ノルウェイの森(上) の商品レビュー
ノルウェイの森というのでノルウェイの事かと思ったら全然違うのでがっかり、何でこれがヒットしたのか分かんない、くだらない! l
Posted by
上下読了。 久しぶりに読んだ。 ワタナベくんの「もちろん」が頭から離れん。 はじめて読んだとき(高校生か大学生)、ワタナベくんもてもてやんと思ったのを思い出した。 うーん、でも村上春樹に出てくる男の人って、みんないいオトコに思えるんだよなぁ。でもその多くは回想という形を使ってい...
上下読了。 久しぶりに読んだ。 ワタナベくんの「もちろん」が頭から離れん。 はじめて読んだとき(高校生か大学生)、ワタナベくんもてもてやんと思ったのを思い出した。 うーん、でも村上春樹に出てくる男の人って、みんないいオトコに思えるんだよなぁ。でもその多くは回想という形を使っているからかもしれない。振り返ってみてあれがオレの人生のターニングポイントだった、というときの若い彼は凄く魅力に溢れている。 でもってその周りにいる女の人は、いいオンナ。 今回は緑さんが好きだったな。 この話に限らずだけど、セックスシーンがなにかの儀式や儀礼みたい。神聖、というわけではないけれど、愛や快楽以外のなにかの確認作業みたいだ。 世界を取り戻すということに近しいなにか。 そうそう、めくらやなぎとのリンクにはじめて気が付いて驚いた。 おまえらだったのが。つぎ、「蛍・納屋を焼く・その他」「海辺のカフカ」「めくらやなぎと眠る女」「トニー滝谷」「スプートニクの恋人」読みたい。 あと安部公房読みたい。文学おもしろい。
Posted by
※レビューは上下巻同一内容です。 発売当初に読んだ覚えがあるのですが、映画化するにあたってもう一度読んでみました。当時16歳、現在38歳、同じ本を読んでも感じ方は全く違うでしょうね。だた残念なのは、当時の感想を殆ど覚えてない事です...。 終始引き込まれながら読み続けたのです...
※レビューは上下巻同一内容です。 発売当初に読んだ覚えがあるのですが、映画化するにあたってもう一度読んでみました。当時16歳、現在38歳、同じ本を読んでも感じ方は全く違うでしょうね。だた残念なのは、当時の感想を殆ど覚えてない事です...。 終始引き込まれながら読み続けたのですが、村上春樹さんの表現は本当に知的ですね。一文一文に感心してしまいます。 ストーリーは深いです。共感できない部分も多いです。でもそれは死を選ぶ人の感覚なので、感情移入できないのは、ある意味幸せなのかもしれません。 よく『考え方を変えれば全てが解決する』と言いますし、私もそれを信じて生きていますが、そんな事じゃ変わらない魂の傷と言うか、思考とは別領域に住む何かが存在するのでしょうか。 人が沢山死にます。虚空にいる感覚になります。でも『見えない落とし穴』にハマる可能性は、誰にでも秘めているんですよね。ハマってしまったら、そこから抜け出そうと努力するなんて、無駄な事なんでしょうかね...。 いやレイコには希望が見え隠れしています。無駄とは言い切れない事を表現するための登場人物なのでしょうか?全てがクリアになり得ない作品です。なぜ突撃隊がいなくなったかも不明ですし...。 ただ、直子と緑が相反する存在であるのは確かだと思います。最終的に、『死の要素』を持つ直子の引力に、『生の要素』を持つ緑が勝ったのだと思います。緑がいなかったら、たぶんワタナベもキズキと同じ運命を辿っていたと想像します。 結果的に、緑がワタナベを救ったのだと思いますが、直子の存在と直子の秘めたものに関しては、思い出す毎に考えてしまいます。読み手に与える影響も強く、考えさせられる作品です。ベストセラーとなった所以はその辺にあるのかもしれません。 ありがとうございます。 ★★★★★ 以下、本書で共感した箇所です。 ☆(上)page.18 文章という不完全な容器に盛ることができるのは不完全な記憶や不完全な想いでしかないのだ。 ☆(上)page.26 カーテンはときどき洗うものだということを誰も知らなかったのだ。カーテンというのは半永久的に窓にぶらさがっているものだと彼らは信じていたのだ。 ☆(上)page.47 深刻になることは必ずしも真実に近づくことと同義ではないと僕はうすうす感じとっていたからだ。 ☆(上)page.181 たとえ何が起ったにせよ、それを良い方向に進めていくことはできるわよ。 ☆(上)page.223 人は何かのことで嘘をつくと、それにあわせていっぱい嘘をつかなくちゃならなくなるのよ。それが虚言症よ。 ☆(下)page.100 ナガサワ「ときどき俺は世間を見まわして本当にうんざりするんだ。どうしてこいつらは努力というものをしないんだろう、努力もせずに不平ばかり言うんだろうってね」 ワタナベ「僕の目から見れば世の中の人々はずいぶんあくせくと身を粉にして働いているような印象を受けるんですが、僕の見方は間違っているんでしょうか?」 ナガサワ「あれは努力じゃなくてただの労働だ・・・努力というのはもっと主体的に目的的になされるもののことだ」 ☆(下)page.215 恋に落ちたらそれに身をまかせるのが自然というものでしょう。私はそう思います。それも誠実さのひとつのかたちです。 ☆(下)page.223 死は生の対極にあるのではなく、我々の生のうちに潜んでいるのだ・・・我々は生きることによって同時に死を育んでいるのだ。
Posted by
春樹さんの文体は食べ始めに喉につかえる感覚がある。しばらくすると感じなくなるんだけど、毎回なんなんだろうなあ。相性わるいのかも。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【でも彼女は二十歳になった。 そして秋には僕も二十歳になるのだ。 死者だけがいつでも17歳だった。】 美しい女性、直子。 彼女に恋をするワタナベ。 そして直子の恋人であり、 ワタナベの親友であるキズキは、3年前に自殺した。 純粋で情熱的な恋と 叶わない恋に耐えられない現実の身体。 舞台は、家、街、大学と、どんどんと移っていくのに、 たとえ笑顔がここにあっても、 そこにはいつでも深くて暗い森がある。 圧倒的に美しい文章と、表現力。 そしてその文章を読んでいるときに、 まるでBGMでも流れてるみたいに、 真実の問いかけが見え隠れする。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小学校の時に挫折してそれっきりだった本 喪失感 せつなさ やりきれない思い それを一度に感じさせてくれる話です 面白くなるのはこれから、という感じ
Posted by
以前にも書いたように、 ノルウェイの森はぼくにとって 11月〜12月にかけて読む小説です。 ほとんどそれ以外の季節には 見向きもされないのですが、 なぜか11月頃になって冬の 訪れを肌でひしひし感じはじめる頃に いつも読みたくなるのです。 ノルウェイの森 でも今年は発表年順...
以前にも書いたように、 ノルウェイの森はぼくにとって 11月〜12月にかけて読む小説です。 ほとんどそれ以外の季節には 見向きもされないのですが、 なぜか11月頃になって冬の 訪れを肌でひしひし感じはじめる頃に いつも読みたくなるのです。 ノルウェイの森 でも今年は発表年順に村上春樹を読む。 と決めてしまったので、しぶしぶながら 3月に読んでいます。 ノルウェイの森 3月に読んでみてどうだったか? そんなの3月に読んだって大変 良かったです。陰鬱な予想は 見事に良いかたちで裏切られ 3月に読んでも星5つです。 やっぱり良い本はいつ読んでも 良い本です。 ちなみにこれで通しで読むのは 5回目ですけど、ほんと出会えて 良かった一冊です。 そして5回目の下巻へ… 読むのにかかった時間:3時間 こんな方にオススメ:冬がすきなひと
Posted by
この本も初めて読んだのは中学生の頃。刺激的だと感じてしまって少し怖じ気づきながら読んだ記憶だったんだけれども、改めて読んでみたらそんなこと全然なかった。というのはまあどうでもいい話で、わたしにとって重要なのは、この本の登場人物が大学生であること、そしてこの本が村上春樹曰く『極めて...
この本も初めて読んだのは中学生の頃。刺激的だと感じてしまって少し怖じ気づきながら読んだ記憶だったんだけれども、改めて読んでみたらそんなこと全然なかった。というのはまあどうでもいい話で、わたしにとって重要なのは、この本の登場人物が大学生であること、そしてこの本が村上春樹曰く『極めて個人的な』小説であることの2点。全てが実際の出来事と思うほどわたしは村上春樹が抱く物語への思いを軽視してはいないけれども、うっすらとベースになっているものはあるはずであって、わたしはその中に村上春樹とまたその周辺の人々がわたしと同じくらいの年齢のときに何を考え何を感じながら生きていたのかということを読み取りたくて必死になった。けれども結局そんなことは無意味なのかもしれない。 再び読んでみた感想として、著者が100%の恋愛小説と言い切っているけれどもそれでもなおわたしには恋愛小説とは到底思えない。この本が抱える要素を最も的確に表現するのに最適であったのが恋愛だった、んだと思ってしまった。でももしかしたら村上春樹はそんな次元で小説を書くひとではないのかもしれない。そう考えてしまうのは、わたしの小説を読みそれについて考える力が圧倒的に低い、ということの裏付けかもしれない。 とか色々考えてしまうけれども、普通に物語として極めて面白いので、さっさと下巻読みます。
Posted by
確か、以前に読んだことがあるはずだけど…な感じで読み進めているうちに、上巻が終わる頃にはそれが確信に。 ここまでは、まだまだこの後の展開に期待、って感じ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
20年前に既読のはずなのに今改めて読み返すと、話の筋も何もかも忘れてしまっていて、まったくの新刊を読んでいるよう。 一気読みした。特に下巻は週末の午前中の数時間でに一気に読み終えた。 20年前に読んだ時には、作品設定年代の'60年から'70年のすこしあとの時代を学生として過ごしたにもかかわらず、ワタナベその他の人物の人物設定や生活 と 自分が過ごし感じてきた心象風景 との間のあまりのギャップに、ただただ拒絶感が先行した。 そして、幾らかでも喪失と別れを味わってきたであろう今このときに読む「ノルウェイの森」は、性的描写が薄っぺらな恋愛小説ではなく 生、死、喪失、そして性のものがたりでした。 「死は生の対極にあるのではなく、我々の生のうちに潜んでいるのだ」 たしかにそれは真実であった。我々は生きることによって同時に死を育んでいるのだ。しかしそれは我々が学ばなければならない真理の一部でしかなかった。直子の死が僕に教えたのはこういうことだった。どのような真理をもってしても愛するものを亡くした哀しみを癒すことはできないのだ。どのような真理も、どのような誠実さも、どのような強さも、どのような優しさも、その哀しみを癒すことはできないのだ。我々はその哀しみを哀しみ抜いて、そこから何かを学びとることしかできなし、その学びとった何かも、次にやってくる予期せぬ哀しみに対しては何の役にも立たないのだ。
Posted by