競馬読本 の商品レビュー
競馬とは本来ギャンブ…
競馬とは本来ギャンブルではなく、競技であることも思い出させてくれる、”最強の競馬アンソロジー”。
文庫OFF
再び大昔に買った競馬本、これまた新刊を切らした合間に読み進む。 1988年発行のこの本を検索したらば出て来たのに驚いたが、本棚に登録している人が6人もいることにまた驚く。 流石に表紙は“no image”で、私もカバーを失くしてしまい、どういう絵柄だったのかは永遠に謎?と思ってい...
再び大昔に買った競馬本、これまた新刊を切らした合間に読み進む。 1988年発行のこの本を検索したらば出て来たのに驚いたが、本棚に登録している人が6人もいることにまた驚く。 流石に表紙は“no image”で、私もカバーを失くしてしまい、どういう絵柄だったのかは永遠に謎?と思っていたら、「カズブックス」というネット古書店のHPに載ってて、これまた驚く。 表紙を開くとTTの有馬記念、頁を捲るとダービーのルドルフ。 書き手は、高橋三千綱、沢木耕太郎、岩川隆、古井由吉、古山高麗雄に、寺山修司や馬家こと石川喬司はここでも登場。 ムツゴロウ畑正憲や木下順二に鮎川信夫など珍しい名前もあれば、勿論、選者の山口瞳に、元祖『競馬読本』菊池寛。 硬い話も多くて、手放しで懐かしさに身を委ねるというところまでいかないが、今の日本馬の実力を思い、隔世の感を持って読み進む。 白眉は宇佐見恒雄による『ある偉大なる職人-高橋勝四郎伝』。 往年の「優駿」名編集長によるこの章は、歴史小説を思わせる重厚さで日本競馬史に残る生産者の一生を描いて興味深い。 ビユーチフルドリーマーやフローリスカツプなど今に残る牝系の始まりに触れ、この時代あってこその現在の競馬の隆盛と知る。
Posted by
- 1