山へ行く の商品レビュー
日本の日常が舞台の短編連作。ほんのり切なさの残る読後感。この人の語り口はどこか文学を思わせやっぱり心地よい。いつか再読しても良い本だと思った
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個人的には「ビブラート」の五十嵐君がよい。不穏な空気を打ち破る心強い存在だ!「くろいひつじ」も共感できるわ…
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「くろいひつじ」分かるけど怖かった。でも本当にワカル。 「柳の木」はよく分からなかった。3回読んでなんとなく分かった気もするけど、やっぱり違うんじゃないかと思う。 日常の小さな心の軋みが積もり積もって大変な事にならないよう、人は馬鹿になるのです。なーんてね。
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再読。読めば読むほどに味わいが深まる。表題作が一番好きだなあ。今日は山へ行こうと思ったオジサンが結局行けずに一日終わるという、まったくもって何でもない(いやほんと)お話なのに、どうしてこんなに心にしみるのか。ほんの何コマかでいろんな人の人生をありありと想像させる、実にこれは熟練の...
再読。読めば読むほどに味わいが深まる。表題作が一番好きだなあ。今日は山へ行こうと思ったオジサンが結局行けずに一日終わるという、まったくもって何でもない(いやほんと)お話なのに、どうしてこんなに心にしみるのか。ほんの何コマかでいろんな人の人生をありありと想像させる、実にこれは熟練の技であると思う。 「まんがキッチン」で福田里香さんが、萩尾先生が初めて大人の視点から描いたのが「バルバラ異界」だと書いていて、これには膝を打ちまくりだった。この「ここではないどこか」シリーズは、大人視点と子供視点のものが混在していて、やはりわたしは前者に惹きつけられるのだ。「ポーの一族」で初めてその名を胸に焼き付けてから幾星霜。子供の頃も若かった頃も、中高年の仲間入りをした今も、ずーっとそのときの心に響くものを届けてもらっている。あらためて素晴らしいと思う。 最後の「柳の木」。泣かずには読めない。ギャグ漫画なんかでよくある目からダーッと涙を流す人のようになってしまうのだった。
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- ネタバレ
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目には見えないけれども、存在する。 現実に存在するんだけど、認識できない。 人間の脳がとらえる世界というのは、儚いものだし絶対ではないと思わされる。 その分、霊的な存在とか(ほんとにあるかどうかも本人の認識の問題)も、脳がこんなにファジィな機構ならば、本人が生きやすいようにという面では『アリ』かもしれないなーと思った。
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やっぱり凄いです。特に最後の柳の木は、他の作家には描けないでしょう。 それ以外もじわじわきます。 好きです。
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シリーズ「ここではない★どこか」の1巻。 いわば、短編集。 *山へ行く *宇宙船運転免許 *駅まで∞(ムゲン) *メッセージ *あなたは誰ですか *ゆれる世界 *くろいひつじ *貴婦人 メッセージ2 *ビブラート *柳の木 やっぱり、萩尾望都は天才だ...
シリーズ「ここではない★どこか」の1巻。 いわば、短編集。 *山へ行く *宇宙船運転免許 *駅まで∞(ムゲン) *メッセージ *あなたは誰ですか *ゆれる世界 *くろいひつじ *貴婦人 メッセージ2 *ビブラート *柳の木 やっぱり、萩尾望都は天才だ、っていうのをしみじみ実感させられます。 「駅まで∞」なんて、タイトルでなんとなくオチはわかるんだけど、これがやられました、って頭たれたいぐらい萩尾望都。 「メッセージ」では、泣きました。 最小限の言葉で、ストレートなものは何もないといえるのに、主人公が受け取ったものを明らかにするには曖昧なんだけど、その曖昧さをそのままに表現してるところがすごい。 と、「バルバラ異界」もそうだったけど、オヤジが主人公なのが多い。 オヤジなのに、ちゃんと少女マンガしているww もっとも、そのオヤジ主人公を回すために、少女マンガの主人公らしい人物を配置してはいるんだけど。 …喪失の話が多かったように感じる。 ようするに、主人公の年齢があがるということは、色々なものを喪失していくということなんだろう。が、喪失は必ずしも負ではない。喪失の向こうに癒しもあるし、新しい命もある。 この連作は、喪失という地平の向こうから上ろうとしている朝日の最初の光を描いているのかもしれない。 マンガ文化はここまで成熟したのかと、そんな感じまで受ける。 でもって、ここにもってきたのは、やっぱり萩尾望都の力なのだ。 この時代に、萩尾望都がリアルタイムで読める時代に生まれて、本当によかったよ。
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カバーがグリーンでとても渋いです。 これまでのコミックスの中で、表紙の人物の年齢が一番高いのではないでしょうか。 「バルバラ異界」は時夫が主人公でしたが、それでもアオバやキリヤが表紙を飾っていたので華やかさがありましたねえ。 未読の作品があったので楽しみにしていましたが、読んでみ...
カバーがグリーンでとても渋いです。 これまでのコミックスの中で、表紙の人物の年齢が一番高いのではないでしょうか。 「バルバラ異界」は時夫が主人公でしたが、それでもアオバやキリヤが表紙を飾っていたので華やかさがありましたねえ。 未読の作品があったので楽しみにしていましたが、読んでみて作品の収録順にちょっと疑問が生じてしまいました。 もちろん、単行本としての構成上必ずしも発表順に載せる必要はないと思いますが。 「山へ・」「宇宙船…」「駅まで・」と3作続けたのはよかったけど、次に「メッセージ」を配し、「メッセージⅡ」をもう少し後に登場させているのは、何だかばらけた印象を受けました。
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やっと購入。 全部短編。 「ビブラート」と「柳の木」以外は全部表紙を含めて16ページ。 ほんと望都センセはすごいなぁ。 本編15ページであの内容。 「柳の木」は1冊の最後にふさわしい。 20ページで、台詞もほとんどなくて泣かせるんだもの。 原画展で大きな原画を見たこともあり、ほ...
やっと購入。 全部短編。 「ビブラート」と「柳の木」以外は全部表紙を含めて16ページ。 ほんと望都センセはすごいなぁ。 本編15ページであの内容。 「柳の木」は1冊の最後にふさわしい。 20ページで、台詞もほとんどなくて泣かせるんだもの。 原画展で大きな原画を見たこともあり、ほんとに泣けちゃった。 ありがとうございます。
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表題作も好きだけど、不思議な男の人が愛の告白をしにくる話(タイトル忘れちゃった)がすごく印象的だった。たぶんこの先何十年経ってもふとした時に思い出すような話だと思う
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