授業・犀 の商品レビュー
久々に読んでいて「なんじゃこりゃあ!?」と叫び出したくなる作品ばかりだった。 スミス夫妻がマーチン夫妻を招いて食事する会のはずが…?「禿の女歌手」 段々怪しい方向へ向かう男女の個人「授業」 見えない客相手に大わらわの老夫婦「椅子」 町にあの動物が段々増えてゆくホラ―タッチな「犀」...
久々に読んでいて「なんじゃこりゃあ!?」と叫び出したくなる作品ばかりだった。 スミス夫妻がマーチン夫妻を招いて食事する会のはずが…?「禿の女歌手」 段々怪しい方向へ向かう男女の個人「授業」 見えない客相手に大わらわの老夫婦「椅子」 町にあの動物が段々増えてゆくホラ―タッチな「犀」 演劇界で対立する相手を創作でくさすメタフィクション (イヨネスコ自身も登場)「アルマ即興」 創作ダンスの概要を紹介「歩行訓練」の6作。 日常的な会話から非日常へ唐突に移る「サイコ」や「鳥」のような展開が秀逸な「犀」がベスト。"いやいやいや、どうぞどうぞ""実に論理的"など色々と現代に影響を与えている(?)台詞も有り。 静岡のspacで「授業」を観劇した際、先生役が3人になっておりギリシャ劇のコロス(合唱隊)を意識したのかと思いきや、「アルマ即興」で対立する相手が三人登場する(バルトロメウスⅠ、バルトロメウスⅡ、バルトロメウスⅢ)のを知り納得。同じことを喋っているようでずれている所はかなり近い。 演劇について考えすぎて妙な方向へ走っている。本当に役者/訳者泣かせな作家。フランス語で同音異義語や韻を踏む言葉遊びが多く、もっとくだけて訳した方がよかったかも。
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不条理の雰囲気に馴染めず、あんまり好きじゃないなぁ・・・と思いつつ読んでたんだけど、最後まで読んだら、すごい面白かった!不条理の雰囲気は不安も残しつつも、バカバカしいユーモアもあって風通しがよく感じた!
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先日「授業」の劇を観たので、戯曲も読みたくなり、図書館より拝借。-喜劇的ドラマ-となっているけど、不気味でした。
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イヨネスコは不条理演劇を代表する劇作家。 『禿の女歌手』『授業』『椅子』『犀』『アルマ即興』収録。 二組の夫妻によるまったく噛み合わない会話がおかしみを誘う『禿の女歌手』。おかしみの裏に、<言語の悲劇>ともいうべきそこはかとない哀しみが見え隠れする。 昔『禿の女歌手』の公演を観...
イヨネスコは不条理演劇を代表する劇作家。 『禿の女歌手』『授業』『椅子』『犀』『アルマ即興』収録。 二組の夫妻によるまったく噛み合わない会話がおかしみを誘う『禿の女歌手』。おかしみの裏に、<言語の悲劇>ともいうべきそこはかとない哀しみが見え隠れする。 昔『禿の女歌手』の公演を観たときの興奮が忘れられずにいる。その意味不明ぶりに、まるで理解することさえ許されず突き放されたような気がしたのだ。衝撃的だった。 人は話さずにはいられない。何を?意味のあることを?ないことを?話し続ける人は、滑稽で哀しくて愛しい。 他の作品は今回初めて読みましたが、どれも傑作です。 『授業』は好きな突飛さじゃなかったけど。『椅子』は解説を読んで深さが分かりました。無、がテーマか。
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ところで、ウージェーヌ・イヨネスコ(Eugène Ionesco、1912年11月26日生、1994年3月28日没)は、フランスの不条理演劇を代表する作家の一人である。作品には文中に書いたもののほか、「禿の女歌手」(1950)、「椅子」(1952)、「犀」(1959)などがある。...
ところで、ウージェーヌ・イヨネスコ(Eugène Ionesco、1912年11月26日生、1994年3月28日没)は、フランスの不条理演劇を代表する作家の一人である。作品には文中に書いたもののほか、「禿の女歌手」(1950)、「椅子」(1952)、「犀」(1959)などがある。「授業」は1951年、「大佐の写真」は1955年である。 なお、ウージェーヌ・イヨネスコを読みたい方には「授業・犀ベスト・オブ・イヨネスコ」(白水社)がある。「大佐の写真」は図書館じゃないと読めないかもしれない。
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