新・平家物語(一) の商品レビュー
もうだいぶ前に読み終わっていましたが、第16巻最終章 「吉野雛」を久しぶりに読み返してみました。人間の本当の幸福とはなんだろう?と改めてしみじみと感じさせられました。
Posted by
先週日曜から大河ドラマ「平清盛」が始まったので並行して読み始めてみた。細部は異なるものの、大河は本書を根本としており、平安末期の良い勉強になるはずだということで。私にとって、吉川英治作品は昨年読破した「三国志」に続き2作品目。氏の作品は文章が非常に格式高い。また、昭和の第二次世界...
先週日曜から大河ドラマ「平清盛」が始まったので並行して読み始めてみた。細部は異なるものの、大河は本書を根本としており、平安末期の良い勉強になるはずだということで。私にとって、吉川英治作品は昨年読破した「三国志」に続き2作品目。氏の作品は文章が非常に格式高い。また、昭和の第二次世界大戦前後に描かれたという時代背景もあり、皇室を表現する際の言葉が非常に丁寧であるという特徴もある。 さて、本巻では主人公:清盛の10代後半の苦悩(出自や武士という身分など)からスタートする。僧兵に一人で立ち向かって行ったりする大胆不敵な態度は躍動感を生み、家族や家来を大切に思うような人間味は温かさを感じられる。いわばヒーローである。多くの人が描いている清盛像は、源氏を主人公としたドラマでの、頭を剃り上げた居丈高な権力者中年、というイメージが多いが、それとはまったく異なるもの。 たとえば、清盛を評した以下の記述などは最たるものである。 「清盛は、武者所の全員から、いつとはなく敬愛を集めていた。といって、別に彼に何の武勇も交友上の技巧もあるわけではないが、ただ彼はよく人の貧乏(カネがないという意味ではなく、不遇という意味なのだろうと私は受け取った)に気が付いて、人の貧乏の片棒をかついだ。また、殿上に対して彼ほどずけずけ物の言える武者は他にいなかった。正直である一面、大ずぼらの抜けているところがあった。さらにもう一つの特徴は、かれの姿のあるところ、たちまち、彼の色、彼の雰囲気、彼の陽気にくるまれてしまうという現象がある」 全16巻と長い旅路になりそうだが、当分の間、このヒーローにはまってみようと思う。
Posted by
吉川英治さんすげーなー、と見せつけられる作品ですね。 と言っても私は吉川英治さんの作品を拝読するのって初めてなんですけど。 まだ始まりの始まりって感じです。これからぐいぐい読ませていただけるものと期待。
Posted by
大河は見ていないけれど、前から平家物語を通読してみたいと考えていて、手に取った。 私の持っている岩波文庫は字が詰まりすぎていて非常に読みづらくて。ただ、内容というか文体としてはもう少し古典に近いものが読みたかったので、 その点で言えばちょっと選択を誤ってしまったが、これはこれとし...
大河は見ていないけれど、前から平家物語を通読してみたいと考えていて、手に取った。 私の持っている岩波文庫は字が詰まりすぎていて非常に読みづらくて。ただ、内容というか文体としてはもう少し古典に近いものが読みたかったので、 その点で言えばちょっと選択を誤ってしまったが、これはこれとして面白い。 16巻まで読み終わるのにどのぐらいかかるのだろうか。
Posted by
こちらも吉川英治の長編。これが一番好きかもしれない。 三国志よりも一人ひとりの人生が深く描かれています。 武士がまだ貴族にバカにされていたころの清盛の下積み若造時代から始まり、清盛の栄達、その清盛に平治の乱で夫を殺され、子の義経を助けるために清盛の妾になった常盤御前の話、生き...
こちらも吉川英治の長編。これが一番好きかもしれない。 三国志よりも一人ひとりの人生が深く描かれています。 武士がまだ貴族にバカにされていたころの清盛の下積み若造時代から始まり、清盛の栄達、その清盛に平治の乱で夫を殺され、子の義経を助けるために清盛の妾になった常盤御前の話、生き延びた源氏の子が東国で勢力を盛り返し平氏を滅ぼすまで、源平の栄枯盛衰を余すところなく書ききった大作。 まあ、時代が古いだけに後の学術的見地から見ると不正確なところもあるようですが、これは本当に面白い。 当時は平時忠が好きでしたが、今読むとどうかな。源三位頼政とか好きになるかもしれないな。
Posted by
もう10年以上前から読んでみたいと思っていた新・平家物語。 来年の大河ドラマが平清盛ということで、ようやく今になって読み始めた。 時は、朝廷と院の二重政治たけなわの平安時代。その歪な政治バランスの狭間で徐々に力を蓄え始めた地下人・武家の平氏。 まだまだ清盛も若く、後の壮大なドラマ...
もう10年以上前から読んでみたいと思っていた新・平家物語。 来年の大河ドラマが平清盛ということで、ようやく今になって読み始めた。 時は、朝廷と院の二重政治たけなわの平安時代。その歪な政治バランスの狭間で徐々に力を蓄え始めた地下人・武家の平氏。 まだまだ清盛も若く、後の壮大なドラマの始まりにすら漕ぎ着けない第一巻だが、十分に今後への期待を寄せさせられる。
Posted by
こんなに長いなら知章がいっぱい出てくるかも…!と思って読んだらそんなことはなかった。けどおもしろかった!もう一回読もう…
Posted by
京都旅行後、読んでおきたいと思って手にとった。 吉川英治の文章はやっぱり好きだ。 あっという間に引き込まれた。 平清盛の印象ががらりと変わった。 多分これから巻が進むにつれ、変貌していくんだと思うけれど。。。
Posted by
清盛観の変わる一冊です。 平家一門を束ねる、故白河天皇のご落胤でセレブな清盛のイメージは払拭されるはず。 読むべきポイントは、優れた平氏は清盛よりも父忠盛であったこと。 この人の忍従する姿や周囲に添った生き方に感銘を受けます。 この世の無常が各々の短い話からも感じられる名文...
清盛観の変わる一冊です。 平家一門を束ねる、故白河天皇のご落胤でセレブな清盛のイメージは払拭されるはず。 読むべきポイントは、優れた平氏は清盛よりも父忠盛であったこと。 この人の忍従する姿や周囲に添った生き方に感銘を受けます。 この世の無常が各々の短い話からも感じられる名文。 吉川氏の文章は、ことばもわかりやすく何よりも人の「心」を描いているところが他の作家と一線を画していると思います。
Posted by
6年くらい前に読んだけど、難しくて詳しすぎてよくわからなかった。でも今読んだらのめり込むと思います。ただ、最初の方は、清盛出生・袈裟御前と文覚・市井の人々の話が多くて、なかなか進まなくてイライラした覚えが。。。でもまぁそこしっかりしとかないと話の筋が通らないと思うしかないか。
Posted by