アテネに死す の商品レビュー
オイディプスは自己悲劇的過ぎる。暗夜行路は楽観的すぎる。より具体的であるが、ひとつの典型的な現代人の型としての象徴をつくっての意識の流れてきな書き方。 後半におけるアテネ以後のミステリー的な仕掛けの作り方は読ませる。 ただ、どうしてもそこまで過去やザベートに固執するはずがないから...
オイディプスは自己悲劇的過ぎる。暗夜行路は楽観的すぎる。より具体的であるが、ひとつの典型的な現代人の型としての象徴をつくっての意識の流れてきな書き方。 後半におけるアテネ以後のミステリー的な仕掛けの作り方は読ませる。 ただ、どうしてもそこまで過去やザベートに固執するはずがないから、違和感がぬぐえない。ザベートはそういう意味で、ファーベルにとってロリータではない。 だが、現代において自己とは何なのか、ということを考える上で、カフカの「城」などと並んで、ひとつの重要な小説かもしれないなと思う。
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素晴らしい本! 菊ちゃんが読んでておもしろいと言ってたので図書館で借りた。 男と女の越えられない深い溝を描き出し、全く古くならない鋭い文明批判も。なんと!1957年の作品である。 今読めて本当にありがたかった。
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