1,800円以上の注文で送料無料

影武者徳川家康(上) の商品レビュー

4.5

109件のお客様レビュー

  1. 5つ

    62

  2. 4つ

    32

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2022/07/22

関ヶ原から、征夷大将軍拝命まで。 今もって私にとって、隆慶一郎を超える小説家はいない。 史実をもとに、新たな解釈を加え、圧倒的な筆致でぐいぐい迫る。 他の作家の、似たような小説もいくつか読んだが、いかんせん物足りないのだ。 何度読み直したかわからない。 分量といい、完結した...

関ヶ原から、征夷大将軍拝命まで。 今もって私にとって、隆慶一郎を超える小説家はいない。 史実をもとに、新たな解釈を加え、圧倒的な筆致でぐいぐい迫る。 他の作家の、似たような小説もいくつか読んだが、いかんせん物足りないのだ。 何度読み直したかわからない。 分量といい、完結したことも含めて、代表作の筆頭にあげて良いと思う。

Posted byブクログ

2022/07/09

歴史小説は気になるけど、難しそうというイメージがありなかなか読めずにいましたが、満を持して読んだのがこの作品で良かったです。

Posted byブクログ

2021/11/26

もし家康が関ケ原の緒戦に暗殺されていたら? タイトルを受けた設定かと思って読み始めたが、途中から史料を引用して著者の考察を示す書きぶりに、単なる時代小説ではない雰囲気を感じた。二郎三郎が「道々の者」として一向一揆に従軍した回想も面白かった。上巻を読むと、織田信長も徳川秀忠も悪人に...

もし家康が関ケ原の緒戦に暗殺されていたら? タイトルを受けた設定かと思って読み始めたが、途中から史料を引用して著者の考察を示す書きぶりに、単なる時代小説ではない雰囲気を感じた。二郎三郎が「道々の者」として一向一揆に従軍した回想も面白かった。上巻を読むと、織田信長も徳川秀忠も悪人に見えてくる。徳川家存続のため、家康の影武者であることをひた隠しにしなければならない立場を生かした二郎三郎の生き残り戦略が、だんだんはまっていく様が痛快!

Posted byブクログ

2021/05/31

関ヶ原の合戦にて、忍によって暗殺されてしまった家康、家康の死が広まると軍全体の指揮が下がり戦の勝敗に影響する。 徳川陣営は苦肉の策として影武者・世良田二郎三郎を"家康"として扱うことに決める…(ここまで書くと三谷幸喜さん脚本ならコメディでもいけるかもと思いた...

関ヶ原の合戦にて、忍によって暗殺されてしまった家康、家康の死が広まると軍全体の指揮が下がり戦の勝敗に影響する。 徳川陣営は苦肉の策として影武者・世良田二郎三郎を"家康"として扱うことに決める…(ここまで書くと三谷幸喜さん脚本ならコメディでもいけるかもと思いたくなるような内容ですが) この二郎三郎、ただの影武者では無かった…家康の兵法、思考法を身につけたとてつもない兵(つわもの)だった… 戦況の先をよみ武将達の更に上をゆく姿に血が湧きました。 この男は何者か?という二郎三郎の放浪時代の振り返り(色々普通じゃない事件を起こしてる)つつ、家康として生きることになってからの数々の危機を掻い潜る様が描かれる。 また"本物の家康を討ち取った忍"の六郎のパートも面白い。忍者の闘い方が描かれて最後まで飽きさせない。 全くのフィクションかと思いきや、不可解な史実につなげてくるあたりが素晴らしくワクワクさせてくれる。 物語は二郎三郎たい本物の家康の実子・秀忠との攻防へ 話を進める上で別の目的があるのかわからないけど、「え、それで斬っちゃうのならこれまでの作戦なんだったの!?」みたいなツッコミどころもあった。この先の展開でその理由がわかるのかどうかも楽しみ。 久しぶりの時代モノで、かなり家臣の名前や地名が馴染まず苦労しましたが、だいたいキャラ立ちしてるヤツを追ってけばなんとか読めるようになってきます。

Posted byブクログ

2021/05/23

2021年5月23日読了。 関ケ原の戦い直前、甲斐の忍び六郎の手により徳川家康が殺される。 天下分け目の戦い直前とあって、家康の死は伏され、影武者の世良田二郎三郎が家康となって、合戦を指揮し、史実通り勝つ。 まったくのフィクションかと思っていたら、作者は史実文書を文献として適...

2021年5月23日読了。 関ケ原の戦い直前、甲斐の忍び六郎の手により徳川家康が殺される。 天下分け目の戦い直前とあって、家康の死は伏され、影武者の世良田二郎三郎が家康となって、合戦を指揮し、史実通り勝つ。 まったくのフィクションかと思っていたら、作者は史実文書を文献として適所に参考として紹介し、影武者説が全くのフィクションではないことを示す。 上巻は関ケ原の合戦から家康征夷大将軍就任まで。 史実に沿って、影武者二郎三郎と秀忠、忍びのもの、大奥、西軍家臣が紡いでいく。

Posted byブクログ

2021/04/11

ここ1年で読んだ本の中で一番良かった。感動して、余韻がジンジンと響いている。 本書は、徳川家康の影武者を務めた次郎三郎が主人公の歴史小説である。影武者は本人に似せるべく、何年も本人と一緒に暮らし、外見だけでなく、話し方、声、考え方、筆跡まで本人になり切れるよう訓練するのだ。 関ヶ...

ここ1年で読んだ本の中で一番良かった。感動して、余韻がジンジンと響いている。 本書は、徳川家康の影武者を務めた次郎三郎が主人公の歴史小説である。影武者は本人に似せるべく、何年も本人と一緒に暮らし、外見だけでなく、話し方、声、考え方、筆跡まで本人になり切れるよう訓練するのだ。 関ヶ原の戦いで不運にも戦死してしまった家康に替わり、影武者の次郎三郎が本人に成りすまして世の中を治めていく。家康の実子で親孝行を演じる秀忠との裏の戦いが十年以上も続く。早く将軍の地位を得たい秀忠にとって、大阪城に居る秀吉の息子の秀頼とその母淀君も邪魔な存在である。次郎三郎は、箱根山を根拠とする風魔という忍者一族、関ヶ原で敵方のブレーンを務めた島左近、左近に雇われる忍者の六郎、家康の側室の梶の方とともに、秀忠と戦う。が、こう書くほど単純な展開ではない。著者の隆氏は徹底的に文献を調べ上げており、とにかく有無を言わせぬリアリティで迫力がすごい。 私の稚拙な書評では本書の魅力は全く伝えきれず歯がゆい。冒頭から引き込まれ、駆け引きに緊張しながら読み進める過程は興奮の連続であった。最後は感極まって泣けて仕方なかった。 司馬遼太郎氏の「関ヶ原」も忘れることが出来ない名著である。本書はその関ヶ原の戦い以降、徳川家による江戸時代がどう始まったか、という部分である。 こういう本を書ける人がいたことがありがたい。未読の人には、是非勧めたい歴史小説である。

Posted byブクログ

2021/03/24

読んだのは漫画が先だった。その後、本書を手に取って読み始めましたが、睡眠時間を削って読み進めてました。天下人を演じ続ける羽目になった二郎三郎。影武者としての究極の務めを果たすうちに、いつしか本物の天下人となりつつも、最後のその時まで二郎三郎だった。もしこれが史実であれば、家康人気...

読んだのは漫画が先だった。その後、本書を手に取って読み始めましたが、睡眠時間を削って読み進めてました。天下人を演じ続ける羽目になった二郎三郎。影武者としての究極の務めを果たすうちに、いつしか本物の天下人となりつつも、最後のその時まで二郎三郎だった。もしこれが史実であれば、家康人気は今の比ではないだろうね。 流石です、隆慶一郎氏。

Posted byブクログ

2021/01/18

上中下巻の上巻をやっと読了。ページ数640。家康が実は殺され、影武者が家康を取り巻く武士達の権力抗争を逆手に取って、自らの体制を固めていく。そこに本来なら敵の武将島左近が絡んだりと引き込まれる筋書たが、なにせ登場人物が多く、また、半端ないページ数。緻密な歴史考証にも感嘆するが、残...

上中下巻の上巻をやっと読了。ページ数640。家康が実は殺され、影武者が家康を取り巻く武士達の権力抗争を逆手に取って、自らの体制を固めていく。そこに本来なら敵の武将島左近が絡んだりと引き込まれる筋書たが、なにせ登場人物が多く、また、半端ないページ数。緻密な歴史考証にも感嘆するが、残り二巻を読みきれるか不安。

Posted byブクログ

2021/01/11

 江戸幕府を開いた徳川家康は、実は影武者であり、本物の家康は関ヶ原で殺されたのではないか。こんな大胆な発想から歴史を紐解いた意欲的な作品。読んでいくと「なるほど。こういう解釈もできるか」と思ってしまう場面が多々ある。総ページ数は約1600ページに渡る長編歴史エンタメ。本書はその上...

 江戸幕府を開いた徳川家康は、実は影武者であり、本物の家康は関ヶ原で殺されたのではないか。こんな大胆な発想から歴史を紐解いた意欲的な作品。読んでいくと「なるほど。こういう解釈もできるか」と思ってしまう場面が多々ある。総ページ数は約1600ページに渡る長編歴史エンタメ。本書はその上巻。関ヶ原合戦から徳川家康の征夷大将軍任命までを描く。  内容は非常に興味深く面白いのだが、歴史ものであるがゆえに登場人物が多く、話題も数年の時を行ったり来たりするので、ある程度の予備知識は必要かもしれない。それだけに読むには体力がいる作品。ただ、それぞれの人物の思惑や考え方、駆け引きなどは読んでいて引き込まれるものがある。

Posted byブクログ

2019/06/09

読み返したいと思う本って、今まであんまりなかったけど。これはまたいつか読む!と思うぐらい面白かった。

Posted byブクログ