林芙美子 の商品レビュー
単行本にしては安めで…
単行本にしては安めで、しかも著者の代表作が沢山読めます。手頃な1冊。
文庫OFF
この人も、知らない人です。 まあ、教科書には、載らないような色っぽい話が、多かったかな。いうほど、色っぽくはないか?でも、ドロドロな肉体関係。だけど、どこか達観したようなところがあります。 なんていうか、叫ばないリアルみたいな感じ。 そうだよね、人って悩んでいるときに叫んだりし...
この人も、知らない人です。 まあ、教科書には、載らないような色っぽい話が、多かったかな。いうほど、色っぽくはないか?でも、ドロドロな肉体関係。だけど、どこか達観したようなところがあります。 なんていうか、叫ばないリアルみたいな感じ。 そうだよね、人って悩んでいるときに叫んだりしない。一人でグズグズと悩むもんだ。
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林芙美子は肉体と精神が完全に分離している人だ。生活と芸術がと言ってもいい。男に「ロマンチストじゃない」と言われて真っ暗な部屋で「私だってロマンチストなのよう」と「声をたてて唄ってみ」るとことか、芭蕉の文章を空で言える男が粗末な住まいに満足してるのを「淋しかった」と思うとことか、「...
林芙美子は肉体と精神が完全に分離している人だ。生活と芸術がと言ってもいい。男に「ロマンチストじゃない」と言われて真っ暗な部屋で「私だってロマンチストなのよう」と「声をたてて唄ってみ」るとことか、芭蕉の文章を空で言える男が粗末な住まいに満足してるのを「淋しかった」と思うとことか、「肉体は死なないという自信」を持ちながら「心」で「死ぬッ」と叫んでいることとか、とにかく両者が同時並存で相克するから「血みどろ」になる。あと「魚は食するものなり」と書きながら頭に「魚の序文」つけちゃうとこもそう。どうしようもなくリアリストでどうしようもなく詩人。
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