私本太平記(四) の商品レビュー
元弘の乱の後半に入る。笠置山の戦いで敗れ、幕府に捕らえられた後醍醐天皇は1332年3月に隠岐に流されたが、翌年閏2月にここを脱出し、船上山で挙兵する。一方、下赤坂城の戦いに敗れた楠木正成は1332年に再び挙兵し、千早城を拠点に戦いを続けるが追い詰められていた。そんな彼らの元に後醍...
元弘の乱の後半に入る。笠置山の戦いで敗れ、幕府に捕らえられた後醍醐天皇は1332年3月に隠岐に流されたが、翌年閏2月にここを脱出し、船上山で挙兵する。一方、下赤坂城の戦いに敗れた楠木正成は1332年に再び挙兵し、千早城を拠点に戦いを続けるが追い詰められていた。そんな彼らの元に後醍醐天皇挙兵の話が伝わる。そして、高氏(後の尊氏)は佐々木道誉との駆け引きを。いよいよ、元弘の乱も大詰めに
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前半の大クライマックス。 徐々に盛り上がっていく様が。 音に聞こえた千早城の戦いが描かれます。
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後醍醐帝は隠岐島の幽閉を逃れ、船上山へ。 楠木正成は、幕府からの大軍を相手にして、千早城にて一歩もひかず、戦いを続ける。 そして、ついに北条高時、幕府は、足利高氏を倒幕軍として、妻子を人質にとり、派遣するが、 足利高氏は、ついに、新田義貞らと、呼応し、倒幕に立ち上がる。 高氏と藤...
後醍醐帝は隠岐島の幽閉を逃れ、船上山へ。 楠木正成は、幕府からの大軍を相手にして、千早城にて一歩もひかず、戦いを続ける。 そして、ついに北条高時、幕府は、足利高氏を倒幕軍として、妻子を人質にとり、派遣するが、 足利高氏は、ついに、新田義貞らと、呼応し、倒幕に立ち上がる。 高氏と藤夜叉、道誉とのものがたりが、また心をうつ。切ない。
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後醍醐は隠岐を脱出して船上山へ、正成は千早城で籠城戦。そして高師直が登場。高氏の大物感が漂ってくる。どうしてそうなったのかは伝わらないけど。高氏の六波羅攻めって、もっと偶然に支配されていたのかと思ってた。知らなかったなぁ。
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(1991.04.08読了)(1991.03.24購入) (「BOOK」データベースより)amazon 元弘3年(1333年)は、また正慶2年でもあった。敵味方によって年号が違うのも異常なら、後醍醐帝が隠岐に配流という現実も、尋常の世とはいえない。眇たる小島は風涛激化、俄然、政争...
(1991.04.08読了)(1991.03.24購入) (「BOOK」データベースより)amazon 元弘3年(1333年)は、また正慶2年でもあった。敵味方によって年号が違うのも異常なら、後醍醐帝が隠岐に配流という現実も、尋常の世とはいえない。眇たる小島は風涛激化、俄然、政争の焦点となった。不死鳥の如き楠木正成は、またも天嶮の千早城に拠って、5万の軍勢を金縛りに悩ましつづけている。一方、去就を注目される足利高氏は、一族四千騎を率いて、不気味な西上を開始する。 ☆関連図書(既読) 「私本 太平記(一)」吉川英治著、講談社、1990.02.11 「私本 太平記(二)」吉川英治著、講談社、1990.02.11 「私本 太平記(三)」吉川英治著、講談社、1990.03.11
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第3巻まで400ページ前後だったのだが、本巻から500ページ超となってボリュームアップ!後醍醐天皇の隠岐島脱出、楠木正成の千早城籠城、足利高氏の決意と見所がたくさんである。特に、後醍醐天皇の島抜けは冒険小説のようで楽しい。2002年の夏休みに隠岐島を一人旅したため、だいたいの地理...
第3巻まで400ページ前後だったのだが、本巻から500ページ超となってボリュームアップ!後醍醐天皇の隠岐島脱出、楠木正成の千早城籠城、足利高氏の決意と見所がたくさんである。特に、後醍醐天皇の島抜けは冒険小説のようで楽しい。2002年の夏休みに隠岐島を一人旅したため、だいたいの地理をイメージ出来、余計に興奮するのである。また、足利高氏の鎌倉出陣や佐々木道誉との心理戦はいよいよ始まる倒幕行動の始まりであり読み手をワクワクさせてくれる。当時、鎌倉幕府を倒すなどというのは紛れもない革命であり、相当の決意が必要だったはず。ただでさえ、北条高時に妻子を人質に取られているのだし。 ともあれ、全8巻だから折り返し地点を過ぎた。今後は裏切りの連続らしい(全巻をプレゼントしてくれた同僚syuくんいわく)。裏切りといえば、本巻でも忍ノ大蔵が面白かった。元仲間の忍ノ権三を楠木正成の前で裏切り、更には一緒に京に向かった毛利時親をも絶妙なタイミングで裏切る。大蔵がつくのは果たして誰なのか…。
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(全巻合わせた感想) 文章が読みやすく、状況描写が上手でその場の雰囲気や気持ちが手に取るように分かり、その文章の巧みさに感嘆した。内容は主人公尊氏及び周辺の人々に何らの魅力を見出せなかったので、少しつまらなかった。
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▼本を読んだ理由(きっかけ・動機) もともと吉川英治氏の作品は全て読破したいと思っていたため、いずれ読むつもりであった。 このタイミングで手をだしたのは、山岡荘八氏の『源頼朝』を読んで、鎌倉~応仁の乱を経て戦国に到るまでの歴史を改めて知りたいと思ったから。 「足利尊氏」という人物...
▼本を読んだ理由(きっかけ・動機) もともと吉川英治氏の作品は全て読破したいと思っていたため、いずれ読むつもりであった。 このタイミングで手をだしたのは、山岡荘八氏の『源頼朝』を読んで、鎌倉~応仁の乱を経て戦国に到るまでの歴史を改めて知りたいと思ったから。 「足利尊氏」という人物をぼんやりとしか知らなかったのも動機のひとつ。 ▼作品について 室町幕府を起こした足利尊氏を主人公に南北朝動乱の始まりから鎌倉幕府崩壊後の泥まみれの戦模様が描かれている。 これを読めば、室町幕府が早期に瓦解し、応仁の乱を経て戦国に突入した理由がよくわかる。 ▼感想を一言 切なくなった ▼どんな人におすすめ(気分、状況) 日常に疲れ、厭世観に付きまとわれている人。 「足利尊氏」の晩年の悲しさも最後の「覚一法師」の琵琶問答に救われる。 ▼作者について 歴史・時代作家としては吉川英治氏が描く作品は司馬遼太郎氏のリアリティとは違い、人間愛に溢れている。 作品は最後に”救い”があり、現実の厳しさの中にも一輪の花(希望)を咲かせるような 読む人を励まそうとするような一面があるように思える。
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後醍醐帝は隠岐から脱出を図る。 楠木正成は、金剛山で抵抗を図り、その意気込み、戦術が、まさに彼を英雄に仕立て上げる。 金剛山に足を運んでみたいなぁ。
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隠岐島へ流され幽閉の身となった後醍醐天皇だが、その持つ政治的影響力は全く衰えずむしろ日に日に強くなっていく。 一度は下火となった宮方だったが後醍醐天皇奪還の成功により、千早城で頑強な抵抗を続けていた楠木正成を始めとする一味の、倒幕の気運はいよいよ高まっていく。 高氏率いる足利家に...
隠岐島へ流され幽閉の身となった後醍醐天皇だが、その持つ政治的影響力は全く衰えずむしろ日に日に強くなっていく。 一度は下火となった宮方だったが後醍醐天皇奪還の成功により、千早城で頑強な抵抗を続けていた楠木正成を始めとする一味の、倒幕の気運はいよいよ高まっていく。 高氏率いる足利家にも、ついに派兵の命が下る。長年胸に秘めてきた野望を成就させる機会が、ついに訪れた。不退転の覚悟で、高氏は西上を開始する―。 後醍醐天皇の奪還作戦と、楠木正成の頑強な籠城戦が主に描かれています。 中でも楠木正成の人となりが、神格化されず等身大として描かれています。見た目は平凡だのに、接してみるとその人格に心を打たれる。この人に献身したいと自ら思わせるその人柄。だからこそ苛烈を極める持久戦を戦い抜きえているのでしょう。 目先の功を焦らず、深謀な思慮を以って事に当たるその性格、猛進しがちな弟を抱えるという点でも、高氏とよく似た人物として描かれているように感じます。 ついに足利軍の行軍が始まりました。十年近く秘めてきた倒幕という野望。それがどのような形でこの乱世に表れていくのか、次が楽しみです。
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