チェーホフ全集(8) の商品レビュー

アントン・パーヴロヴィチチェーホフ【著】,松下裕【訳】

2019/08/04

犬をつれた奥さん 短編が目当てで。それのみ読了。文字の大き目の文庫を探してこれにしました。次回読書会の課題本です。すぐ読めました。なんとも読みやすい！心理描写もわかりやすい！そして浮気という不変のテーマ。いつの時代も秘め事が魅惑的でドキドキしてワクワクして現実をわすれさせてくれて、そんなものなのかなぁ。って。ただこの場合は、ふたりは離れ離れになっても互いをわすれられず、ひとつがいの渡り鳥が、とらえられて別々の籠に飼われているようなものなのだった。うんぬん。ただこの気持ちうまくいくと何年持つんだろうか。いや、もたないな。かなしいかな。それが現実でそれは描かれてないだろうけど人の常として飽きるんだろうなーなんてぼんやり考えた。読書会に参加してこの作品がすごーく好きだという人と興味ない人に別れた。わたしはすきなほう。鉄道で奥さんと別れるときの主人公の内証やソビエトの凍てについての親しみなど自然描写も綺麗で何より美男美女の話でなくそんなにいけてなさそうな2人のありきたりの恋ってのも良かった。