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新・平家物語(八) の商品レビュー

3.8

9件のお客様レビュー

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『MASTER PIECE』

とにかく長いお話で、体力を使いました。 それだけに、平安時代後期から鎌倉時代前期の社会を タイムマシンで見てきたなって感じです。 生まれた時代が過酷なカオスだとしても、 考え方が大事なんだと、阿部麻鳥から学ぶことができました。 「ボーッと生きてんじゃねえよ!」っ...

とにかく長いお話で、体力を使いました。 それだけに、平安時代後期から鎌倉時代前期の社会を タイムマシンで見てきたなって感じです。 生まれた時代が過酷なカオスだとしても、 考え方が大事なんだと、阿部麻鳥から学ぶことができました。 「ボーッと生きてんじゃねえよ!」って言われちゃって…。

クラシカルなMK

2022/04/20

富士川の戦いは終盤。斎藤実盛の具申も届かず、平家は敗走する。終戦後、頼朝と義経が初めて黄瀬川で出会うことになるが、兄弟とはいえ、なんかよそよそしい。純粋すぎる義経と狡猾な頼朝の図式。一方で、都を福原を諦め京に移す清盛。平家に対して不穏な空気が流れる中、検非違使、平時忠の努力も虚し...

富士川の戦いは終盤。斎藤実盛の具申も届かず、平家は敗走する。終戦後、頼朝と義経が初めて黄瀬川で出会うことになるが、兄弟とはいえ、なんかよそよそしい。純粋すぎる義経と狡猾な頼朝の図式。一方で、都を福原を諦め京に移す清盛。平家に対して不穏な空気が流れる中、検非違使、平時忠の努力も虚しく、治安悪化。そしていよいよ、大黒柱であった清盛が死去。うわーーマジか…このシーンでかなりページさかれていた。後継者は宗盛?維盛?資盛?今まで、結束していた一門に綻びが…。こんな時、重盛ご生きていたら… 一方、綸旨を受け取り挙兵する木曾義仲、源氏も決して一枚岩ではなく源氏同士の牽制のための戦が各地で勃発。そして、頼朝と義仲の直接対決。このまま潰しあうのか?物語はいよいよ大詰めに向かって急加速。

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2022/04/10

平家の大黒柱、浄海入道清盛が遂に逝去した。眼前には源氏の台頭、平家後継の不足、後白河上皇との微妙な関係など課題が山積みであり、今後の平家の暗い未来を想起させる。一方で、清盛の死去後、力不足の息子や孫たちが一丸となり、新宮十郎行家の軍勢を退ける等、自立の芽も垣間見えた。 一方の源...

平家の大黒柱、浄海入道清盛が遂に逝去した。眼前には源氏の台頭、平家後継の不足、後白河上皇との微妙な関係など課題が山積みであり、今後の平家の暗い未来を想起させる。一方で、清盛の死去後、力不足の息子や孫たちが一丸となり、新宮十郎行家の軍勢を退ける等、自立の芽も垣間見えた。 一方の源氏は、木曾義仲を中心として話が展開される。信濃で力強く育った彼は、戦で次々と勝ちを収め、北陸へ進出を果たす。そんな彼を将来の禍根と見る頼朝は、平家打倒の前に義仲打倒を企てる。父である義朝が味方に裏切られて呆気ない最期を遂げた事で、頼朝には身内すら信じられない猜疑心が植え付けられたと想起されるが、為朝時代からの源氏同士の内紛が今後も起きそうな予感を感じさせる。 物語の主人公、清盛亡き次の巻はどう展開されるのか。期待である。

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2020/12/02

頼朝追討軍の失態、頼朝と義経の邂逅。福原から京都への再遷都。 南都炎上、大仏殿炎上。清盛の死。 義仲と葵と巴。義仲と頼朝の確執。

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2018/11/09

この巻における最大の出来事は平清盛の死であろう。確かに、本巻では源氏の蜂起へ大きなスペースが割かれているが、やはり清盛の死が最大の出来事であると考える。 清盛の死を描写するにあたり、最初に木曾義仲の口からこのことが語られる、という書き方をしているのが興味深い。 言うまでもなく...

この巻における最大の出来事は平清盛の死であろう。確かに、本巻では源氏の蜂起へ大きなスペースが割かれているが、やはり清盛の死が最大の出来事であると考える。 清盛の死を描写するにあたり、最初に木曾義仲の口からこのことが語られる、という書き方をしているのが興味深い。 言うまでもなく、源氏にとっても大きな出来事であることを強調するためだろう。

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2015/07/15

清盛のあとを継ぐべき平家の諸将は、富士川の戦いで失態をさらし、清盛自身も老いていき、平家の支配にも陰りが見えてきます。そして、清盛が熱病をわずらい、市井の人びとの治療に当たっていた麻鳥も呼び出されることになりますが、彼にももはや打つ手はなく、清盛はこの世を去ることになります。 ...

清盛のあとを継ぐべき平家の諸将は、富士川の戦いで失態をさらし、清盛自身も老いていき、平家の支配にも陰りが見えてきます。そして、清盛が熱病をわずらい、市井の人びとの治療に当たっていた麻鳥も呼び出されることになりますが、彼にももはや打つ手はなく、清盛はこの世を去ることになります。 そんな中、源頼朝や源義仲らが各地で反平家の戦いを繰り広げ、新しい時代へ向けての動きが誰の目にも明らかになっていきますが、ひとり頼朝は、平家打倒後の世の中をしかと見据えていました。そしてついに頼朝は、後の患いとなる義仲に対して戦いを挑むことを決意します。 第8巻がちょうど折り返し地点ということになりますが、今後の展開の中心を担うはずの源頼朝も北条義時も、清盛のような底抜けの明るさはなく、ストーリーそのものに、どこかしら陰鬱なを空気が漂い始めてきたようにも感じます。

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2014/03/30

再読。8巻。頼朝と義経との出会い。木曾義仲の蜂起。そして、平清盛の死により風雲急を告げる平家。 ひとりの人の死によって、情勢が大きく変わる。もし、長男の重盛が生きていたらなどといったら、きりがないけど、この辺り、会社にしても、政治にしても、ひとりの才能に任せてしまうのは、危険す...

再読。8巻。頼朝と義経との出会い。木曾義仲の蜂起。そして、平清盛の死により風雲急を告げる平家。 ひとりの人の死によって、情勢が大きく変わる。もし、長男の重盛が生きていたらなどといったら、きりがないけど、この辺り、会社にしても、政治にしても、ひとりの才能に任せてしまうのは、危険すぎるのではないかなと、実感。 頼朝と義経の関係は、政治と軍事と言う分担が、色濃かったような気もします。これが強さの秘密かと。ただ、平家が滅び、義経の身の置き場がなくなり、兄と対立するのは、悲しいことですが。

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2012/09/21

全16巻なのでようやく半分読了。まだ先は長い。 1週間に1冊が理想なのに、本巻は3週間も費やしてしまった。新年度に入って新しい環境での仕事のため、中々読書をする余裕がなかったというのが言い訳である。 本巻では平清盛逝去と木曽義仲の台頭がメインストーリー。 他の多くの著作物で描かれ...

全16巻なのでようやく半分読了。まだ先は長い。 1週間に1冊が理想なのに、本巻は3週間も費やしてしまった。新年度に入って新しい環境での仕事のため、中々読書をする余裕がなかったというのが言い訳である。 本巻では平清盛逝去と木曽義仲の台頭がメインストーリー。 他の多くの著作物で描かれる悪役たっぷりの清盛とは異なり、本作品での清盛は最後までヒーローだった。最後は時子や盛国など初期からの登場人物とともに若き日を語らい、人生を振り返るという形で終止符を打った。看取った医者は予想通り阿部麻鳥。彼は今後も随所に癒しを与えてくれるのだろう。 木曽義仲は後年に見られる京都での粗暴さは見られず、頼朝同様、地方にて温め育てられた御曹司といった感じである。また、葵と巴という2人の女性の中で揺れ動くさまは、北条政子という正室がいながら亀の前に手を出す女癖のよろしくない頼朝と通じる部分がある。源行家は、同じ甥っ子でも頼朝には酷薄さを感じるが、義仲には温かさを感じ、本巻以降、行動を共にするようになる。平家が清盛の死後一丸となって結束するのに対して、源氏はバラバラに打倒平家を誓う。このあたりも両家のカラーが如実に現れて面白いところ。次巻以降は、今は鎌倉でくすぶっている義経が義仲追討に立ち、いよいよ乱戦の火蓋が切って落とされるだろう。私の読むスピードも上がっていけば良いのだが。

Posted byブクログ

2009/11/21

 平安末期頃~鎌倉までの滅びゆく平家、源氏との戦いを描いた全16巻の大作です。  続きが読みたくてつい夜更かしをしてしまう作品でした。

Posted byブクログ