長い長い殺人 の商品レビュー
【長い長い殺人】 宮部みゆきさん 四件の殺人事件、容疑者はすぐに見つかった。 状況証拠では容疑者はクロ。しかし物証がない。 警察は物証の発見にやっきになり、 マスコミも犯人扱いで容疑者を追い回す。 やがて報道はエスカレートし、容疑者は時の人となる。。 その事件の関係者の所持する...
【長い長い殺人】 宮部みゆきさん 四件の殺人事件、容疑者はすぐに見つかった。 状況証拠では容疑者はクロ。しかし物証がない。 警察は物証の発見にやっきになり、 マスコミも犯人扱いで容疑者を追い回す。 やがて報道はエスカレートし、容疑者は時の人となる。。 その事件の関係者の所持する「財布」が、 人間目線で物語を紡いで行く。。 ☆ 財布をつかった擬人法で、進められて行く物語。 一般人が常に離さずに持ち歩く財布を使うという着想が面白い。 物語の内容も面白かった。◎
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刑事・強請屋・少年・探偵・目撃者・死者・旧友・証人・部下・犯人の10人もの財布の目線からという面白い設定に初めての作風をみた。次々の登場の沢山の財布に 迷いながら楽しく一気読みできた。録り溜めのドラマ見て、二重に楽しめたがやはり、ドラマは薄かった。情景や描写、改めて小説の良さを感...
刑事・強請屋・少年・探偵・目撃者・死者・旧友・証人・部下・犯人の10人もの財布の目線からという面白い設定に初めての作風をみた。次々の登場の沢山の財布に 迷いながら楽しく一気読みできた。録り溜めのドラマ見て、二重に楽しめたがやはり、ドラマは薄かった。情景や描写、改めて小説の良さを感じさせられる。
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財布が語り手となって、物語が進行していきます。 しかも10短編でいて、全てつながって長編小説にもなっています。その構成力は毎度ながらさすがです。 犯人はあ?、こいつってわかってるんだけど、確証がなく。。。エンドはまあ読んでのお楽しみで。 前に犬が語り手の作品読んだけど、これも宮部作品だったか、東野だったか、違ったか。。。忘れました。
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財布から人物を見るというのが面白く、あっという間に読み終わってしまいました。特に被疑者の同級生のエピソードが悲しくて心に残ってます。
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もう何度読み返したかわからないが、ドラマ放送記念に久しぶりに再読。 「財布が語る」というアイデアが面白くて、そればかり記憶に残ってしまっていたので、肝心の事件がどんなのだったか忘れてしまっていた。 もちろん読み始めたらすぐに思い出したけれども。 「劇場型犯罪」という概念が出始めた...
もう何度読み返したかわからないが、ドラマ放送記念に久しぶりに再読。 「財布が語る」というアイデアが面白くて、そればかり記憶に残ってしまっていたので、肝心の事件がどんなのだったか忘れてしまっていた。 もちろん読み始めたらすぐに思い出したけれども。 「劇場型犯罪」という概念が出始めたころの作品だったんじゃなかろうか。 「ロス疑惑」もあったことだし。 犯人は後の「模倣犯」につながるものがある。 最近宮部氏の現代モノを連続して読み返していて気づいたのは、宮部氏の小説のテーマやモチーフに「復讐」がある、ということである。赦しではなく復讐。いろんな立場の人の、いろんな思惑を含んだ復讐が、手を変え品を変えて描かれているような気がする。 宮部氏は根本的に非常に良識的で常識人なんだな、と改めて思う。あるいは、そういうものを「是」とすべきであるという理念の持ち主なのだ。 「犯人の財布」の章での、財布の嘆きは、痛烈な皮肉なんだなと思った。
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たくさんの登場人物の財布を通して語られ、明かされていくミステリー。 それぞれ性格の異なる財布と、それを持つ登場人物の性格とが、互いにコミュニケーションをとることは全くないのに、とても合っていたのが面白かった。 財布が捨てられてしまう場面では、登場人物が亡くなるのと同じくらい悲しかった。
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イメージ参照(http://blogs.dion.ne.jp/kentuku902/archives/6308516.html) (収録作品)部下の財布/証人の財布/旧友の財布/死者の財布/目撃者の財布/探偵の財布/犯人の財布/刑事の財布/強請屋の財布/少年の財布
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新婚の妻を撲殺された男と、夫を引き殺された女。愛人関係にあった二人の周囲には他にも不審な死をとげている者が数名おり、保険金殺人かと世間から疑惑の目で見られる。やがてアリバイが証明され、二人は一転マスコミにもてはやされる存在になる。 登場人物が持つ十個の財布が独白する事件の真相とは...
新婚の妻を撲殺された男と、夫を引き殺された女。愛人関係にあった二人の周囲には他にも不審な死をとげている者が数名おり、保険金殺人かと世間から疑惑の目で見られる。やがてアリバイが証明され、二人は一転マスコミにもてはやされる存在になる。 登場人物が持つ十個の財布が独白する事件の真相とは・・・ 事件の語りべは刑事でも犯人でもなく関係者がもつ財布である。もちろん財布は見聞きできることがかぎられているが、探偵役には知りえない事実を知っている。個々の財布には接点はないのでそれぞれの知りえた事実の実を述べ、全体をつなげてみれば事件の全容がつかめるというもの。なんとももどかしいのだが、そこがまた高みから見ているようで面白くもある。犯人当てとして読めばずるい結果だろうが、ほぼ最初から犯人は見えているので、そこにたどり着く過程や登場人物及の心理などをを楽しみたい。十分楽しめたと思う。 財布にも個性があって面白かった。・・・やっぱり本革か。
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再読。 何人かの持ち主の財布がそれぞれ語るストーリー展開になっていて、それがひとつの展開になっていきます。 推理ものとしてはラストが微妙ですが、1つ1つの話がおもしろく読めます。
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登場人物のお財布達が語るちょっと変わったミステリー。軽い感じでさくさくと読めますが、やっぱり宮部氏が書くと面白いんですよね。
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