉や 説得力のある言葉があるかもなぁ。
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日めくりカレンダーby吉本隆明。そんな本。年老いるが故に得られる人生観・価値観というものもあるのだろう・・・・。いい本ですよ、本当に!!
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よくありがちなテーマだが、潔い吉本氏の人生観に勇気付けられる。近隣では出遭えないであろう彼の確固たる個性が、なによりも最強の味方となる。世間の偏った偽りの常識に惑わされない、孤立を恐れない真実を学ぶことが出来る。
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