おちくぼ姫 の商品レビュー
平安のシンデレラストーリー。面白かった。千年前の女性もこういう話を読んでときめいていたのかな。 田辺さんの文章はとても読みやすく、登場人物も魅力的に描かれている。気の優しいおちくぼ姫と快活な少将、勝気な阿漕とおおらかな帯刀、乙女な四の君と純情な資親と、現代の少女漫画にしても良さそ...
平安のシンデレラストーリー。面白かった。千年前の女性もこういう話を読んでときめいていたのかな。 田辺さんの文章はとても読みやすく、登場人物も魅力的に描かれている。気の優しいおちくぼ姫と快活な少将、勝気な阿漕とおおらかな帯刀、乙女な四の君と純情な資親と、現代の少女漫画にしても良さそうなカップルだと思う。
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時代が違うからなのだろうが、いまいち姫の魅力がわからなかった。 かなりアレンジしているらしい。後半雑。 面白の駒のアレンジは好き。
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王朝版シンデレラ! 継母にぼろぼろの屋敷に閉じこめられ、いじめられていた姫君に、少将が純情を捧げる。一夫多妻で、身分の高い男性は財力のある家の女性に嫁ぐのが普通であった平安時代に、身分や体裁など気にせず、一人の女性を心から愛し、思い続けるという情熱が素敵だった。千年前も今も、恋をする苦しみや幸せは変わらないのだと思った。恋の苦しみが手にとってわかるようで涙が出た。 "恋に苦しんだのは、あなたがはじめてです" "あなたとなら、どこへでも" "愛し合い信じ合える人と、恋して結婚してみたい"
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四の君が駆け落ちするあたりまでが原典の2巻までくらいだろうか。そのあたりくらいまでが面白かった。復讐と和解は必要だったかな?と思う。元の落窪物語の作者も人気が出て巻3, 4と出さざるを得なかったとしたら面白い。(そして田辺聖子版でカットされる) まえがきとあとがきで作者が読者(少女を想定していると思われる)へ語りかけるのが時代を感じて良い。1979年!意外と最近……
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なんだかんだで読む機会がなかったのですが、やっと。 本文は古典をものすごく読みやすく落とし込んであって、本当に寓話のように仕立ててあります。 不遇の状態にあるお姫様「おちくぼ姫」に健気に仕える阿漕が本当にいいキャラクターで、こっちが主役かなと思えるくらい。 右近の少将とおちく...
なんだかんだで読む機会がなかったのですが、やっと。 本文は古典をものすごく読みやすく落とし込んであって、本当に寓話のように仕立ててあります。 不遇の状態にあるお姫様「おちくぼ姫」に健気に仕える阿漕が本当にいいキャラクターで、こっちが主役かなと思えるくらい。 右近の少将とおちくぼ姫、帯刀と阿漕、少将の従弟と四の姫。 試練に遭いながらも愛を貫くカップルの姿を、どたばた劇を交えながらコミカルに・・というのが、シェイクスピア喜劇に似ているな、とふと思いました。 『から騒ぎ』とか、似ているのでは。 (脇役のほうがいいキャラなところも含めて笑) グリム童話のようにきれいにまとまっていて、わかりやすく、読みやすく、なのに世界観には広がりがあって。 楽しい作品でした。
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ずっと読んでみたかった作品。 古典文学「落窪物語」を、田辺さん独自の解釈を織り交ぜながら現代語訳にしたものです。 冒頭と巻末で原作の簡単な説明をしてくれていたり、 平安期独特の単語(女房、帯刀など)については「女房(侍女)」としたり、「帯刀とは、皇太子のそばで刀を持ってお守り...
ずっと読んでみたかった作品。 古典文学「落窪物語」を、田辺さん独自の解釈を織り交ぜながら現代語訳にしたものです。 冒頭と巻末で原作の簡単な説明をしてくれていたり、 平安期独特の単語(女房、帯刀など)については「女房(侍女)」としたり、「帯刀とは、皇太子のそばで刀を持ってお守りする役です」と解説してくれていたり、 わりと取っつきやすいというか、現代の読者をうまくリードしてくれている感じで、とても読みやすかったです。 シンデレラ物語ということで、有名な「シンデレラ」のお話にあたるキャラクターが本作ではどの人物なのか、考えながら読み進めるのも楽しかったです!!
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若い読者のために易しい現代語で書かれた落窪物語。継母にいじめられみすぼらしい暮らしをしているが、大変美しく気立ての良い姫さまは、イケメンでお金持ちの少将さまに見初められて幸福を掴む。悪役である北の方への復讐は爽快で、しかしラストは全員が幸福になることを予感させて終わる。巻四まであ...
若い読者のために易しい現代語で書かれた落窪物語。継母にいじめられみすぼらしい暮らしをしているが、大変美しく気立ての良い姫さまは、イケメンでお金持ちの少将さまに見初められて幸福を掴む。悪役である北の方への復讐は爽快で、しかしラストは全員が幸福になることを予感させて終わる。巻四まである原典の巻三までを、アレンジを加えつつ素晴らしい物語にまとめている。日本にもこんな面白い物語があるんだよと、子供たちに読ませたい1冊。
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古典って、内容は古くないじゃん!むしろなんだか、ロマンティックなんだけど! 古典は古くから伝わるもので、内容が古いとは限りません。 気が向いたら、読んでみて。 たぶん田邊聖子さんの書き方がよかったからこそ、古典の魅力が伝わってきたんだと思います。
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積み本崩しの一端に読了。 角川文庫の限定カバーにつられて買っていた。 さくさく話が進み、好感のもてるキャラクターたちに乗せられさらっと読めた。勧善懲悪、且つ大団円。勝手にもっとむせかえるような女の匂いがする文章かと勘違いをしていたが、さっぱりした読後感で著者の他の作品も読みたくな...
積み本崩しの一端に読了。 角川文庫の限定カバーにつられて買っていた。 さくさく話が進み、好感のもてるキャラクターたちに乗せられさらっと読めた。勧善懲悪、且つ大団円。勝手にもっとむせかえるような女の匂いがする文章かと勘違いをしていたが、さっぱりした読後感で著者の他の作品も読みたくなった。
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日本のシンデレラ物語。 小さいころに、この本の児童書版がうちにあって、すごくどきどきしました。 あこぎ、たちはき・・・笛の袋を縫う話や、馬面の少将のはなしなど、とっても面白かったです。 久しぶりに読むと、それはそれでおもしろいなーと。 平安時代までは地券が女性にも譲られるのは...
日本のシンデレラ物語。 小さいころに、この本の児童書版がうちにあって、すごくどきどきしました。 あこぎ、たちはき・・・笛の袋を縫う話や、馬面の少将のはなしなど、とっても面白かったです。 久しぶりに読むと、それはそれでおもしろいなーと。 平安時代までは地券が女性にも譲られるのはこの話でしったな。
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