ガープの世界(下) の商品レビュー
こんなに面白い小説を…
こんなに面白い小説をあなたはまだ読んでないとしたら、大変な損をしていますよ。読み始めたら最後まで一気です。
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たくさんの死が登場し…
たくさんの死が登場してくるのですが、どの死もなぜか優しい感じがしました。
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巧みなストーリーテリ…
巧みなストーリーテリングで暴力と死に満ちた世界をコミカルに描いた作品。映画も良いけど私はやっぱり本で読むのが好きです。
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一躍ベストセラー作家…
一躍ベストセラー作家となったガープは悲劇的結末への道を歩み出していた―。現代をコミカルに描く、アーヴィングの代表作。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前後編となるアメリカ現代文学の大作ながら、非常にリーダビリティが高く、多少の翻訳の古さがあってもそのまま一気に読んでしまった。それはやはり「物語」としての面白みがあったからであり、強姦などの暴力性や突発的な悲劇。そして血生臭さはあるものの、軽妙洒脱な読み味がそれを緩和しており、非常に読みやすい小説であったと思う。 妻の浮気に端を発した自動車事故で我が子を失ったガープ。喪失と回復の日々から、やがて最初の女性運動家としてフェミニズムのアイコンとなった母のジェニー・フィールズとそれを取り巻く過激化するフェミニズムとミソジニーとの政治的な闘争へと巻き込まれていく。母親の悲劇的な暗殺と、政治的アイコンになったが故に、女性オンリーの葬儀への参加を禁じられるくだりや、エレン・ジェイムズ党員との対立で、過激化したフェミニズム運動の裏面を描いた点は素晴らしい。一方で、ジェニー・フィールズの死によりショックを受けた女性議員サリー・デヴリンが落選し、それを侮辱した現職の知事がそのまま当選するなど、女性蔑視の視線は今も昔も変わらないなと思ってしまった。敵と味方で分けたがる、とは本作に出てくる言葉だが、そう簡単に白黒つけられない難しさがある。 そしてエレン・ジェイムズとの出会いと、個人的体験を政治運動に利用されたことの憤りや、それに対して肩を持つことそのものが正義に浮かされた男性的思考という喝破も素晴らしく、転じてそれが後のガープの暗殺へと繋がる悲劇の序章となっているのも面白い。全編を通して「正しさ」に準じたジェニー・フィールズは本当にカッコよく、またガープも欲望に振り回される男性的でありながらも、フェミニストの母親を持つ息子の困難さを描いていたのはとても良かった。あとトランスジェンダーのロバータもいいキャラクターで、とても人間臭くて個人的には一番好きなキャラクターであった。
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下巻ではだんだんガープが好きになってきた。性差別、性暴力、女性運動、暗殺など悲劇的な出来事が起こる中、ガープの考え方に共感出来る部分も下巻にはあったから。 ガープに関わった人物たちそれぞれのその後の人生が最後に書かれてあるのが総まとめのようでわかりやすいしとても良かった。
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とにかく面白かった。気に入った場面はいくつもあるが、同じぐらいの迫力で残酷な描写がリアリティをもって描かれており、怖くて飛ばし読みした箇所もある。最小限の言葉でも、むかつく場面はむかつくし、涙する場面は涙する。さすがの圧巻の文章力で、最後まで圧倒されて読んだ。 編集者のウルフが、...
とにかく面白かった。気に入った場面はいくつもあるが、同じぐらいの迫力で残酷な描写がリアリティをもって描かれており、怖くて飛ばし読みした箇所もある。最小限の言葉でも、むかつく場面はむかつくし、涙する場面は涙する。さすがの圧巻の文章力で、最後まで圧倒されて読んだ。 編集者のウルフが、売れる本を見極める方法として、全く本を読まないジルシーに下読みをさせるというあたり、最初はびっくりしたが、そりゃそうだと納得。そして、ジルシーが本の続きを読む理由も納得した。そのジルシーが、母ジェニーの死の場面で吐き捨てるように言ったセリフも酷く印象に残っている。 ジルシーの他にも登場人物の女性たちの個性も際立っており、リアリティがあるのだが、時々、描写が容赦なければリアルって訳でもないよね?と思ったりもした。だが、銃社会のアメリカと、日本とで現実の危険度や厳しさが同じはずがない。アメリカは本当の意味で、自分のみを守るのは自分だけという考えが確率されているんだと、度重なる銃の描写、女性が発砲する描写で考えさせられた。 ガープが殺されるあたりでも、女性の発砲が描かれているのだが、そこは思わず二度見三度見して読んでしまったあたりでもある。そこを、次は映画で見てみたいが、文章だから表現出来ているところを、どんな演出になっているか心配でもある。 個性の際立つキャラの中でも気になったのは口が聞けないエレン=ジェイムズと、ガープの会話で、エレンが子供の頃に好きだった作家に、ジェイン=オースティンをあげており、またオースティンを読みたくなった。あそこは、良いシーンだ。
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爆笑問題の太田さんのオススメ小説のうちの一つ。 ラジオではこれをオカリナに勧めたと言っていたが、ちょっと中学生の娘には今は勧められない。 あまりにも性(作品の言葉では「欲望」)が多過ぎるし、悲劇も多い。先が気になって読み進めてしまうものの、これを名作と言うのだろうか?余りにも...
爆笑問題の太田さんのオススメ小説のうちの一つ。 ラジオではこれをオカリナに勧めたと言っていたが、ちょっと中学生の娘には今は勧められない。 あまりにも性(作品の言葉では「欲望」)が多過ぎるし、悲劇も多い。先が気になって読み進めてしまうものの、これを名作と言うのだろうか?余りにも生々しかった。
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2018.1118 清掃員とジョンウルフの会話なところがよかった 「紙くずカゴがからになった時に、からになったとわかる人間だったら、ほんとぉーのこたを書いている本を見たときに、ほんとぉーのことだとわかるはずだよ。」 「ほんとぉーのとこが書いてあるときってのはよ、そうだ!人間っ...
2018.1118 清掃員とジョンウルフの会話なところがよかった 「紙くずカゴがからになった時に、からになったとわかる人間だったら、ほんとぉーのこたを書いている本を見たときに、ほんとぉーのことだとわかるはずだよ。」 「ほんとぉーのとこが書いてあるときってのはよ、そうだ!人間ってやつはいつもこういうふうに動いてるって、そういうふうにいえるときさ。そう思えたら、それはほんとぉーのことだ」 人生のうねりの発端がとてもささいであること、ひきがえるは常に日常に潜んでいること、ゆっくりゆっくり近づいていること、人生の不思議を感じる物語 忠実に人生を書いているため、エンターテイメントというより観察日記のような印象をうけた
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下巻は、交通事故、強姦、殺人等の目をそむけたくなるような描写が多い。しかし不思議に明るい印象を受けるのは作者ならではかと思った。最後の登場人物のその後を語るエピローグも良い。 人はすべて死から逃れられない、エネルギーいわば熱量をもって今を生きるべきだ、そう感じた。
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