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Lost Tern の商品レビュー

3.7

8件のお客様レビュー

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2023/03/21

リトルターンのコアジサシはなぜか急に飛べなくなったけど、今度のコアジサシは自分の居場所をなくしてしまう。 なぜコアジサシなのか。 ブルックニューマンはコアジサシが好きなんだな。 広い海は一滴の水からなっていて、 一滴の水が海であり、海は一滴の水でもある。 この場所が全体で、全体...

リトルターンのコアジサシはなぜか急に飛べなくなったけど、今度のコアジサシは自分の居場所をなくしてしまう。 なぜコアジサシなのか。 ブルックニューマンはコアジサシが好きなんだな。 広い海は一滴の水からなっていて、 一滴の水が海であり、海は一滴の水でもある。 この場所が全体で、全体はこの場所にある。 地上の命は宇宙の命、宇宙の命は一つの命に宿る。 どこにいようと、そこが自分のホームだ。 命という文字はよく見ると、初めてみた知らない文字のように見えてしまった。何でだろう… 私は日常だけでは生きれない。 アナザースカイが必要だ。 日常とは違う、馴染みのある場所。 リラックスできて、すり減ったパワーを取り戻すことができる場所。 どこにいても、今いる場所が自分の居場所だと思えたらそれはすごいと思う。 禅の「いま、ここ」に集中しろということか。 コアジサシは色々考える性格だけど、「もっと知らない遠くへ飛ばなくてはならない」と感じたのは、 きっと直感だったはずだ。 それは本能なのかもしれない。 私はシンプルに考えたいタイプだから、動きの根拠は直感だけど、それでいいんだろう。 なぜならそれが私だからだ。 生き方は人によって違うのだ。 「迷っている自分も仮の姿ではない」というところは好きだった。 人は完全ではなくて、それでいいのだ。 神ではないのだから。

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2022/06/09

現実に手に入らないもののなかにこそ、人生における価値あるものがある 哲学チックな内容だが 案外、私たちは大事なことをどこかに置き去りにしているのかもしれない

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2016/12/06

世界に翻弄され、居場所からはぐれて異邦人になってしまった人と鳥たちが、お互いを見つけて、魂を育て、別れ、迷い、世界に驚嘆し、その美しさを喜び、兎にも角にも生きていく話。 学ぶべきことは、まだ山ほどある。飛ばなくてはならない。もっと遠くへ。もっと知らない世界へ。もっと星の輝く場所...

世界に翻弄され、居場所からはぐれて異邦人になってしまった人と鳥たちが、お互いを見つけて、魂を育て、別れ、迷い、世界に驚嘆し、その美しさを喜び、兎にも角にも生きていく話。 学ぶべきことは、まだ山ほどある。飛ばなくてはならない。もっと遠くへ。もっと知らない世界へ。もっと星の輝く場所へ。 砂に残された足跡の中、記録されずに通り過ぎていくたくさんの一瞬の中。いちばん儚いことの中にこそ、人生に価値を与える秘密が潜んでいる。

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2012/11/02

これもまた。 ただ、リトルターンにもまして、わかりにくい話にはなっています。 ただ流れていく、という感じ。

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2012/09/18

リトルターンと似た本。 前回は行き先はあるのに羽をなくした話、今回は羽はあるのに行き先をなくした話。 老人と鳥が友情を育んでいくんですが、こんなふうに思考を持つ鳥がいるなら…、私も舟で休み続けていたいですね。 後半に出てくるサギもいいキャラしてます。

Posted byブクログ

2012/06/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分の居場所はどこにあるのか。 生き抜くとはどういうことなのか。 一人だけど、一人じゃない。 一人じゃないけど、一人。 そんな風に思いを馳せながら読んだ。 禅というか仏教的な印象があるなと感じていたら、 あとがきに「ブディズム」という言葉が入っていた。 救いのある絵本。

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2009/10/04

コアジサシが失踪して老人に出会ったりするという話で、『リトル ターン』同様の魅力的な水彩画に彩られている。そう言えば絵の具はどこへしまったっけな、と思わせるほどだ。  また『リトル ターン』同様、啓示に富んでもいる。とくに印象に残ったのは次の部分。  『迷っている自分も、仮の姿で...

コアジサシが失踪して老人に出会ったりするという話で、『リトル ターン』同様の魅力的な水彩画に彩られている。そう言えば絵の具はどこへしまったっけな、と思わせるほどだ。  また『リトル ターン』同様、啓示に富んでもいる。とくに印象に残ったのは次の部分。  『迷っている自分も、仮の姿ではない』  いわゆる「自分探しの旅」に出たりすることなどから、最近の若者には「本当の自分」志向があるという。最近になって、自分も御多分に洩れてない。

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2009/10/04

これは、何なんだろう? 大人向けの絵本!? 五木寛之さんの訳は、ふつうに言う翻訳ではなく、「創訳」いや「想訳」 つまり、原文に忠実な翻訳ではなく、自由に想像力を発揮してつくりあげた日本語版ということだそうだ。 物語の主人公は、リトルターンと呼ばれる一羽の海鳥(アジサシ) 自...

これは、何なんだろう? 大人向けの絵本!? 五木寛之さんの訳は、ふつうに言う翻訳ではなく、「創訳」いや「想訳」 つまり、原文に忠実な翻訳ではなく、自由に想像力を発揮してつくりあげた日本語版ということだそうだ。 物語の主人公は、リトルターンと呼ばれる一羽の海鳥(アジサシ) 自分の居場所を失ってしまった、海鳥と老人は はてしない大海原の上で出会う。 そして、鳥と人間が、お互いを意識しあう。 そんなことがあり得るのだろうか、とは決して思えないのだ。 大自然を前にしたら、たぶん、鳥も人間も一緒ではないだろうか。 短い物語にいろいろなことを教えられたような気がする。 「わたしたちは皆、ロストターンなのです」という あとがきの言葉が印象に残る。

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