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空海の風景(上) の商品レビュー

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73件のお客様レビュー

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 空海の生涯を随筆風…

 空海の生涯を随筆風に描いた作品。資料の少ない時代を、司馬の見事な想像力で書き上げた力作。唐へ渡り、最澄が登場するあたりから物語りは面白くなる。空海や密教に興味がある方にはおすすめ。司馬作品として、「わくわくドキドキ感」は期待しない方がよい。

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その時代風景を照射し…

その時代風景を照射して、日本が生んだ最初の人類普遍の天才の実像に迫る。構想十余年、著者積年のテーマに挑む司馬文学の記念碑的大作。昭和五十年度芸術院恩賜賞受賞。

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弘法大師空海。四国の…

弘法大師空海。四国の88箇所を修験者の道とし、真言密教を体系化した巨人。彼の人生を、司馬独特の語り口で咀嚼した、名著。

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2026/01/05

2026.01.04記 著者の「弘法大師空海に対する嫉妬」を感じる一作。 著者自身「完璧な人間などいない。英雄というものはどこか欠点があるようなものだ。」 という思想があるのだろう。 それゆえに彼は「坂本龍馬」のような「大事をなしながら人間的欠陥を多く持つ者」は魅力的に描くことは...

2026.01.04記 著者の「弘法大師空海に対する嫉妬」を感じる一作。 著者自身「完璧な人間などいない。英雄というものはどこか欠点があるようなものだ。」 という思想があるのだろう。 それゆえに彼は「坂本龍馬」のような「大事をなしながら人間的欠陥を多く持つ者」は魅力的に描くことはできる。 しかし、四国の人々が尊敬してやまない弘法大師空海を「大山師」とまで、こき下ろしているのは文学者としては、やりすぎであると言えよう。 しかもタイトルにあるように「風景」という言葉に書くことで「空海本人そのものを書いたわけではなく、時代背景を説明していますよ」というような「逃げ」を感じる。 彼は、宗教というものを知識の集積で考える傾向があり「こんなに尊敬され、完璧な人間があるわけがない」という思想で書くことになる。 もし現代に彼が千年後に生まれ「大谷翔平」という人物が「野球という宗教」を中高の祖として起こしたという伝説が残っていたとしよう。 そうならば、同じく「このような完璧な人間は野球選手にはいない。 野球選手というものは、もっと人間的で欲がなければ、これほどまでの体力的 成績を残すことができないはずだ。」と、あくまでも自分の考える野球選手像というものをベースに描いていくことが考えられる。 筆者の膨大な勉強量と知識の集約に対しては脱帽の思いがあるが、仏教における悟り というものを一切体感していないものには、空海はとても描けないというのが結論である。 彼に神秘体験がなく、五感を超えた以上の 高エネルギー存在に対する敬意のようなものがあれば、もっと良い作品になったであろう。 有名な著者であり、影響力のある作品であるがゆえに、とても残念な思いである。

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2025/02/11

空海の壮大な構想、旅が味わえます! 今まさに「菜の花忌『空海の風景』を読む」シンポジウム(東大阪文化創造館)に来ております。パネリストは磯田道史さんや澤田瞳子さん。楽しみです。 本を持ってくるのを忘れてしまいました。

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2024/12/05

小説というジャンルになるのでしょうか。タイトル通り、空海が見て聞いた風景が描かれています。空海が主役で一人称ですすで行くわけではなく、空海の風景を司馬遼太郎が描いている作品です。難解な感じが多く、時間がかかりますが、おもしろいです。

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2024/09/09

1975年出版。 司馬遼太郎の本数多く読んでいるが、これは今回初めて読んだ。 空海についての知識はほとんどない。 司馬遼太郎は小説家で、歴史家ではない。歴史家は分かったことしか書けないが、小説家は分からないことでも書ける。 空海の場合資料や歴史家、宗教家の研究、彼自身の遺物な...

1975年出版。 司馬遼太郎の本数多く読んでいるが、これは今回初めて読んだ。 空海についての知識はほとんどない。 司馬遼太郎は小説家で、歴史家ではない。歴史家は分かったことしか書けないが、小説家は分からないことでも書ける。 空海の場合資料や歴史家、宗教家の研究、彼自身の遺物などに間違いなく数多く目を通しているにもかかわらず空海のことはよくわからないというスタンスをつらぬきとおす。 これはやはり密教の密なるところで、しかたがないことなのだろうが、50ぐらいの司馬さんでもそういうでもそういうものなのかと思った。 それでも遣唐使になる前の空海、なった後の空海、 長安、奈良、京都、東寺、高野山、 高雄山寺、などの関係などをいろいろな資料、文献 あげて文化、芸術、宗教と多岐にわたり、見事な筆力で描き出しているのはさすがだ。  今後ここに挙げられた資料などをいろいろ見てみたいを思う。

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2024/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

空海の幼少期から唐に入り密教を授かるため恵果を訪問するまで書かれています。空海の風景という題名の通り、空海が見た風景、あるいは空海を写した風景を司馬遼太郎の考察を多分に含み表現しています。小説というよりは考察文に近い印象を受けるほどです。10代で三教指帰を書く天才性(しかも仏教の優れさを戯曲で表すという発想性)、唐に入った後の地方役員に上奏した漢文の見事さなどが伝わってきます。また仏教にただ詳しいだけでなく社会を渡り歩く機微も持ち合わせており、本当に杞憂な人物だなと思います。空海についてもよく分かり面白いのですが、遣唐使の航海の厳しさや唐の長安の先進性(人種差別がなく、多様な人種を受け入れ、宗教でさえ様々な宗教が保護されていた)や街路樹を植えていたなどの街造りとしての先進性もあったことに驚きと魅力を感じました。改めて司馬遼太郎の造詣の深さを感じることができる本です。

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2023/04/27

完全な小説でもなくノンフィクションのドキュメンタリーでもないという難しいスタイルにもかかわらず、とても引き込まれました。本書を通じて題名通り空海がどういう人物であったか、空海がどういう風景を見ていたかということで、司馬遼太郎氏の執念のようなものを感じました。かすかな手がかりでさえ...

完全な小説でもなくノンフィクションのドキュメンタリーでもないという難しいスタイルにもかかわらず、とても引き込まれました。本書を通じて題名通り空海がどういう人物であったか、空海がどういう風景を見ていたかということで、司馬遼太郎氏の執念のようなものを感じました。かすかな手がかりでさえ用いて空海がどういう人物であったのか、どのような人物に囲まれていたのかということで、司馬遼太郎氏の想像力の世界を通じてですが、空海の深奥な世界に引き込まれました。一気に読めます。

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2023/02/19

日中合作の映画『空海 KU-KAI』が公開された時に、関連図書ってことで平積みになっていた時に手に取って以来の積読。一応中国も絡んでいるんだよなと思い出して取り出して読了。 一応、うちの檀家の寺は真言宗。善通寺にもお参りしたこともあるくらいなので、弘法大師さまの思想と生涯を知る。...

日中合作の映画『空海 KU-KAI』が公開された時に、関連図書ってことで平積みになっていた時に手に取って以来の積読。一応中国も絡んでいるんだよなと思い出して取り出して読了。 一応、うちの檀家の寺は真言宗。善通寺にもお参りしたこともあるくらいなので、弘法大師さまの思想と生涯を知る。 いつも通りの司馬遼太郎節。小説というよりは、今ここにいる司馬遼太郎が空海の伝記の講釈をしているって感じ。 空海も行った白馬寺に俺も行ったんだと思ったり、もう一度長安=今の西安に行きたいなとも思ったり。 さっさと下巻も読みたいと思います。

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