魔界水滸伝(11) の商品レビュー
や、やっと第一部完結…。 気が付けば、数々のクトゥルーが名を連ね、数々の登場人物が退場し、闇のホモ多一郎さんは主人公ヅラをし始めていた…。 ついには悲恋ヅラし始めたぞ、この蛇男…。
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この巻の加賀先生の台詞をもういちど確認したくて,僕はこの作品を再び手に取ったのだ。思えば20年以上前,この台詞に出会ってから僕の人生は始まったと言っても過言ではない。その後大学大学院と哲学・宗教学・心理学をかじって,実務に方向転換後も多くのビジネス書や自己啓発書に触れているので...
この巻の加賀先生の台詞をもういちど確認したくて,僕はこの作品を再び手に取ったのだ。思えば20年以上前,この台詞に出会ってから僕の人生は始まったと言っても過言ではない。その後大学大学院と哲学・宗教学・心理学をかじって,実務に方向転換後も多くのビジネス書や自己啓発書に触れているので,今読めばある意味で当たり前の内容なのだが,未だ何者でもなかった18歳の自分にとっては,本当に世界が変わるほど凄い衝撃だった。と同時に,全てが腑に落ちて,自分がずっと感じていた感覚に,形を与え,世界の姿を見せてくれたと感じた。ごくごくささやかなものだけれど,それはひとつの「悟り」だったと思う。当時もノートに書き写して何度も読み返していたのを思い出す。人間の可能性・進化に対する根源的な肯定。僕はいまも,基本的にこの世界観の中で生きています。 以下,引用。 「自分が何ものであるのか,を決定するのは多くの場合,実は自分自身にほかならぬのだよ。ごくふつうの人間にとってすら,そうだ。僕は天才だが,それははっきりいって,ぼくが天才であるからでは-天才に生まれついているからでは必ずしもなく,それは実は,ぼくが天才たらんと自らを決定したからにほかならぬ。人間というのは自分で思っているよりはるかに可塑的な存在であるのだ。(中略)ただ,これだけは覚えていなさい。自分自身が思ったよりはるかに精神的な存在だ-精神というものが,我々の考えているより,ずっと具体的な力たりうる機能だ,とわかったとき,人間は確実に一段,進化の階梯を上がることができるだろう。実をいえば,こればぼくのライフ・ワークだ。ぼく自身がいかにして天才になったかを考えてみると,人間はすべて,みずから天才たりうるチャンスがある,と断言してよろしい。人間の中にある,ひとつのワク組,自己規制が,人間を内から規定し,その精神の発達を疎外しているのだ」
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第一部終了。物語の始まりにはまさかここまで世界が変わるとは思ってませんでしたが…これから先の展開がとても楽しみです。
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