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ブラッド・ミュージック の商品レビュー

4.3

28件のお客様レビュー

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80年代の「幼年期の…

80年代の「幼年期の終わり」と呼ばれるベアの代表作。自分としてはクラークよりもクライトン「アンドロメダ病原体」に近い雰囲気を感じた(もちろんテーマは全然違うのだが)。生物学から始まり徐々に壮大なスケールへと盛り上がっていく様は圧巻。80年代SFということでサイバーパンクとも関連し...

80年代の「幼年期の終わり」と呼ばれるベアの代表作。自分としてはクラークよりもクライトン「アンドロメダ病原体」に近い雰囲気を感じた(もちろんテーマは全然違うのだが)。生物学から始まり徐々に壮大なスケールへと盛り上がっていく様は圧巻。80年代SFということでサイバーパンクとも関連して語られることもしばしばだが、どちらかというと古典SF好きの人にこそお勧めしたい。

文庫OFF

幼年期の終わりと比較…

幼年期の終わりと比較されることも多い、80年代SF、未来の古典と呼ばれた作品。

文庫OFF

2023/01/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ヴァージルが主人公の間の展開は身震いする恐ろしさで、細胞が学習していくのが脅威だった。全て学習し尽くされたら乗っ取られるという恐怖に追い立てられる。 パンデミック要素も、コロナ禍を経験している今は身に迫ってくる。ワクチンの注射だってそう。ウイルスはあっという間に国境を越えてしまうものだし、意志を持ったヌーサイトならより簡単に全てをやってのけられる。 バーナードが他人の記憶を見て、ヌーサイトの思考宇宙を知るシーンが衝撃だった。壮大すぎて胸がザワザワする。全ての記憶が内包される一つの生命体のような、その混じり合った様々な経験や記憶が共有されてずっと続いていく事実が胸を締め付けて、わけもなく涙が出そうになる。消滅しない、というだけでこんな気持ちになるのか。 感染した人間の身体が変わっていくのが面白かった。肌の白い隆起は震えるほど気持ち悪いけど、人間の形態への執着を捨てれば安寧が待っている。細胞を弄ったことによる進化を受け入れるのか、もし私が選択を迫られたらどうするだろうと考える。たぶん迷わず捨てるだろうと思う。

Posted byブクログ

2021/02/14

こんなに映画を見るようにイメージが思い浮かんだ読書ははじめて.... 缶詰を開けるには缶切りが必要!

Posted byブクログ

2020/10/14

1985年に発表された小説。企業に勤める遺伝子工学の天才が実験の中止を言い渡される。しかし、彼の研究はほぼ完成していた。実験結果をかんたんに持ち出せない中、彼は自らの体内に注射して持ち出すのだった。 遺伝子操作で作られた細胞から、徐々に肉体が変化していく。人類の進化は、万人が望む...

1985年に発表された小説。企業に勤める遺伝子工学の天才が実験の中止を言い渡される。しかし、彼の研究はほぼ完成していた。実験結果をかんたんに持ち出せない中、彼は自らの体内に注射して持ち出すのだった。 遺伝子操作で作られた細胞から、徐々に肉体が変化していく。人類の進化は、万人が望むような形ではないかもしれないという作品でありながら、こんな進化なら受け入れられると思う人もいるのだと思う。世界貿易センタービルのシーンがとても印象に残った。 『夏への扉』と同様、繰り返し読みたくなる作品だった。

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2019/06/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

北アメリカで起きたかなり物質的な(後半は精神的な)人類補完計画。てか元ネタこれ説もみかけた。 序盤にヴァージルを殺しちゃった理由がいまいちつかみかねる。あの時点ではヌーサイトの脅威がどの程度のものか判明していないので、もったいなくないか?と。むしろその未知への危機感からなのかな。 ヌーサイトが敵対存在になっている感覚がとても抑えられていて、この手の話につきものなぞわぞわする恐怖感を楽しむわけでなく「なんか幸福そうだな…」と事の顛末を眺めてしまった。 ラストは救いがあると感じるかそれは騙されてる終わったんだと感じるかは読み手次第なんだろーなと。 タイトルがおっしゃれで好きだなー。

Posted byブクログ

2019/01/22

「80年代の幼年期の終わり」という触れ込みもあり、期待値が上がってしまった。「幼年期の終わり」の方が好きかな。けど想像もつかない世界が展開。細胞全てが意識、知識を持つなんて!ゾクゾクするな。

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2018/12/25

これはマスターピース。面白かった。たぶん今読むといろいろとヴィジュアル面で想像しやすいのではないだろうか。

Posted byブクログ

2018/11/12

最初は、興味津々のバイオ話、途中は怖い話、最後はなんだかつかみどころのない話だった。 感染症の恐ろしさに思いを馳せるとともに、想像力が追いつかない自分がちょっと情けない感じ。 ダブルクラウンの本だが、若干読みにくかった。

Posted byブクログ

2018/08/13

SF。バイオSF。 人類のメタモルフォーゼ。80年代の『幼年期の終わり』とのこと。 個人的な印象として、前半は瀬名秀明『パラサイト・イヴ』のようなバイオSF。中盤以降はパンデミックSFという感じ。 今までSFというと、未来や宇宙に向かい外向きに広がるイメージを持っていたが、この作...

SF。バイオSF。 人類のメタモルフォーゼ。80年代の『幼年期の終わり』とのこと。 個人的な印象として、前半は瀬名秀明『パラサイト・イヴ』のようなバイオSF。中盤以降はパンデミックSFという感じ。 今までSFというと、未来や宇宙に向かい外向きに広がるイメージを持っていたが、この作品は徹底的に内側へ深く潜り込むような新鮮なイメージを感じた。上手く表現できてないな…。 内容は難しいが、ストーリーは分かりやすく、意外と読みやすいのも好印象。

Posted byブクログ