スノウホワイト の商品レビュー
買い漏らしていたのを今更気づいて購入。 グリム童話を諸星大二郎が自分流にアレンジした連作短編集。 いずれも原作から大きく踏み外すことはないものの、どう読んでも諸星大二郎というのは流石というかある種の業のようなものかもしれない。取り上げられた作品はメジャーなものからマイナーなものま...
買い漏らしていたのを今更気づいて購入。 グリム童話を諸星大二郎が自分流にアレンジした連作短編集。 いずれも原作から大きく踏み外すことはないものの、どう読んでも諸星大二郎というのは流石というかある種の業のようなものかもしれない。取り上げられた作品はメジャーなものからマイナーなものまで。知らない話については原作を読みたくなる。 白雪姫と吸血鬼の組み合わせは、「その手があったか?!」という感心することしきり。
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諸星大二郎氏の作品『スノウホワイト グリムのような物語(2006)』を読了。 お気に入り 「ラプンツェル」と「カラバ侯爵」と「とりかえっ子の話」がお気に入り。
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なんてことなんてことなんてこと!!! 手塚治虫に「この線は描けない」と言わしめた諸星大二郎が、まさかの「とりかえっ子の話」で火の鳥の完全オマージュをするなんて!! 2006年に!! 表紙も素晴らしいし「子ねずみと小鳥と焼きソーセージ」「めんどりはなぜ死んだか」なんてデビューした...
なんてことなんてことなんてこと!!! 手塚治虫に「この線は描けない」と言わしめた諸星大二郎が、まさかの「とりかえっ子の話」で火の鳥の完全オマージュをするなんて!! 2006年に!! 表紙も素晴らしいし「子ねずみと小鳥と焼きソーセージ」「めんどりはなぜ死んだか」なんてデビューしたての諸星先生を彷彿とさせて怖気が立ったし(変わらぬものが描けるというのはそれを原点とできるということ)、「ラプンツェル」はもう本当に真骨頂でしかないと思ったし だけど「とりかえっ子の話」ですよ 手塚があれだけの長い前置きを描きに描いて伝えたかった火の鳥の世界を、このページ数でまったく同じラストで描く!? 人類の居なくなった世界、そこでただ死ねない、頭をぶった切っても死ねない 滅びた世界を眼前に笑う、これがオマージュと言わずしてどうしますか ロックととりかえっ子は完全に同じなんだよ 恐るべし諸星先生 同じ時代に生きることができて本当に良かった
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「猟師とおかみさんの話」★★★★「ラプンツェル」SF仕立て。長い髪が介護ロボットのコードで。患者は自分でコードを介してロボットを操作し自分の介護をする。★★★★★「とりかえっこの話」★★★
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時事ネタがー ううっ 『コルベス様』の家を襲撃するぬこさんと牝鶏さんはかっこいいです。時事ネタ― ソーセージ関係が何となく何回も読ませる。 他、いいんだけど。うーん。
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獣人も鳥人も出てきて楽しいよ!! 奇妙なおよばれと長靴をはいた猫がよかった。 知らん話が多かったので、巻末のあらすじと解説があったのがよかった。グリム童話意外と知らん話多いんやなー
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
再読。 グリム童話(とペロー童話)を元に翻案された短編漫画集。巻末に元となった作品のあらすじが書いてあるのが有り難い。 短編集の中には、『漁師とおかみさんの話』のように象徴的な話もあれば、『奇妙なおよばれ』のように、ただただ理不尽で奇妙、という話もある。けれど、そういう不条理な話でも不思議な余韻や説得力があって消化不良感を感じさせないのは凄い。
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諸星大二郎が描く世界観のすごさは、あたしが今ことさらに取り上げるべきことでもない。とほうもなくすごいのは誰もが認めるところ。 そうしてグリム童話のダークさ、不条理さの平坦なリズムがそこにオーケストレーションして、ものすごく重厚に、腹の奥にずんずん響く。 スゴ本、それ以外にな...
諸星大二郎が描く世界観のすごさは、あたしが今ことさらに取り上げるべきことでもない。とほうもなくすごいのは誰もが認めるところ。 そうしてグリム童話のダークさ、不条理さの平坦なリズムがそこにオーケストレーションして、ものすごく重厚に、腹の奥にずんずん響く。 スゴ本、それ以外になんと言える? でも、この人のことあたし、何も知らないんだよなって気づく。デビューの経緯とか作風とか、wikiでようやっと調べてもあんまりでてこない。せいぜいわかるのはその作品から、だけ。 最初に読んだとき、その絵柄から、結構昔の物語なのかな?なんて思っていて、の割りに時々新しいテーマも混じってきておやおやって思った。出てくる人物の描き方も独特。日本人だろうけどでも年齢層が狭くて、スタイルもごろんとした画一的な感じ。画力がないのでは決してないけれど、デッサンがそのまま作品になったような、線としてはこなれていない(すみません)感じ。むしろ昔のカムイ伝とか石ノ森章太郎とかの人物の描き方に近いものを感じる。 ただ非凡なのはその世界観だと思う。不条理な中にもくっきりとしたこの人のにおいがしていて、そこにひとはけ、クトゥルーのエッセンスを感じるのは気のせいではなかったようだ。 うーん、この作品、マンガとしての絵を楽しみ、グリムの世界を楽しみ、作者の解釈を楽しみ、また目をつぶって世界観の広がりを響きで感じられるのが、一粒で数回楽しめる贅沢作品だなぁ。 娯楽とゲイジュツの境をあたしはいつだってぴしりとは探せないでいるんだけれど、でも、五感を開放して押し寄せる感覚を楽しむときその2つの触覚は、とってもとっても、似ていると思う。
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グリム童話を諸星大二郎が妖しく不気味に 見事に視覚化したこの作品。 原作のグリム童話にある不可解な不気味さに 諸星大二郎の味が加わると 分かりやすく、 でも、素材の持ち味を活かしてくれる。
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よかった。 絵が好き。グリムも現代風だとこうなるのか!と。色々な調理の仕方が嬉しい。そんなにグロくないから読みやすいのかも。
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