くますけと一緒に の商品レビュー

新井素子【著】

2010/09/21

会話文はともかく、地の文を受け付けることができなかった。

今の若手作家たちの文章力がいかにあるかがわかる。

2010/03/09

再読。
新井さんの中で「おしまいの日」と対になっているという作品。
「おしまいの日」を読んだんでその流れで読み直しました。
なんていうか、いいよね。ラストが好き。
裕子さんが成美ちゃんにとって「いい人」でいるのはわかっていたけど、晃一おじさんの変化がすごくよくって、それがなんだか読んでいてうれしい。
晃一おじさん、ほんっとに裕子さんのことが好きなんだなぁって。そして公平に物事を見れる人だなぁって。
あと、ラスト成美ちゃんの中で鐘がなるところがすっごく好き。私の中でも鐘がなりました。リンゴーンって☆
あ、くますけが成美ちゃん守るとこも好き。あれ、ぬいぐるみが好きな人にはたまらない描写だよ（笑）

2009/10/04

小学４年生になっても、ぬいぐるみの「くますけ」と片時も離れられない。
正常と異常、現実と非現実の境界にある閉ざされた少女の心の内面をモダン・ホラーの手法で描く異色の長編。

2009/10/04

ぬいぐるみホラーです、ぬいぐるみホラーなんです！！　ぬいぐるみホラーだって言ってるでしょうが！！

そういうジャンルのお話です。
主人公の成美ちゃんから目が話せません。準主人公の裕子さんからも目が離せません。
ぬいぐるみの『くますけ』は本当は犬だったらしいのですが、いつの間にかクマです、既にクマ以外の動物の可能性は思い出せません……
『熊すけ大好き』さん、お元気ですか？　（謎

2009/10/04

事故で両親を失った少女なるみの唯一のお友達は、くまのぬいぐるみ「くますけ」。どこへ行くにもくますけと一緒だったなるみは、周りの人から変な子扱いされるけど、くますけは特別なぬいぐるみだから平気。離れていても、納戸の中でも、大事にされたぬいぐるみは、ものすごいパワーを秘めている。そういうことをずっと信じられる子には、怖くもなんともない、当たり前のお話。そういうことが分からない人には、ちょっとしたホラーという本。

2009/10/04

久々に読み返してみて、ホラーだったことに気付きました。
以前読んだ時はほのぼの物だと思ったんだけど、実際ストーリー自体はほのぼのなんだけど・・・。
ある部分を読みながら「うわっ」と言ってしまいました。怖い。

それにしても新井素子の文章大好き。
一度読み始めると止まらない。

2009/10/07

単純な少女の成長物語ではない。親子関係のあり方、正常と異常の境目のあやふやさなど、子供向けに留まらないテーマで読み応えあり。

2009/10/04

わたし、成美。彼、くますけ。ぬいぐるみ。　ふしぎな　ぬいぐるみ。喋れる　ぬいぐるみ。　　そんな２人と周りが繰り広げる深く少しホラーな物語。

2009/10/04

両親を事故で亡くした成美ちゃんは10才だというのにぬいぐるみのくますけを片時も手放せない。いつも無条件で成美を守ってくれるくますけだけどもしかしていじめっこの葉子ちゃんや親に呪いをかけるような邪悪なぬいぐるみなのかもしれないという疑いが募る。親たちの亡霊は成美を悪魔の子と罵る。大好きな裕子さんに危害を加えられる前にと成美は裕子さんの家を出ることを決める。

『おしまいの日』と対を成すお話しだそうで、ゆーるりと正常と異常というか狂った世界に入っていってしまう様はこわい。みんなに幸せになってほしいものね。こういう登場人物たちには。気をつかいすぎる子どもの不幸……裕子さんみたいな理解者がいなければ成美ちゃんは救われない。むりくり誰かを愛さなくていいと知ったら理解したらほんと楽になるのよね。'93