K・Nの悲劇 の商品レビュー

高野和明(著者)

2009/10/04

恩田さん再読熱が少し落ち着いたので、別の方にシフトしてみました。
１３階段でがつーんってのめりこんだ高野さんの三作目です。
テーマは妊娠と中絶。なかなかへヴィーな内容です。
むかーし、結婚時代に読んでいたのですが、その時はどっちかというと磯貝先生寄りの考え方で、なぜ女性は子供をほしいと思うのかわからないって思っていたのですが……。
齢３１にもなると麻衣子や花南の気持ちがわかる気がします。
やっぱり、自分の赤ちゃんってきっとすっごくかわいいんだろうなーって。絶対に生みたいって思うんだろうなぁって。
ちょっとは母性が芽生えたみたいです。私（笑）
途中かなーり怖い感じになりますが、ラストは一応ハッピーエンドで読後感はいいです。なのでお勧め。
ただ、表紙イラストがちょっと怖いなぁ（苦笑）ブックカバーしなきゃ電車で読めない。

2009/10/04

おもしろい。けど、テーマがちらばりすぎてしまっているように感じられ、読み終えた後の衝撃の力も分散してしまった気がします(ノ◇≦。)

2009/10/07

乱歩賞作家高野和明のホラー・サスペンス長編。
この作品は、母性とそれに対する男性の苦悩と葛藤をホラーの形式で描き出している。
ミステリではない（と思うので）結論を言ってしまうと、
最後まで科学的に解釈できるものなのか、超常現象的なものなのか分からないが、それが出産という現象のもとにあっさり吹き飛んでしまう。
読んでいて共に考えてしまう、良い作品だと思う。

2009/10/04

中絶と妊娠と夫婦愛と医者の倫理と。

いいたいことはわかるんだけど、うーん。
いまいち残らなかった。

2009/10/04

若くして成功した作家の夫との新しいマンションでの生活。
しかし，予期せぬ妊娠に悩んで中絶という答を出した時から，
妻の心に異変が起き始め，別の人格が現れる。
精神病か心霊現象か迷いながら妻を支える夫と，
治療を開始した精神科医の前に驚くべき事態が待ち受けていた。
罪深い人の姿としょく罪をテーマとして扱いながら，
医学と心霊双方の要素をうまく絡めて，
エンターテイメント作品に仕上げている。
「一人の女性を愛し続けるには意志の力も必要」
男としていろいろと考えさせられる作品。
ラストの急展開が少し残念。

2009/10/07

ミステリー？ホラー？社会派小説？ジャンルがよく分かりません。ホラー…とは違うんだろうけれど、怖い。すごく。色々な所で上手に誤魔化されてしまって、結局どっちなのか分からない。とにかくどんどん先が読みたくなる。生々しくってリアルで、怖いのに悲しくて、激しいのに優しい。
2008/8/6

2009/10/04

中絶を迫られた妊婦に昔の友達の霊が憑依する。
あらゆる病名をあげて精神病であることを主張する精神科医師。
妊婦の夫は医師を頼りにしながらも、どう考えても心霊現象みたいな出来事に
怯えつつ、とにかく妻を救うためにみんなで協力してがんばるって話。

ちょっと冗長だったけど、最後の出産シーンにやられた。（あ、ネタバレ）
もー。人が死ぬのと人が生まれるのと動物ネタはあかんわー。反則やー。
サイコサスペンスで最後にうるうるしてしまった。

2009/10/04

妊娠、そして中絶をテーマに、ホラー、怪奇現象、精神障害、憑依が融合する。
　なんだか非常に重ーい作品でした。

2011/10/05

　夫・夏樹修平の本がベストセラーとなったことで、若くして高級マンションを購入、引っ越すことができた夫婦。しかしながら引っ越した直後に妻・果波の妊娠発覚。嬉しい出来事のはずなのに・・・金銭面で余裕がもてないことから、修平は中絶をすすめた。果波も了承したものの、彼女の様子はどんどんおかしくなっていく・・・。

　一向によくならない妻、そして見え隠れする彼女の同級生の影。彼女もまた、妊娠を喜ばれず、堕胎を要求されて死んだのだという。妻は精神的な病なのか、それともその同級生の憑依なのか。憑依ではなく病だと言い張る精神科医も、あまりの出来事や事実に説明がつかなくなっていく・・・そのあたりは引き込まれるものがあった。が、まずこの夫という人間に怒りがこみあげてしょうがない。自分達の余裕のある生活、高級マンション、そして恥やプライドを捨てる前に、愛する妻との間にせっかくできた子供をあっさりと（私にはすごくあっさりしているように思えた）諦める決断を勝手に下しておきながら、妻には「愛してる」を繰り返すこの夫。ふざけんな。

2009/10/04

2006.9.14
ちょっと、怖かった。表紙もこわい。
でも、こういうの好きです。
テーマが軽くないのも、いい。