ソニーとSONY の商品レビュー
出井社長誕生からストリンガー&中鉢体制のスタートまでの10年程のソニーの経営(経営陣)について、関係者のインタビューを元に構成されている。特に、出井時代後半のソニーの迷走とトップマネジメント交代の裏側に焦点が当てられている。 ソニーが迷走した要因、出井氏が志半ばで退任した経緯、...
出井社長誕生からストリンガー&中鉢体制のスタートまでの10年程のソニーの経営(経営陣)について、関係者のインタビューを元に構成されている。特に、出井時代後半のソニーの迷走とトップマネジメント交代の裏側に焦点が当てられている。 ソニーが迷走した要因、出井氏が志半ばで退任した経緯、久夛良木氏がソニーの社長になれなかった理由、ストリンガー氏とはどのような人物なのかなどが見えてくる。 (追記) 出井氏著の「迷いと決断」を読んだが、本書と合わせて読むと面白いと思い、紹介することにした。同じ事象について書かれていても立場が違うとこれだけ内容が異なるという好例。
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出井ソニーはどこで迷ったのか?ストリンガーはどこへ向かうのか? 帯に書かれているこの言葉が、当時のSONYがどれほど迷走していたかを物語っていますね。 本書は1995年から2005年までの10年間に渡ってソニーのトップに君臨した出井氏の栄光と苦悩が描かれている。 出井氏は1995年に代表取締役、1999年にはCEOに就任、2000年には代表取締役会長 兼CEOに就任。 ひと昔前の「SONY」と言えば絶大なる人気を誇り、世界中のだれもがその企業価値を認めていたブランドだったはずだ。 世紀末から21世紀にかけてSONYは世界のリーディングカンパニーとして注目されていた。 豊富なコンテンツを持ち、世界一の技術力を誇ったSONYに突如、異変が襲った。 大幅な赤字計上のSONYの決算発表をうけ株式市場は暴落、当時のバブル後、最安値となる7699円50銭まで下落した。いわゆるソニーショックというやつだ。 どうしてSONYは、ここまで落ちてしまったのか? 経営戦略を謝ったのか?海外企業の技術力が台頭してきたのか? きっと理由はもっとシンプルだと思う。 SONYの魂でもある「ものづくりの精神」が失われたからだ。 コンテンツの豊富さでもなく、エンタテインメント性でもなく、SONYの技術力に世界は酔いしれたのだ。 しかしいつの間にか、「ものづくりの精神」は忘れ去られていた。 本書は伝統あるブランド企業がカリスマ性を持った創業者を失い、新しい時代、変革期に向けて生まれ変わる苦しみ、迷い、そしてブランドの重みが良く描かれていると思います。 「make.believe」はソニーのブランドメッセージです。 好奇心から、創る力が生まれる。 創る力を信じ、夢を実現する。 このブランドメッセージが象徴するように好奇心をいつまでも忘れずにいて欲しい。
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すこし古い本だけど、まだ迷走している感が否めないSONYのヒストリーが垣間みれます。SCEの久夛良木さんと出井さんの関係とか、ストリンガーのひととなりなど、イメージとけっこう違ってて面白かった。 個人的には久夛良木SONYがみてみたかったです。
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Kodama's review 大企業のTOPの重責は当たり前ですがハンパじゃないですね。大変勉強になりました。 (05.12.13) お勧め度 ★★★★☆
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ソニーショックが2003年。それからソニーが輝いたことはない。WalkmanなんてもはやiPhoneに完敗したし、ソニエリなんて携帯メーカは風前の灯。 驕れる者も久しからず。諸行無常の響きあり。
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★コングロマリットの苦悩★ソニーの出井時代の低迷を描く。創業世代の井深、盛田、大賀時代は中小企業のダイナミズムを発揮し見たことのない商品を世に送り出した。一方で出井時代は、電機、ゲーム、映画という全く異なる分野をまたにかけ成長を求められた。大企業のなかでイノベーションを生み出す仕...
★コングロマリットの苦悩★ソニーの出井時代の低迷を描く。創業世代の井深、盛田、大賀時代は中小企業のダイナミズムを発揮し見たことのない商品を世に送り出した。一方で出井時代は、電機、ゲーム、映画という全く異なる分野をまたにかけ成長を求められた。大企業のなかでイノベーションを生み出す仕組みを定着させる困難に直面し、本社はグループに対する投資家へと転換したと説明する。結果として管理が優先され社内は活力を失う。創業世代の血をひき、いわば資本の論理を無視して動くゲーム部門の久多良木氏の処遇に悩むのは、まさにその典型例だろう。ストリンガー時代になり主力のテレビはアナログから液晶へと転換したが、いまだに利益水準は低い。活力ある中小企業が、管理の求められる大企業に脱皮する難しさを強く見せる。ソニーという話題の企業だけに無理に盛り上げることはできるはずだが、できるだけ事実を軸に据え、書きぶりも抑制がきき素晴らしい。題名の二つのソニーは、国内企業が国際企業に転換した意味なのか、会社とブランドの違いを示すのか。その両者なのかも。
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ソニー出井社長時代に何があったのか!? 起業以来、株価を最高値に上げるも、斜陽のソニーとも言われた時代。天国と地獄、両方を見た出井社長時代の内なるソニーが観ることができます。
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とにかく面白かった!! 95に社長に就任し、05にCEOを退任した出井さんと、SCEの久多良木さんの2人を主役として、ソニーが最高株価に到達しその後”ソニーショック”を体験、浮上のきっかけを掴めない現在までの10年間を小説のように記している。 これを読んで自分が何故、決して全...
とにかく面白かった!! 95に社長に就任し、05にCEOを退任した出井さんと、SCEの久多良木さんの2人を主役として、ソニーが最高株価に到達しその後”ソニーショック”を体験、浮上のきっかけを掴めない現在までの10年間を小説のように記している。 これを読んで自分が何故、決して全ての面で他よりも優れているとは言い難い、SONY製品に惹かれるのか、そしてSONY自体に惹かれるのかがわかった気がします。
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完全なドキュメンタリー。 小説を読むような感覚で簡単に読めます。 読み出したら止まらなかったです。 10年に渡る出井時代。華やかだったとき、落ち込んでしまったときとあります。 株価が大きく下がったソニーショックのあたりからのことが書かれています。 業績の悪化を、出井さんはどう捕ら...
完全なドキュメンタリー。 小説を読むような感覚で簡単に読めます。 読み出したら止まらなかったです。 10年に渡る出井時代。華やかだったとき、落ち込んでしまったときとあります。 株価が大きく下がったソニーショックのあたりからのことが書かれています。 業績の悪化を、出井さんはどう捕らえていたか。 大賀さんはどうしていたか。OBは何を言っていたか。 よく取材されてると思います。 出井さんが悩みに悩みながら、CEOの座をおり、後継者にストリンガーを指名するところなんかはかなり入り込んでしまいました。 久夛良木さんが次期CEOと思われていたのに、なぜストリンガーになったのかというところは結構知りたかったので満足できました。 そしてストリンガーもまた苦労し、これからの道は決して前途洋洋なんてもんじゃなく、むしろ茨の道なんだということもよくわかりました。
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文体が良い。ドキドキさせてくれる。大賀さん、出井さん、久多良木さん、それぞれの想い。ソニーと言う会社が持つ財産はあまりにも大きい。
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