若い芸術家の肖像 の商品レビュー
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聖職者になるべく教育を受ける1人の青年の物語。 少年時代の幼く純粋なひたむきさ、そこから成長し大人になっていくさまが、文体の変化からも感じ取れて印象に強く残る。 信仰に対する考え方、自身の持つ美学について、時代に関わらず学ぶところが沢山ある。 葛藤する主人公のように、自分を見つめ考え抜くことは苦しい。だがその先に希望があると信じたくなる作品だった。
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ジョイスデビューなのに仕事が忙しくて2ヶ月もかかった読了にちきしょうそのせいで合間は飛ぶけれども、ジョイスデビュー ユリシーズは買ったものの、こんなんじゃいつ手を付ければいいのかしらん
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次第に詩人を志すようになる青年の半生。 物語は幼年期から始まり、文体も幼児のものから難解なものまで成長していく。文体を翻訳するというところがすごい技術だと思う。内容は難しいが文章はとても読みやすい。 ほとんど理解できなかったが、もう一度読み返したいと思わせるものがある。次はディ...
次第に詩人を志すようになる青年の半生。 物語は幼年期から始まり、文体も幼児のものから難解なものまで成長していく。文体を翻訳するというところがすごい技術だと思う。内容は難しいが文章はとても読みやすい。 ほとんど理解できなかったが、もう一度読み返したいと思わせるものがある。次はディーダラスの成長にもう少し付いていけるのではないか。 ただ、ジョイスはしばらくはいいかな。疲れた。疲れが取れたらダブリン市民でも読んでみよう。ユリシーズを読めるのはいつになることや。
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主人公の名前とかユリシーズへの伏線ぽい、ちょっと自伝風小説。丸谷才一訳。学生時、文学部でこの原書購読の授業にモグリで出たことあるなあ。
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深層心理の心象風景を描写した。 たぐいまれな、芸術作品。 ユリシーズよりも和訳が圧倒的によいので、 読みやすい。 主人公の精神的な成長がダイレクトに文章や詩に反映される様は圧巻!さすが天才ジェームスジョイス。
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ジョイスの作品にはよく見られるのだが、この小説もギリシア神話の枠組みの下に作られている。 ちなみに主人公、スティーブン・ディーダラスの名は神話に登場する工匠ダイダロス(イカロスの父)の英語読みである。 芸術家や愛国主義、民族主義者など、自分の立場にそれ相当のこだわりがある登場人物...
ジョイスの作品にはよく見られるのだが、この小説もギリシア神話の枠組みの下に作られている。 ちなみに主人公、スティーブン・ディーダラスの名は神話に登場する工匠ダイダロス(イカロスの父)の英語読みである。 芸術家や愛国主義、民族主義者など、自分の立場にそれ相当のこだわりがある登場人物達の会話は高尚である。 最後の文章がかっこいい 「ようこそ、人生よ!ぼくは出かけよう、現実の経験と百万回も出会い、ぼくの族のまだ創られていない意識を、ぼくの魂の鍛冶場で鍛えるために。古代の父よ、古代の芸術家よ、永遠に力を与えたまえ。」
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