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最強ヘッジファンドLTCMの興亡 の商品レビュー

3.8

14件のお客様レビュー

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2001年6月に刊行…

2001年6月に刊行された『天才たちの誤算ーLTCM破綻』を文庫化にあたって改題したものです。ノーベル経済学賞受賞者が中核となってファンドを立ち上げました。しかし、1998年のロシア通貨危機が大ダメージとなって、結局は大きく資産を減らしてしまった。同社(LTCM)が破綻することに...

2001年6月に刊行された『天才たちの誤算ーLTCM破綻』を文庫化にあたって改題したものです。ノーベル経済学賞受賞者が中核となってファンドを立ち上げました。しかし、1998年のロシア通貨危機が大ダメージとなって、結局は大きく資産を減らしてしまった。同社(LTCM)が破綻することになると、全世界にとっても、大きな波乱となるため、その裏での動きなどがわかる書物です。人間はいくら頭が良くても市場には裏切られたり、失敗を認めることができない動物であるなぁ。っと感じた

文庫OFF

2024/02/07

物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。 東大OPACには登録されていません。 貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください 返却:物性研図書室へ返却してください

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2014/08/03

ネアンデルタール人たちが跋扈する80年代のウォール街にて、場違いな数学者たちを起用して最強ファンドを作り上げたジョン・メリウェザーと愉快な仲間たちのお話。 ルイス"ライアーズ・ポーカー"に登場するメリウェザーの別の側面も描かれる。 博士号保持者を使いこなす...

ネアンデルタール人たちが跋扈する80年代のウォール街にて、場違いな数学者たちを起用して最強ファンドを作り上げたジョン・メリウェザーと愉快な仲間たちのお話。 ルイス"ライアーズ・ポーカー"に登場するメリウェザーの別の側面も描かれる。 博士号保持者を使いこなすジョンメリ式マネジメントが光る。 ○あるとき、モーゲージの売買で損失を出したアンディというトレーダーが、投資額を倍にする承認を求めてきた。メリウェザーはごくあっさり、求められたものを与えた。「取引の内容について、もっと詳しく知りたくないんですか?」。アンディは尋ねた。メリウェザーが部下に寄せる信頼は、彼を感激させた。こう答えたのだ。「わたしの取引は、君を雇ったときに済んでいる」

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2014/05/09

知れば知るほど、金融は奥が深くて面白い。この手の分野の本も大分理解できるようになってきた。天才集団がランダムウォークを受け入れられず崩壊して行く様が素晴らしい取材力で描かれている。

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2013/09/04

■ジョン・メリウェザーは不思議な魅力を持つ男だったのだろう。幼いときからの様々なエピソードが表現されている。 ■そのメリウェザーが、一部のオタク集団と学者を糾合してできたのがLTCM。 ■LTCMが実績を挙げ始めると、傲慢さが現れ始める。でも、多くの投資銀行が群がった。名門金融機...

■ジョン・メリウェザーは不思議な魅力を持つ男だったのだろう。幼いときからの様々なエピソードが表現されている。 ■そのメリウェザーが、一部のオタク集団と学者を糾合してできたのがLTCM。 ■LTCMが実績を挙げ始めると、傲慢さが現れ始める。でも、多くの投資銀行が群がった。名門金融機関であっても、幹部は殆ど金融商品を知らない。 ■LTCMはメリウェザーの怪しい魅力と高名な学者、金融界の有名人がいるというブランド力で不思議にありがたい存在となる。 ■元GSCEOのコーザインの生い立ちやGSの当時の雰囲気なども記載されていて、90年代の米国金融界のクロニクルとしても読める。

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2013/06/23

成功を確信した人ほど、当たり前のことに気づかなくなる。 そういう教育的な話とも見れるし、無茶苦茶なことでも「成功者」に違いないというやるせない話とも思える。

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2011/11/29

「なぜ世界最高峰の頭脳を集めたヘッジファンドが失敗したのか?」という疑問をずっと抱いており、これを解決する為に本書を手に取った。 ジョン・メリーウエザー(JM)及びそのパートナーたちのソロモン在籍時からLTCMの立ち上げ、ファンドの隆盛、そして破綻へという一連の出来事を(最後の...

「なぜ世界最高峰の頭脳を集めたヘッジファンドが失敗したのか?」という疑問をずっと抱いており、これを解決する為に本書を手に取った。 ジョン・メリーウエザー(JM)及びそのパートナーたちのソロモン在籍時からLTCMの立ち上げ、ファンドの隆盛、そして破綻へという一連の出来事を(最後の解説にもあるように)さも小説を読んでいるような感覚で体験できる。 また、パートナーたちの投資手法に関しても分かりやすく解説しているので、その分野にあまり詳しくない自分にも概ね理解することが出来た。 LTCMが破綻の危機を迎え、このファンドの処理をどうすべきかを決定する為に大手金融機関の名立たるトップたちが一同に介し、お互いの利害関係を巡って紛糾し、最終的に合意に至るまでのやり取りは大変生々しく描かれており、その臨場感及び緊迫感がよく伝わってきた。 そしてこのファンドの成否の鍵であるJMの人柄に関しても詳細に描かれており、一番初めに記載した疑問の解答の大部分を担っていた。 もちろんテクニカル的な失敗に関しても描かれており、そこからも直接的な解答を得ることが出来た。 LTCMを理解する上で必読な一冊であった。

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2011/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

天才集団の成功と挫折が描かれてる。また金融危機の原因と呼ばれているゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、JPモルガン、メリルリンチ、ベア・スターンズ、リーマン・ブラザーズなどの投資銀行が金融市場の崩壊を防ぐために協力し合い、世界を救う所は見所。

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2010/05/26

原書ではWhen genius failed。天才たちは何故誤ったのか、というタイトルである。 僕の仕事もファンドの運用なので、この本はなかなか興味深くかつ生臭い。この本を読んだ2007年当時、世間ではサブプライム問題が取り上げられ、さらに信用収縮が起こっているという報告もあっ...

原書ではWhen genius failed。天才たちは何故誤ったのか、というタイトルである。 僕の仕事もファンドの運用なので、この本はなかなか興味深くかつ生臭い。この本を読んだ2007年当時、世間ではサブプライム問題が取り上げられ、さらに信用収縮が起こっているという報告もあって、遡ること1998年に起きたヘッジファンドの破綻の裏側を知らないでは済まないと思った。物語仕立ての本なので、あっと言う間に読める。当時の状況がいかに凄まじく、また、歴史は理論では起こり難いことがあっさりと起きてしまうことを示している。 なぜここで「天才」という言葉が出て来るかと言うと、LTCMというのはいわゆる理論派、実務と学界の両方で名を馳せた人たちが運用していたファンドで、この本ではいかに彼らが失敗したか、という疑問に対し、その結果に至る様子が書かれている。理論というのは金融に限らずいろんな場面で使われているが、特に経済の分野だと、「詳細を捨象して一般化すること」が理論構築の鍵になっている。ということは、その捨象された部分に危険が潜む訳で、この本はそこに光を当てることで、その基本を鮮明に思い出させてくれる。 詳しくは僕のブログで:http://d.hatena.ne.jp/ninja_hattorikun/20070825/1256431617

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2010/05/21

■概略 「金融界のドリームチーム」と言われたヘッジファンド、LTCMの成り立ちと栄光、そして転落までの道のりを詳細に描いた作品。 ■感想 こんなにも刺激的な本は久しぶりです。 「ウォール街の帝王」ことソロモン・ブラザーズの看板たるジョン・メリウェザーの金融工学を駆使した天才的な...

■概略 「金融界のドリームチーム」と言われたヘッジファンド、LTCMの成り立ちと栄光、そして転落までの道のりを詳細に描いた作品。 ■感想 こんなにも刺激的な本は久しぶりです。 「ウォール街の帝王」ことソロモン・ブラザーズの看板たるジョン・メリウェザーの金融工学を駆使した天才的な戦略、学会の公式を市場に持ち込んだノーベル賞受賞者達、そして彼らを囲むウォール街の面々。 ウォール街という強欲が渦巻く街を舞台に繰り広げられた天才たちの戦いを詳細に、かつ人間味溢れる文体で表しています。 非常に示唆に富み、教訓になる物語です。 ■一般的見解 金融ジャーナリストである著者・ローウェンスタインの語り口に感銘を受けたという方が多かったようです。 確かに、LTCMのただでさえドラマチックな物語を、緻密な取材による臨場感溢れる展開と読者を飽きさせない語り口で描いた著者には脱帽です。 ■総括 ヘッジファンドの物語なので当然、ある程度の金融の知識が必要です。 (とはいっても、無くても読めなくはないですが) なので、ある程度金融に興味があり、かつ天才たちが犯した過ちの歴史を垣間見たいという方には是非読んでもらいたい一冊です。

Posted byブクログ