真夜中は猫のはじまり の商品レビュー
図書館のリサイクル本。 タイトルと深き瞳の猫たちの表紙絵に惹かれて。 主人公は中学二年生の女の子、ミユ。 物語は夏休み中の8月の暑い最中、風の吹かない晩から始まる。終わらない宿題や、憧れの先輩の気になる噂話で落ち込んでいたミユは寝付けないでいた。「風は吹きますよ。今夜あたり…」...
図書館のリサイクル本。 タイトルと深き瞳の猫たちの表紙絵に惹かれて。 主人公は中学二年生の女の子、ミユ。 物語は夏休み中の8月の暑い最中、風の吹かない晩から始まる。終わらない宿題や、憧れの先輩の気になる噂話で落ち込んでいたミユは寝付けないでいた。「風は吹きますよ。今夜あたり…」確かに聞こえた声。その夜。本当に強い風が吹いた!…午前零時。窓に映った自分の姿を見たミユは自分が猫になったことを知る…! そこからミユの、昼は人間、夜は猫という生活がはじまる。気に入ったのは猫パート。情景描写が素晴らしく、まるで自分が猫になって外を疾走しているかのような臨場感。 そこで出会う猫たちの個性あふれる姿。ちょっと気障で紳士的でカリスマ性のあるドラクロワ。優しく健気で可愛らしい子猫のミルト。 ミユはドラクロワに恋のような感情を持つのだが、読んでいるオバチャンの私も一緒にポーッとなったくらい素敵(笑) ああ、私も彼と一緒に木の枝の上で…❤ 自分に自信がなかった主人公が恋をして、世界を広げ、自分の「ほんとう」を知り、現実(人間)世界を変えようとしていく姿は頼もしい。 ファンタジーとリアルの境目が曖昧な事で、不思議な魅力が出ているヤングアダルト小説。著者のお姉さんが描いたイラストもすごくいい。 ただ、肉じゃがの肉は猫に食べさせてはいけない。玉ねぎのエキスが染み込んでいるし、味付けが濃いし。 時代ですかね。
Posted by
風は吹きますよ、今夜あたり・・・ ドラクロのボスの声を、今も体が覚えている。 夏の終わり、夜のしっとりとした柔らかな風とともに、自分の中を通り過ぎていった声。あのとき私は本当に、猫たちの光合成を見た。 濃密で輝かしい夜を飛んだ。 今でも飛び立てるだろうか。
Posted by
友人が、中学時代に生き方を変えた本と言っていたので読んでみました。勇気をだすこと、自分に正直に生きること、今の自分の忘れかけたことを思い出させてくれました。マンガにしてもいい作品だと思いました。
Posted by
小学校低学年で出会い、以来節目節目に何度も読み返してきた本です。 高校の図書館で再会したときは本当に嬉しかった。私の原点でもあります。
Posted by
♯ あらすじらしきもの ほとんど猫、な人間のミユと 猫たちとの共鳴がはじめる猫革命。 夏休み終了まであと一週間。 中学生のミユは、宿題の山と、 あこがれの先輩が女の子と歩いていた という友達の言葉に落ち込んでいた。 けれど手を伸ばした占いは 「今...
♯ あらすじらしきもの ほとんど猫、な人間のミユと 猫たちとの共鳴がはじめる猫革命。 夏休み終了まであと一週間。 中学生のミユは、宿題の山と、 あこがれの先輩が女の子と歩いていた という友達の言葉に落ち込んでいた。 けれど手を伸ばした占いは 「今日はあなたの人生を変えるような 衝撃的な出会いのある日」という。 不意に、窓辺に誰かの声がした。 「風は吹きますよ。今夜あたり・・・」 ・・・・・・・・・・・・・ 小学生の時か、中学生の時か 出版社に電話かけて送っていただいた本。 (本屋の存在がいまいち分かってなかったんだと) たぶん、生まれて初めて自分の意思で定価購入した本でもあり、ずっと手元に置いていたり。 この本を読んでから、 「民衆を導く自由の女神」という絵が ちょっとだけ特別なものになりました。 ・・・・・・・・・・・・・ 固定された一つの視点から描き出される 大人絶対の封建社会と、人間と猫の断絶。 前者は、構造的な問題の連鎖によるもののような気がする。 光合成ってできるんだなぁ、と思う一冊。
Posted by
猫になりたいと思うのはいつも。 だけどこれを読んでさらに猫になりたい!とか思った私です。 中学生の時図書館で見つけた本なんですが、数ページだけで引きこまれた感があります。話の展開がさらさらと進み、雰囲気も素敵、だけどもう今はどこにあるかすらも分らないんでうろ覚えなんですが!
Posted by
- 1