QED 式の密室 の商品レビュー
シリーズの中でも傑作…
シリーズの中でも傑作のひとつ。陰陽師にまつわる驚きの真相が明らかになります。
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タイトルの式の密室…
タイトルの式の密室ってゴロがいいですねえ。タイトルだけならコレが一番。もちろん中身も抜群ですよ陰陽師とか式とか実は結構すきなので 私的にはかなりツボにはまってしまいました
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シリーズ中では最も短…
シリーズ中では最も短いので、QEDシリーズ・高田崇史入門には丁度よいかも。先ごろまでブームだった陰陽師や式神、一般的には東洋的魔法使いみたいなイメージがありますが、タタルの解釈ではそうではありません。たしかにそういうことだと面白いなと思います。
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怖いのは見えないこと…
怖いのは見えないことではなく、隠されていてもいないものを意識から排斥して「見えないもの」としてしまうこと―。いつもは薀蓄を楽しみながら読み終えるQEDシリーズですが、今回は少し考えさせられてしまいました。
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シリーズ中一番短くて…
シリーズ中一番短くて長めの中編といってもいいくらい。式神の真相は他の本で読んだ記憶があったので、新鮮味が感じられずイマイチ楽しめなかった。
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※2008/2/16 ブログより転載 薬剤師・桑原崇、通称タタルの学生時代の話。 学食で出会った陰陽師の末裔・弓削和哉。 昭和31年に起こった祖父の自殺を、彼は殺人だと信じている。友人・小松崎の叔父が事件を担当した刑事であったこともあり、過去の事件の真相に向かいアームチェアディテクティブを始める。 結局このシリーズは、著者の見識の披露に終始してしまうところがねぇ。 出てくるのは蘊蓄ばかりで、それがどれだけ事件に関係してくるのかというと・・・!? 確かに読む人が読めば、あの蘊蓄がなければ推理のエビデンスがーという人もいるだろうけれど、わたし的には、多少は面白くても、ここまで多いとちょっと食傷気味です。ハイ。
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シリーズ第5弾。ここから「他の巻と繋がり」を密接に持つようになります。さて、主人公桑原が大学時代に受けた事件を話すところから物語は幕を開けます。「陰陽師の末裔」を名乗る家の当主が密室で変死体となって発見されます。事件は自殺として処理されるのですが、被害者の孫・和哉は「目に見えない...
シリーズ第5弾。ここから「他の巻と繋がり」を密接に持つようになります。さて、主人公桑原が大学時代に受けた事件を話すところから物語は幕を開けます。「陰陽師の末裔」を名乗る家の当主が密室で変死体となって発見されます。事件は自殺として処理されるのですが、被害者の孫・和哉は「目に見えない式神による殺人」説を主張。彼の相談を受けた桑原は事件(以外の何か)に興味を持ち、今回も事件はほぼそっちのけで調査に乗り出すのですが・・・ とまぁ、後の「Ventus」シリーズの先駆けとも言える作品です。
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あっさり目ゆえにこの評価、 いつもこの作品は結構読者をせめてくるので ただし、犯行内容は非常に考えさせられるものです。 それと祀るものに関しての内容も 結局言ってしまうと…なのです。 人なんて所詮、と思うことでしょう。 犯行に関しては割とシンプルです。 できる人が限られてしまうが故ですね。 ただし、そこには人の思惑がたくさん絡んでくるのです。
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QEDシリーズ、第5弾。 家にあったので、シリーズの途中の巻ですが、読んでみました。 密室殺人を、安倍晴明が操ったと言われている式神を題材に解き明かしていく。 このシリーズは、歴史に絡めたミステリーのようなので、全部読んでみようかなと思いました。
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QEDシリーズ第5弾。 久しぶりにまとまった読書をしている。 このQEDシリーズは、京極堂の語りと森博嗣の犀川先生のマニアックさを兼ね備えた雰囲気のシリーズ。 京極堂と犀川先生役は、漢方薬局勤務の薬剤師・桑原崇。 今回は、40年前に起きた陰陽師死亡事件を解き明かすお話。 137ページの薄い本で、コンパクトにまとまっていて、とても良かった。 特に心を惹かれた部分。 桑原崇による、「平安時代の人と鬼について」の解説。 平安時代は、鬼や狐、河童、天狗、魑魅魍魎の跋扈する時代。 陰陽師・安倍晴明が式神を使役した時代。 平安時代、支配階級の貴族たちは、「人」とは五位以上の官位を持つ者のことと定義していた。それ以外の庶民は人ではなかった。 「鬼」とは、朝廷から国を追われた民のことだった。 住んでいた土地を追われた民。 自分たちの土地と権益を守るために戦って負けた民。 自分たちに対抗する、自分たちにとって都合の悪い人々のことを「鬼」と決めつけ、住む場所を奪い、穢れた者として扱った。 そのようにして、朝廷や貴族は自分たちの生活を守っていた。 力は正義。 勝者によって作り上げられた歴史観によって蔑視された人々。 朝廷に生活を奪い取られ、被差別民とされた人々。 朝廷が作り上げた差別の構造を支え追従していった庶民によって、このシステムは強化されていった。 朝廷の暴力に対抗している人々をただ畏れ、卑しみ、疎い、追い払った。 平安時代の差別の構造が、現在まで脈々と続いている。 「河原者」と呼ばれた人たち。その土地に住んでいるだけで、疎まれた人たち。 彼らが、朝廷・政府によって「人の仲間入り」をしたのは、ほんの140年前のことだ。 そして、今でも部落差別で苦しめられる人がいる。 こんな時代錯誤の馬鹿げたことを、私たちの社会はまだやってるのだ。 千年以上前から、私たちはどれだけ賢くなったのだろう。
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