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草の根のファシズム の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2022/10/10

個人がどのように戦争に反対、参加したかを中心に書かれている。これまでなかったサハリンの地元民の日本軍としての戦争参加が説明されていた。

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2019/12/31

アジア太平洋戦争の軍人・軍属、開拓民たちの手記から、「草の根」の人々がどのようにして戦争協力に至ったのか 、戦争のなかでどのような経験をしたのかが描かれている。中国、朝鮮半島、台湾、フィリピン、インドネシア、シンガポール、南洋諸島等の侵略先、侵略先の住民との交流の有無や深さによっ...

アジア太平洋戦争の軍人・軍属、開拓民たちの手記から、「草の根」の人々がどのようにして戦争協力に至ったのか 、戦争のなかでどのような経験をしたのかが描かれている。中国、朝鮮半島、台湾、フィリピン、インドネシア、シンガポール、南洋諸島等の侵略先、侵略先の住民との交流の有無や深さによって戦争の捉え方や敗戦後の意識が異なることが興味深かった。

Posted byブクログ

2015/02/09

"普通の民衆”がどのように感じ、考え、戦中・戦後を生きたのか、個々の戦争体験記録から一人一人の事例がとりあげられている。 様々なケースがあって、それぞれの状況にも感じるところは多々あるが、戦後40年時点で戦争に対しての自己検証が行われているとは言いがたいという。 今、...

"普通の民衆”がどのように感じ、考え、戦中・戦後を生きたのか、個々の戦争体験記録から一人一人の事例がとりあげられている。 様々なケースがあって、それぞれの状況にも感じるところは多々あるが、戦後40年時点で戦争に対しての自己検証が行われているとは言いがたいという。 今、戦後70年で更につきつめて考えて行くべきことが示されているようにも思う。

Posted byブクログ

2009/10/09

日本の帝国主義は政治的な分野からの研究は数多くなされているように思うが、一般庶民の立場から見た戦争の研究はほとんどなされていないのではないだろうか。 本書は評者が大学時代に歴史学のテキストブックとして指定された本である。講義内容には多くは触れられていなかったが、いま読み返してみる...

日本の帝国主義は政治的な分野からの研究は数多くなされているように思うが、一般庶民の立場から見た戦争の研究はほとんどなされていないのではないだろうか。 本書は評者が大学時代に歴史学のテキストブックとして指定された本である。講義内容には多くは触れられていなかったが、いま読み返してみると非常に感慨深いものがある。 虐殺や略奪、徴発行為を何とも思わなかったり、やむをえない行為であるとしたファシズム意識が見て取れる。 また、一般的には対中国の内容が多いが、アイヌの人はもとより当時、日本領であった南樺太の人々に対する扱いにも目をそむけたくなる内容が書かれている。 評者は「あなたは右派か左派か?」と尋ねられると間違いなく「右派です」と答えるだろう。 しかし、戦後、日本は確かにサンフランシスコ平和条約などを経て民主主義社会を確立していったが、戦争に対する総括はできていないのではないか。 お金持ちになっただけで本当のアジアの一員になるべく自らの国家が行った自己検証を今こそ行うべきではなかろうか、本書はそのように問われているのではないかと思う。

Posted byブクログ