ABC殺人事件 の商品レビュー
A、B、Cとアルファ…
A、B、Cとアルファベットの順番にそのイニシャルの人間が殺されていく。何のつながりもない被害者から犯人を推理するポアロ。
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単純なタイトルなので…
単純なタイトルなのであまり期待していなかったが、ストーリーは絶妙!ドンデン返しに注意を!
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本屋で掘り出したもの…
本屋で掘り出したものです。タイトルにひかれました。暇つぶし程度にどうぞ
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面白かった!!! 読み進めながらこの犯人はどんな人物なのか。 アガサクリスティーはどんな解決を用意してくれているのか。今までミステリばかり読んできたせいか、何パターンか思い浮かんで、その中のどれかだろうなと思いながら読み進めていきましたが、やられました。 一読の価値あり!!!
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今回一番気になったのは文章が、ヘイスティングズの記述を元に作られていて、その所々に彼の記述ではない、というタイトルで犯人と思われる人物の行動が記録方式で書かれているところだ。ここに読者にミスリードを促し、最後の最後で180度ひっくり返される。最後のポアロの推理は圧巻だった。 そして、犯人の異常な殺人方法は度肝を抜かれた。残虐で無実の人を亡き者にし、ある無実の者の思考まで操って犯人に仕立て上げた。いかにも彼の異常性が全ての殺人を引き起こしたのだと世間に思わせるために、操り人形として。 ポアロの観察眼は見逃さなかったが。
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カットバックの手法を用いて読者には敢えて犯人を明瞭にした上で、動機に突出した面白みがある展開を想像したけれど、いい意味で裏切られた。単純でもなく複雑すぎない、読み手を程よく翻弄していくクリスティの技量には毎度驚かされる。癖になりそう。
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誰もが無関係と思える人たちが、アルファベットという共通項のもとに犠牲になってゆく。予告があり事件が起きる。俗にミッシング・リンクという手法をとった本作ですが、残虐な描写もなく、ラストもいい終わり方でした。 南米にからイギリスに帰国したヘイスティングズは、旧友のポアロを訪れると、...
誰もが無関係と思える人たちが、アルファベットという共通項のもとに犠牲になってゆく。予告があり事件が起きる。俗にミッシング・リンクという手法をとった本作ですが、残虐な描写もなく、ラストもいい終わり方でした。 南米にからイギリスに帰国したヘイスティングズは、旧友のポアロを訪れると、何やら事件をほのめかす挑戦状めいた手紙を見せられる。差出人の名はABC。そして、書かれていた日付と場所で殺人事件が起き、側には”ABC鉄道案内”が残されていた。 一月後、またしてもABCを名乗る人物から犯行予告の手紙が届き、警察の警戒もかなわず殺人事件が発生。そこには、またしても”ABC鉄道案内”が残されていた。Aの地でA.Aが、Bの地でB.Bが殺害され、ポアロは、なぜ自分に予告の手紙を出すのか、なぜABCの並びにこだわるのかと考えを巡らせます。そして次なるCの地で事件が起こり……。 語り手はヘイスティングズだけではなく、所々『ヘイスティングズ大尉の記述ではない』という、イニシャルがABCの人物に関わる断章が8箇所挟まれています。お陰で、中盤までクリスティーは何をネタバレしてるんだろう?と訝しみながらの読書も、最後はスッキリとさせられて、面白かったです。 もちろん、ミステリは人が亡くなるので「あー面白かったー」とはいきませんが、事件が起きるたびに後手に回らざるを得ないポアロたち、特にヘイスティングズがポアロに苛立ったりするなど、焦ったい情景が脳裏に浮かんでくるようで、先へ先へと読み進めたくなる内容です。ABCに関わる話しが挟み込まれる箇所も、よく考えられているなと感心しました。 気になる点としては、話しとして都合が良すぎるかなって事くらい。ただ、発表が1936年なので、ABCがそれまでの戦争のあり方を変える殲滅戦となった、第一次世界大戦を生き延びて、それ以降何年経過しても彼の心に傷を残したと思えば、それもアリなのかもと思いました。きっと、この小説が書かれた当時、戦争から何年たってもこういう人たちが身近に感じられ、こういうプロットが受け入れやすい社会情勢だったのかもしれないですね。
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#61奈良県立図書情報館ビブリオバトル「プレゼントした本、された本」で紹介された本です。チャンプ本。 2015.12.19 https://m.facebook.com/events/526852457491009/?acontext=%7B%22action_history%2...
#61奈良県立図書情報館ビブリオバトル「プレゼントした本、された本」で紹介された本です。チャンプ本。 2015.12.19 https://m.facebook.com/events/526852457491009/?acontext=%7B%22action_history%22:%22null%22%7D
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ポアロシリーズ⑪ ポアロのもとにABCから謎の手紙が届く。そして予告通りに、頭文字がAの町で頭文字がAの老婆が。頭文字Bの町で頭文字Bの娘が。アルファベット順に次々と行われていく殺人。 捜査中のポアロはヘイスティングスに言います。 「今までのは、いつも内側から掘り出していくという定石だったのです。重要なのは被害者の経歴や生活で、主要な点は“この死によって利益をうけるのは誰か? 彼の周りにいる人間がこの犯罪を犯すのにどんなチャンスがあったか? ”ということだった。つねに〈内輪の犯罪〉だった。ところが今度のは、私たちが初めてぶつかった、冷酷この上もない非個人的な殺人だ。いうなれば外側からの犯罪なのです」 しかし、犯人の本当の動機は、、、 さらに捜査中のポアロは言います。 「寛大な人殺し! と言ったのです。フランツ・アッシャーは妻殺しの罪で逮捕され、ドナルド・フレイザーも恋人殺しの罪で逮捕されたに違いありません──もしABCの予告の手紙がなかったならば、ね。そうなると、犯人は他の人間が、無実の罪に問われて苦しむのに耐えられないほど、心の優しい人間だということでしょうか?」 しかし、犯人がこの連続殺人に使った手口は、、、 ミスリードの連続とヘイスティングスの一言によって導き出された真実。 そして、ラストにみせるポアロの寛大な茶目っ気!? 久しぶりに楽しみました。
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