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2009/10/04

後期三部作の二作目。私には非常に難解だった。 「友達」「兄」「帰ってから」「塵労」の4編からなる。「帰ってから」を執筆中に胃潰瘍で倒れ、中断をはさんで「塵労」が発表されている。この中断をはさみ、物語の展開はがらりと変わる。漱石は「塵労」を、血をはきながら書いたというんだからすご...

後期三部作の二作目。私には非常に難解だった。 「友達」「兄」「帰ってから」「塵労」の4編からなる。「帰ってから」を執筆中に胃潰瘍で倒れ、中断をはさんで「塵労」が発表されている。この中断をはさみ、物語の展開はがらりと変わる。漱石は「塵労」を、血をはきながら書いたというんだからすごいよね。 本作の主題は、主人公二郎の兄、一郎の苦悩といったところでしょうか。 これは恐らく漱石自身の苦悩だったのでしょう。凡人には理解出来ませんが。 ところで、最後の方に登場する一郎の友人Hさん。かっぷくが良くて、頼もしい印象があり、好感を覚えた。 400ページ以上もある長い小説。読むのはなかなかしんどかった(笑)

Posted byブクログ