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種村季弘 の商品レビュー

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2024/02/19

種村季弘を知ったのは 2024年1月20日の「折々のことば」にあった 「身の回りの一つ二つのものを捨てれば、 かなりの程度世を捨てられるし、 世から捨てられるのである」 だった。 鷲田清一の 「人と会ってもすぐに忘れてもらえる」 「何かに打ち込みたけれ世に隠れること」 「よく隠れ...

種村季弘を知ったのは 2024年1月20日の「折々のことば」にあった 「身の回りの一つ二つのものを捨てれば、 かなりの程度世を捨てられるし、 世から捨てられるのである」 だった。 鷲田清一の 「人と会ってもすぐに忘れてもらえる」 「何かに打ち込みたけれ世に隠れること」 「よく隠れた者こそよく生きた者」 という解説も心に残った。 その後出典の『雨の日はソファで散歩』を 食い入るように読み、本書に至る。 『雨の日はソファで』で登場する池内紀や 澁澤龍彦の文章に特に目が行く。 松山巖と坪内祐三の対談「大隠は市に隠れる」 は「折々のことば」と関わるし、 三木清の「孤独は山になく、街にある」 も彷彿する。 「隠れる」は種村を象徴する言葉の一つ なのだろう。素敵だ。 それにしても、澁澤の文章は締まっていて 読み応えがある。魅了された。 川本三郎の「路地」の話も味わいがある。 引用している永井荷風『日和下駄』の文が秀逸だ。 「(路地には)日の当たった表通りからは 見る事の出来ない種々(さまざま)なる生活が 潜みかくれている。侘住居(わびずまい)の 果敢(はか)なさがある。隠棲の平和もある」 (P75)

Posted byブクログ

2014/11/29
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※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] 異端文学の研究に始まり、いかがわしいもの、ユニークな美術、江戸東京の路地裏から、温泉の魅力まで、ユニークかつ鋭い分析で、人間の魅力を掘り下げてくれたエンサイクロペディストの全貌。 対談に松山巌×坪内祐三。没後一年特集。 [ 目次 ] アルバム 「顔」の履歴書―種村季弘1933‐2004 エッセイ 澁澤龍彦―種村季弘について 編集者の思い出 総論対談 松山巖・坪内祐三 大隠は市に隠れる―種村さんが与えてくれたもの タネラムネラ・ワールド 種村季弘を読み解く10の鍵 種村季弘・単行本未収録コレクション 温泉漫遊記 大空咲穂―種村さんゆかりの温泉をたずねて 相模灘三湯遠足記 種村季弘フェイヴァリット・アンソロジー 資料 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]

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