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殉教者聖ペテロの会 の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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さらに女生徒が一人、…

さらに女生徒が一人、また一人とおのが命を絶っていった。ページを繰るごとにいやます不安と緊張。モダン・ホラーの名手ジョン・ソールの会心作。

文庫OFF

女性とが次々と命を断…

女性とが次々と命を断っていく学園。その背後には恐ろしい秘密が……。ホラーの常道を踏まえた作品です。

文庫OFF

2025/10/17

北寄りの風になって陰鬱な感じの雨の日も多くなりちょっと冬の気配。ハロウィンも近いし。こんな時期は幻想味の強いホラーを読みたくなってきます。 たまたま手にした本書はサンリオ版。邦題タイトル通り謎のキリスト教会派を中心とした閉鎖的な小さな街が舞台。ちょっと「呪われた町」を思い浮かべま...

北寄りの風になって陰鬱な感じの雨の日も多くなりちょっと冬の気配。ハロウィンも近いし。こんな時期は幻想味の強いホラーを読みたくなってきます。 たまたま手にした本書はサンリオ版。邦題タイトル通り謎のキリスト教会派を中心とした閉鎖的な小さな街が舞台。ちょっと「呪われた町」を思い浮かべます。キリスト教の黒歴史でもある異端裁判や魔女狩りといった伝統的恐怖に対する現代科学の代表としての心理学の限界を描くホラーです。なぜかサンリオSF文庫にラインナップされているのですが、SF味はゼロでもやもやした気持ちのまま読むと、これがまた面白いではないですか。キリスト教に馴染みのない自分にもぞくぞくする面白さ。しかもこんなラスト!久々に読者に寄り添わない厳しい物語。今時の癒しとかカタルシスとかは一切ありません。さすが70年代のまじめホラー。こんなに怪しい事件が連続しても警察の介入はないのか?といったツッコミどころはあるものの、オカルト色が強いかというと実はそうでもない。人間に対する科学的アプローチの限界を描いているとことろがSF文庫に入った理由なのかと少し納得。冷戦は終わってもいまもって世界の紛争の中心には宗教が絡む問題が多いことは不安な要素です。小さな田舎町の恐怖が世界的規模に拡大しないことを祈ります。

Posted byブクログ

2025/08/12

「姉は悪い人間だった。姉は罪をおかしたのだ。 少年は神が罪びとを許したまうことを知っていた。しかし誰が罪びとを罰するのか」 プロローグは怖ろしい。両親の寝室のクローゼットに隠れた4歳のピーター少年は見てしまった。両親が入ってきてセックスを始める。そこに包丁を持った姉が入ってきて...

「姉は悪い人間だった。姉は罪をおかしたのだ。 少年は神が罪びとを許したまうことを知っていた。しかし誰が罪びとを罰するのか」 プロローグは怖ろしい。両親の寝室のクローゼットに隠れた4歳のピーター少年は見てしまった。両親が入ってきてセックスを始める。そこに包丁を持った姉が入ってきて2人を惨殺し、自分も首を吊って自殺する。その一部始終を。 ジョン・ソールの「殉教者聖ペテロの会」。読み始めたら止まらない70年代モダン・ホラーの名手のひとりです。「暗い森の少女」や「ナサニエル」などありましたね。さて、 心理学教師のピーター・バルサムは修道院時代の旧友ピーター・ヴァーノン司祭に誘われてワシントン東部の古めかしい街にある教会の付属学校に迎えられる。この辺りはジョン・ソールらしい気味の悪い描写が続く。落ち着かない街の雰囲気、重苦しい教会、人々の気色の悪い視線…。 司祭に勧められて「殉教者聖ペテロの会」に参加する。しかし途中で記憶が途切れている間に自分の身に予想もしなかったことが起きていた。そして教え子の少女が自殺未遂をするや、1人また1人と女生徒が自殺していく。知らないうちに誰かに操られているかのような…。何が起きているのか! バルサムは心理学者として生徒たちを理解して解決策を見つけようとするが、聖ペテロが行った宗教裁判のように司祭たちに異端者の烙印を押されて潰されてしまうのか。 話は宗教と科学の対立である。まさに起きていることが超常現象なのか、精神医学的なヒステリーの一種なのか、それとも誰かの意図による法悦を利用した犯罪なのか。そこがわからない!冒頭のピーター少年はどっちなんだ! ラストに種明かしのように動機が語られるところがある。そこでようやく少しスッキリするも、ジョン・ソールがハッピーで終わらせるわけがない。読み始めたら止まらない。なのに最後まで読んでも救いなんてないのだ。

Posted byブクログ

2010/04/13

自分にとっての初ソールはこの作品だった。 とにかく全編を通して漂う不安感、不快感が神経に障る。後味は聞いていた通り厭なもの。ただ、宗教とか信仰に対する理解が少ない日本人(含む自分)には、この作品の重苦しさってものは味わいきれないのかも。読んでいる最中も読後感も“重い”1冊。

Posted byブクログ

2010/01/31

あいもかわらず救いようのない話ってのは覚悟してたけど、これは暗い。ひどい。読んでて本当に自殺したくなった。だけど足首切って、トイレの水につけて自殺、ってのはちょっとやりたくない。 結末とかはなんとなく中途半端かなあ。宗教というものにあまり興味がないせいかもしれなけれど。

Posted byブクログ

2009/11/22

 新任の講師としてやってきた街は、教会が支配する街だった。  って、これじゃあストーリはさっぱりわからんな。ま、ちょっと説明しにくいです。つか、どれを本筋と取るかで、全く替わってくるから。出だしと終りは、いかにもソールって感じで、ここんとこ作風が替わって密かに心配してるのを、払拭...

 新任の講師としてやってきた街は、教会が支配する街だった。  って、これじゃあストーリはさっぱりわからんな。ま、ちょっと説明しにくいです。つか、どれを本筋と取るかで、全く替わってくるから。出だしと終りは、いかにもソールって感じで、ここんとこ作風が替わって密かに心配してるのを、払拭はしてくれたけど…。  また「恐怖の金太郎飴」に戻って欲しいなぁ。

Posted byブクログ

2013/04/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

姉が両親を殺害し自殺するのを目撃した少年。 カトリック教会の付属学校で教師となったピーター・バルサム。かれの教える教室で授業を受ける女子生徒が次々に自殺未遂を犯していく。 友人の勧めで入会した「殉教者聖ペテロの会」の6人の指導者。ピーターの過去の秘密。 船橋図書館  2010年10月4日読了

Posted byブクログ