少女架刑・星への旅(第1巻) の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ーーこの短篇小説集におさめた十四篇は、二十四歳から三十九歳までに発表した短篇で、つまり、初期作品集である。ーー稚さはあっても対象にしがみつく若さ故の熱気が感じられる。ーー後記より 全篇が死への憧憬と冷然たる現実の死に浸りきっている。繰り返し出てくるモチーフは執拗に思え、作者自身の経験とどう繋がるのか非常に気になった。 肺病で肋骨を失ったこと、骨へのこだわりと愛着。線路の轢死。轢死体の切断、肉片となった上体ときれいな足。つい殺してしまうことと、つい死んでしまうこと。 普通には理解しがたい心の動き、メカニズムというものを見事に描いている。後年より概してファンタジックであるけれども、冷徹なまでの観察と記録するかのような描写はやはり吉村昭である。 後年のような息苦しさはなく、若い清らかさが感じられる。 読んで良かった。
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死の匂いが強烈に漂う作品ばかりで驚いた。 自身の結核に伴う、部分麻酔での肺の一部摘出手術という、 尋常ではない経験が書かせた作品群なのだろうか。 最初に読んだ吉村作品が「高熱隧道」だったため、 意外なギャップに驚き、楽しめた。
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「少女架刑」がやはり凄絶。 第一巻は骨・鉄道・墓・雛がメイン。 ずっと淡々としてて、一瞬激情が沸き起こって、終わり。 この本読んでると、ひいおばあちゃん家の臭いがする気がする(笑)
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タイトルにだまされてはいけない この本には毒がある 視点が冷静すぎる 背筋が凍った
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