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ライ麦畑でつかまえて の商品レビュー

3.7

578件のお客様レビュー

  1. 5つ

    151

  2. 4つ

    134

  3. 3つ

    153

  4. 2つ

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  5. 1つ

    31

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2022/03/26

漠然とした大人への「憧れ」と、見えない圧力に無意識的に服従している大人への「反抗心」を中心に作られる、ピュアさとワイルドさに満ちた、子供と大人の狭間を生きる僕の精神的世界が丁寧に生き生きと描かれている。今にも本の中から、声変わりをしたばかりの男の子の声が聞こえてきそう。僕と私の青...

漠然とした大人への「憧れ」と、見えない圧力に無意識的に服従している大人への「反抗心」を中心に作られる、ピュアさとワイルドさに満ちた、子供と大人の狭間を生きる僕の精神的世界が丁寧に生き生きと描かれている。今にも本の中から、声変わりをしたばかりの男の子の声が聞こえてきそう。僕と私の青春期の日常は全く違うのに、それでも思わず微笑み懐かしさに浸り、本の世界観に入り浸っていたいと思わずにはいられなかった。 「誰でも崖から転がり落ちそうになったら、 その子をつかまえることなんだ」

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2022/01/27

自分を持て余し、他人の思い遣りも素直に受けとめられないホールデンに対して、見守りたいような悲しいような気持ちになった。老婆心に近いものを感じてしまったが、20代の今読んでよかった。 ただ、アントリーニ先生の、勉強は自分の頭のサイズを知る為に役立つという言葉は、学生の頃に知っておき...

自分を持て余し、他人の思い遣りも素直に受けとめられないホールデンに対して、見守りたいような悲しいような気持ちになった。老婆心に近いものを感じてしまったが、20代の今読んでよかった。 ただ、アントリーニ先生の、勉強は自分の頭のサイズを知る為に役立つという言葉は、学生の頃に知っておきたかった。

Posted byブクログ

2022/01/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ライ麦畑を読んで洗脳されて この小説はあまり読まない方がいいし、人に勧めない方がいいですよ…。というのも純粋に世の中にメッセージを伝えたい気持ちが作者に全くない、単なる洗脳用に書かれた本ですので。作者のJDサリンジャーさんは元諜報機関の人です。生涯の間隠遁生活を送っていたのは奇人だったからではなくライ麦に関する機密を外に話せないため隠遁生活を送っていたんでしょう。 あらすじについては、前半部分は仮定と放置が使われて読者の脳が混乱します。主人公が「もし~なら?」と選択肢を与えられるけど、結局その選択肢を選んだ場合の結果については説明されないため読者にモヤモヤが残ります。 後半部分では非行を繰り返しますが、モヤモヤした読者の脳に主人公の非行がインプットされ、反社会的な行動に出やすくなるようマインドコントロールされるのではと思います。 英語版はもっと危険で、小説内のとある箇所の文字列を読んだ瞬間脳に特殊な電気信号が走り、どんな命令も受け入れるロボットになると言われています。 「ライ麦畑でつかまえて 暗殺犯」で検索するとライ麦が愛読書だった有名人の暗殺犯が次から次へと出てきてこれは偶然じゃないだろうと思わされます…ジョン・レノンの暗殺犯が、犯行後現場でライ麦を大きな声で音読していたのは有名な話です。

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2022/01/17

國學院大學「大学生にこそ読んで欲しい」おすすめ本アンケートより。 ※國學院大學図書館  https://opac.kokugakuin.ac.jp/webopac/BB00143794

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2021/11/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

天気の子の題材になっていると聞き読んだ。 自らが崖からこぼれ落ちそうな人間であるホールデンが、ライ麦畑のキャッチャーになりたいと言うシーン。彼が捕まえられたかったからこそ自分が誰かを捕まえたいと発言しているのかなと感じた。 中3の時に読み心に沁みた。青春小説、良い。

Posted byブクログ

2021/11/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1989/12/05 主人公の彼はワガママだけど、自分にとても正直な少年。どこにでもいるような男の子だけど、正直すぎて学校もやめてしまうし、人生も狂わせる。 1番印象に残るのが、彼がつきあっていた彼女につい気分が盛り上がって「これから西部に行って結婚しよう」と言い出し、現実的な彼女に、仕事につけなきゃ食べていけないと言われるシーン。 ここは大人を気取ってた彼が一番宙ぶらりんに思えた。 あと、おしゃまな彼の11歳の妹の描写もすき。 「ライ麦畑でつかまえてっていう歌があるだろう。あれが好きだな。広いライ麦畑を子供が無邪気に走って、子供って何も考えずに走るから、時々崖から落ちそうになる。ボクはその番人で、子供を捕まえるんだよ。そういうのになりたいね」 彼は望んだことだけを突っ走った私のようで、なんだか怖かった。

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2021/11/13

子供から大人への過渡期にある青年が心の葛藤の中でもがく姿、揺れ動く気持ちの様子がすごく表されていて、大人としてはとても痛々しかった。 子供の時期に弟の死という悲しみを体験し、その心の痛みを消化し切れず強がったり大人に精一杯抵抗したりしている。一方で妹へ愛情深く兄として振る舞う姿は...

子供から大人への過渡期にある青年が心の葛藤の中でもがく姿、揺れ動く気持ちの様子がすごく表されていて、大人としてはとても痛々しかった。 子供の時期に弟の死という悲しみを体験し、その心の痛みを消化し切れず強がったり大人に精一杯抵抗したりしている。一方で妹へ愛情深く兄として振る舞う姿はいじらしい。 この頃は上流階級の家庭だからこそかもしれないが心のバランスを崩した青少年は精神病院に入る、と言うのが通例だったのか、もっと両親や大人たちのたくさんの愛情を感じることができたなら、、と思えてならない。まぁそれは現代においても同じでなのでしょう。 またこの本の日本語訳について、言葉の言い回しに始めは古くさいように思えて戸惑うも、慣れてきたら揺れ動く青年の心の動きみたいなのがすごく伝わった。訳者後書きにもあったが、当時の若者言葉みたいなものを翻訳するのは本当に大変だっただろうと思う。良い翻訳でした。

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2021/11/07

読みづらく分からないまま読んだが、最後まで読んでみて良かったと思える本となった。 発行当初読めば今と違う感覚になったのかもしれない。読む人によってはどの様な影響を及ぼすか怖い本というのも薄らと感じる。

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2021/10/08

某漫画作品がきっかけで 読んだ。…(野崎訳) 前半から途中まで読んでいくと少しムッとしてしまうけど、終わりの方にいくとホールデンの本音をきちんと聞けたように感じて楽しめた。 「あぁ、この子は自分なりに我が道を進んでいきたいんだ。でもそう簡単ではないことを自ら体験をして考えてそれで...

某漫画作品がきっかけで 読んだ。…(野崎訳) 前半から途中まで読んでいくと少しムッとしてしまうけど、終わりの方にいくとホールデンの本音をきちんと聞けたように感じて楽しめた。 「あぁ、この子は自分なりに我が道を進んでいきたいんだ。でもそう簡単ではないことを自ら体験をして考えてそれでも道を作って歩いてる」と考えながら読み進んだ。 読んだのが20代だから、ホールデンと同じ年齢の頃に出会っていたらどんなことを思ったのかなと後悔。

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2021/10/04

最初はとにかく読みにくかった。訳もそうだし、語り調なのもだし。正直あまり共感は出来なかったが、若い頃に読んでいたら違ったのかもしれない事は他の方のレビューにも沢山あった。 お目にかかれて嬉しいです、や幸運を祈る、など本気で思ってもいない事を受け入れたくないなんて若さゆえだなと感じ...

最初はとにかく読みにくかった。訳もそうだし、語り調なのもだし。正直あまり共感は出来なかったが、若い頃に読んでいたら違ったのかもしれない事は他の方のレビューにも沢山あった。 お目にかかれて嬉しいです、や幸運を祈る、など本気で思ってもいない事を受け入れたくないなんて若さゆえだなと感じた。処世術な訳だから、今の自分には当たり前に思える。この辺りがまさに毒されている、と言う解釈なのかな。 その他気になったのは、今は使えないであろう「時代」を感じる言葉が多い事。村上春樹の訳なら上手い具合に表現されているのかな。

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