優駿(上) の商品レビュー
競馬小説の範疇を超え…
競馬小説の範疇を超えた人間ドラマの傑作。映画にもなったが、断然、小説の方が感動できる。こうした小説は映画化されたときのブームに終わらず、長く読み継がれて欲しいと、つくづく思うのだが・・・ムリかな。
文庫OFF
サラブレットの仔馬が…
サラブレットの仔馬が生まれ、それを取り巻く人間模様にぐんぐん引かれてゆきます。下巻を読むのが楽しみです
文庫OFF
以前映画化されました…
以前映画化されました。名馬オラシオンの感動を呼ぶ物語です。
文庫OFF
映画化されて有名な作…
映画化されて有名な作品です。競馬ファンならずとも感動する作品。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
感想 競馬にまつわる馬主、調教師、厩務員、騎手などの人間関係も泥臭く書かれている。競馬を題材にした人間関係が書かれている。 和具の娘の久美子が人生舐めたお嬢様という感じでどうも気に入らない。今後の話のキーになるほど重要な人物なのだろうか? あらすじ 渡海ファームの跡継ぎの博正は高校を卒業したばかりの18歳。この年は、渡海ファーム期待のハナカゲのお産、姉のお産、飼い犬のお産と忙しい年だった。どのお産も上手くいき、渡海ファームはハナカゲの子のクロに多大な期待を寄せていた。 和具は大阪の2代目社長で会社を大きくした功労者だ。馬主はもう辞めようとと考えていたが、クロと出会い、馬主になる。和具は、愛人の息子が腎不全で移植しか助かる道がないと知って、自分の腎臓をあげるか迷う。ちょうどその頃、娘の久美子からクロがほしいとねだられて、息子のことも打ち明けて、クロを譲る。クロは和具の秘書によってオラシオンと名付けられる。 最近頭角を現してきた騎手の奈良と4連勝中のミラクルバードを巡る話。騎手の乗り方や実力だけではない世界の話。
Posted by
冒頭で産まれた仔馬を軸に、様々な登場人物が多重構造になって物語を重ねていく。 馬に関わる人々の生い立ちや心情が細やかに描かれている。 競馬に全く興味がなくてもスラスラと読み進める。 上巻ラストの、突然の事件が衝撃的。下巻は一気読みしそう。
Posted by
上巻読了。 競馬はG1レースを偶に観るくらいです。 難産だった場合に母馬を助ける為に、子馬を処分する序盤のエピソードには、どん引きしてしまいました。 上巻の終わりも、悲しい展開でした。 サラブレッドに関わる人々が、それぞれ心に闇を秘めているようです。 “祈り”と名付けられた子馬が...
上巻読了。 競馬はG1レースを偶に観るくらいです。 難産だった場合に母馬を助ける為に、子馬を処分する序盤のエピソードには、どん引きしてしまいました。 上巻の終わりも、悲しい展開でした。 サラブレッドに関わる人々が、それぞれ心に闇を秘めているようです。 “祈り”と名付けられた子馬が、下巻ではどのように成長していくのか楽しみです。
Posted by
平成元年以来の20数年ぶりの再読です。 あることをきっかけに2005年以降、宮本輝さんを遠ざけていました。しかし元々は好きな作家の一人だったのです。私のHPで宮本輝を検索すると感想付きが数冊と感想無しが大量に出て来ます。感想付きは2000年以降に読んだ本、感想無しはそれ以前の所有...
平成元年以来の20数年ぶりの再読です。 あることをきっかけに2005年以降、宮本輝さんを遠ざけていました。しかし元々は好きな作家の一人だったのです。私のHPで宮本輝を検索すると感想付きが数冊と感想無しが大量に出て来ます。感想付きは2000年以降に読んだ本、感想無しはそれ以前の所有本ですから、2000円年以前はかなり嵌って読んでいた作家さんだったことが判ります。 映画化されているのでご存知の方が多いはずですが競走馬の物語。 賭け事には興味がなく競馬を知らない私でも引き込まれるのは、これが愛憎とか宿命とかが絡む人間の物語だからでしょう。良くある優しいばかり、登場人物が全て善人の物語ではありません。悪人も多いし、善人側にも善だけでなく悪が混ざり混む。主人公の一人の馬生産者の息子だけが真っ直ぐなくらい。ただ気になるのは「善人は悪をなしても善」的な書き方で胡麻化されてるような気もします。 最初は調子が出なかったけど、途中からページが止まらず。さすがの力量という気がします。ただ、どことなく古さを感じました。それは作品のせいか作者のせいか?宮本さんの最新作でも読んでみますかね。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
北海道の静内、渡海千造の営む小さな牧場のトカイファーム。 そこへ息子の渡海博正と同い年で大学生の和具久美子が大阪から和具工業の社長であり、父の和具平八郎とともに、今、生まれようとする仔馬を見にやってきます。 生まれてくる仔馬はウラジミールとハナカゲの子のサラブレッドで、のちに和具の秘書の多田により「オラシオン」スペイン語で祈りと名付けられます。 仔馬は平八郎が三千万円で買いとり、平八郎は久美子に隠し子がいるという秘密を母に内緒にするかわりに譲ります。 久美子は父の隠し子の誠が同じ血液型の血縁である父からの腎臓を提供され手術をしないと生きられない病気であると知り、誠の入院先の病院に逢いに行きます。 そして久美子はオラシオンを誠の生きがいになればと思い誠に「譲る」と言います。 平八郎もまた妻には秘密にしていますが、身辺整理を始めます。 博正が久美子に見惚れていると姉に「あの娘はお前の手に負えるような娘じゃないよ」と言われたのは確かにと思いました。 行動力があって世慣れていて、口が達者。でも愛すべきキャラクターだと思います。 他にも子どものいない和具の秘書の多田。 騎手の増谷、奈良などの登場人物がいます。 久美子と誠の義姉弟がどうなるのか。 オラシオンのサラブレッドとしてこれからの活躍ぶりを期待して下巻へ続く。
Posted by
友人の薦め。ミラクルバード第3戦の描写は圧巻。北海道の牧場や競馬場の情景が目の前に出てくるようで面白く読めた。「ウマ娘。」で競馬を知った人にも読んで欲しいな。
Posted by