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ハツカネズミと人間 の商品レビュー

4

110件のお客様レビュー

  1. 5つ

    33

  2. 4つ

    43

  3. 3つ

    23

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

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2018/06/01

ナショナル・シアター・ライヴ!の中で上映されていて、すごく良かったので読んでみた。ナショナル・シアター・ライヴ!はハズレなし。

Posted byブクログ

2018/01/30

いわゆるアメリカンドリームを扱った作品、っていう範疇に入るのかな。でもこの中では、あくまで夢物語として語られるだけのものだし、しかもそんなに壮大っていうほどのものでもない。でもだからこそ逆に、よりリアルなものとして読者の側でも受け入れることが出来る。それにしても、小ざかしく動き回...

いわゆるアメリカンドリームを扱った作品、っていう範疇に入るのかな。でもこの中では、あくまで夢物語として語られるだけのものだし、しかもそんなに壮大っていうほどのものでもない。でもだからこそ逆に、よりリアルなものとして読者の側でも受け入れることが出来る。それにしても、小ざかしく動き回る兄貴分と、その後ろについて回る図体ばかりでかくて多少知恵遅れな弟分って言う造形、多いですね。中編くらいの小説ながら、件の2人に襲い掛かる残酷な結末に至るまで、各キャラへの個性の持たせ方も見事で、物語の盛り上がり方も言うことなし。えらそうだけど、さすがノーベル賞作家たる内容でした。

Posted byブクログ

2017/08/31

ジョージの姿に自分の理想をみる。 スタインベックの作品としては非常に短く、登場人物の持つ心の内の描写が少ない。そのためか、この映画作品と原作との乖離が非常に少なくない。映画もおすすめ出来る。

Posted byブクログ

2017/05/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1937年の作品。戯曲のように感じる物語でした。 夢と現実や生きていくことの難しさなど、人間を描いた作品であると思います。 タイトルがいまいちピンとこなかったのですが、 『To a Mouse(ハツカネズミに)』というロバート・バーンズの詩に由来しているそうです。 自分は動物より人間が優れているとは思っていないので、 レニーが悪意が無いとしても小動物を殺してしまうことについて どんな言い逃れも出来ないものだと感じます。 噛まれたから殴るというのは、 しかも自分の力が人より非常に強いと常々ジョージから言われていながら、 それをしてしまい結果動物が死ぬというのは、 もはや未必の故意に近いものであろうと思います。 カーリーの妻を殺してしまうというのも、 騒がれたくないという身勝手な理由。 すぐに忘れてしまいやった後に後悔することが 免罪符になるとは思えません。 ジョージがなぜ、本当は血縁関係も無いレニーに対して ここまで面倒見が良くなれるのか、少々不思議でした。 キャンディ老人の愛犬に対しての処遇なども含めて、私には共感できるところがなく 読後感の悪い物語でした。

Posted byブクログ

2017/05/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

このような結末を迎えようとは思いませんでした。ジョージとレニーと農場で知り合ったキャンディとで、新しい夢に向かって旅だつことを期待していたのですが。舞台になったこの頃のアメリカの農場では、実際このような流れ者が集まってくる、とても不安定で不穏な雰囲気がたぶんにあったのかも知れません。

Posted byブクログ

2016/07/08

はじめてスタインベックを読んだ。 スタインベックといえば、知っていたのは「エデンの東」と「怒りの葡萄」だったのだけれど、どちらも長い作品なので、短めでスタインベックを有名にしたと言われる「ハツカネズミと人間」を読んでみた。 大きな身体に足りない知恵のレニーと、小柄で知恵のまわる...

はじめてスタインベックを読んだ。 スタインベックといえば、知っていたのは「エデンの東」と「怒りの葡萄」だったのだけれど、どちらも長い作品なので、短めでスタインベックを有名にしたと言われる「ハツカネズミと人間」を読んでみた。 大きな身体に足りない知恵のレニーと、小柄で知恵のまわるジョージのふたりが旅をしている。ふたりは渡り労働者で、次の働き口を目指している。 たどり着いた農場でふたりは働くのだが。 貧しい労働者であるふたり。 レニーは貧しいながらも小さな夢を持っており、いつかその夢が叶うようにと願っている。ジョージは自分にとって足手まといとなりがちなレニーに腹を立てることもありながら、レニーを思っている。 読みながら哀しい物語になりそうだと思いながら読んだ。 途中からは予想した通りに物語が進んで、レニーとジョージを好きになっていたので予想通りにならないよう願った。そうはならず哀しい物語だったのだが、どこかあたたかさを感じたのはスタインベックの文章だからだろうか。 レニーを苦しめたくないからこそジョージはそうせざるを得なかった。そのジョージの葛藤。 こういった心情が、特に描かれているわけでもない。とてもシンプルな描写なのに、ジョージの苦悩や悲しみなどが伝わってくる。 戯曲の形式を小説に取り入れた作品らしく、殆ど会話で成り立っているのに、書かれていない行間が伝わってくるのは、ジョージだけでなく他の登場人物にも言える。 そこがとても素晴らしいと感じる。 短い作品で読みやすく、自然に登場人物の気持ちに寄り添えるため普段本を読まないかたにこそ薦めたい。 とても良い本に巡り会えたと思える読書だった。 しばしば読み返すことになると思う。 ただ、訳者あとがきによると「怒りと葡萄」以降の作品には凋落のきざしが見えるとあるため、「エデンの東」を読もうかどうしようか迷っている。

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2016/05/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人生はうまくいかない、ため息が出てしまう作品です スタインベックは相変わらず自然描写が卓越しています

Posted byブクログ

2016/02/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

貧しい生活を送る人間模様を描いており、読んでいて気が重い。 お互いの理想を語りながら、殺さなければならない結末に胸が痛んだ。 ページ数が少ない分、もう一度読み直したい作品であった。

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2015/05/10

ちょっと私には共感できる点が少なすぎた…何を描きたかったのだろう?何を伝えたかったのだろう?という感じ。 次代背景や作者の作風などわかっていないと理解度に影響する気がする。 ただただ悲しい結末で、この作風なら清々しいハッピーエンドにしてほしかったなぁ。

Posted byブクログ

2015/05/06

「11/22/63」のなかで、「過去」での生活のなかで英語教師の主人公が高校で「ハツカネズミと人間」の舞台を演出するんだけど、とても印象に残っていて、読んだことなかったので読んでみた。 スタインベックって文学史に出てくるようなクラシックだし、退屈かも、と思っていたのが意外や意外、...

「11/22/63」のなかで、「過去」での生活のなかで英語教師の主人公が高校で「ハツカネズミと人間」の舞台を演出するんだけど、とても印象に残っていて、読んだことなかったので読んでみた。 スタインベックって文学史に出てくるようなクラシックだし、退屈かも、と思っていたのが意外や意外、すごく引き込まれて一気読みした。小説だけど確かに戯曲的で、舞台になったらさらにおもしろいだろうなあと。 農場を渡り歩いて日銭を稼ぐ労働者の、いつか自分の土地をもって仲間と暮らす、という夢が美しくて、なんだか自分も一緒に夢をみるような。。。。夢は美しく、はかない。。。

Posted byブクログ