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OUT(下) の商品レビュー

3.7

257件のお客様レビュー

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本当に怖いのは人間の…

本当に怖いのは人間の心の奥底にあるものなのかも。緊迫感ありました。

文庫OFF

2024/11/04

#読了 2024.11.1 (上下巻あわせての感想) 今年の4月に娘が幼稚園に入園してからまったく読書ができずに半年。ひっさびさの読書。やっぱり読書はいいね。自分の感情が動いて、言語化してアウトプットするのが気持ちいい。 毎日毎日特別何もないのに、娘のお世話と娘に対するイライラ...

#読了 2024.11.1 (上下巻あわせての感想) 今年の4月に娘が幼稚園に入園してからまったく読書ができずに半年。ひっさびさの読書。やっぱり読書はいいね。自分の感情が動いて、言語化してアウトプットするのが気持ちいい。 毎日毎日特別何もないのに、娘のお世話と娘に対するイライラのアンガーマネジメントにストレスを溜め、発散する相手も時間もない。子育てするママはみんなそうなんだろうなと思うと飲み込むしかない気がしてくる。私も本書に出てくる女たちと同じだなと思う。 ストーリーとは関係ないけど、私自身は他者から雅子のようなイメージをされることが多くて、自分も雅子キャラでありたいし、雅子である自分が1番気持ちよくあるけど、本当は邦子のような人間なんだろうなと思うと勝手に凹んだ(笑) 当初は作者が男性かと思っていた。読むにつれて、こんなに女の心情を書くのがうまいってどーゆーこと?と思ったら女性だったw 作者はきっと雅子のような人だろうなと思う。だって自分とあまり人格がかぶらない人種の邦子の心情?が雑だもの(笑)きっと賢い人。 とはいえ、中グループの女を描くのがすごく上手だなと思った。上の上グループの女とか、下の下グループの女とかはたぶん振り切り過ぎて表現しやすいと思うのよね。でも、その他大勢は中グループであり、その中で確固たる目的や意志を持って生きてる人なんて少ないと思うのね。そりゃその人なりに一生懸命生きてる。一生懸命、もしくはどうにかこうにか目の前に起こることに対応して生きてる。でもきっと向上心を持つことすら疲れてしまった人、向上心なんて言葉の界隈に属したことの無い人とか。ただ生きてるだけでは、歳を取れば取るほど、何かしら不満や不幸やストレスは増え続ける。マイナスをプラマイゼロにするだけでも相当の努力がいるし、努力の割にプラマイゼロじゃ努力の意味も問いたくなる。中年の女のやるせない気持ちは本人たちも言語化が難しいと思う。その本人たちが言語化できないことを文章にするのだからすごい。 前置きが長くなっちゃった。ここから感想。 上巻はハラハラしながら結局嫌な方へ進んでいくかんじと、段々と女4人のパーソナルな部分が綴られ、のちのち繋がって行く佐竹のストーリー。目の前の凄惨さと気付けば仄暗い道を静かに流されている対比。スッと下巻へ導かれた。 クライマックスから結末はまったく想像つかなかった。読後感は爽やかでも暗くもない、アンニュイでニュートラル。深くかき乱されたあとの静けさは心地よかった。最後まで賢く、諦めず、それでいてちゃんと女である雅子が気持ちよかった。 98年の作品ってことでケータイが出てこないんだけど、やっぱケータイが出てこないクライムノベルの空気感って好きだなぁ。 ▼上巻 ◆内容(BOOK データベースより) 深夜の弁当工場で働く主婦たちは、それぞれの胸の内に得体の知れない不安と失望を抱えていた。「こんな暮らしから脱け出したい」そう心中で叫ぶ彼女たちの生活を外へと導いたのは、思いもよらぬ事件だった。なぜ彼女たちは、パート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか?犯罪小説の到達点。’98年日本推理作家協会賞受賞。 ▼下巻 ◆内容(BOOK データベースより) 主婦ら四人の結束は、友情からだけではなく、負の力によるものだった。その結びつきは容易に解け、バランスを欠いていく。しかし動き出した歯車は止まることなく、ついに第二の死体解体を請け負うはめになる。彼女たちはこの現実にどう折り合いをつけるのか。大きな話題を呼んだクライム・ノベルの金字塔。’98年日本推理作家協会賞受賞。

Posted byブクログ

2024/07/14

一気読みするには重すぎて上下巻を1週間かけて読了。 タイトルは、「自由のために出ていく」意味か、日本語のアウト/セーフ的な「超えてはいけない一線を越える」の意味か。 自由になるために必要な一歩だとしても、絶対に踏み入れてはならない世界があった。一度見てしまったら、世の中には隠せた...

一気読みするには重すぎて上下巻を1週間かけて読了。 タイトルは、「自由のために出ていく」意味か、日本語のアウト/セーフ的な「超えてはいけない一線を越える」の意味か。 自由になるために必要な一歩だとしても、絶対に踏み入れてはならない世界があった。一度見てしまったら、世の中には隠せたとしても自分は今まで通りでいれるはずがない。(いわゆる幸せ、になれることは2度とない)みたいな事なのかしら。。 インターネットで考察読もう。モヤモヤ。笑

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2024/05/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった。満足した。 邦子にいらついてたけど殺されたら悲しかった。同じ所に住むとか車の停め方真似るとか同じ職場とかぞっとする。 十文字は仮名を十文字にする所が痛いけど雅子と共謀して佐竹に嫌がらせした所はよかった。 弥生の息子に何もなくてよかった。ヨシエ疲れたよね。介護本当大変だ。 雅子が佐竹にやられてクソっと思った。カズオ助けに来いと思ったけどそんな安直なことはなく最後分かち合ったようで驚いた。

Posted byブクログ

2024/05/25

桐野夏生あんまり読めてないけど最高にスリリングで面白かった。続きが気になってついつい読んじゃう。あり得ないような設定が自然とスッと入ってくる。

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2024/05/19

ずーっと薄暗い。 人の悪意、仄暗さにあてられて、ぞっとする。 そんな本だった。 本を読んでいる数日の間、虫が湧くという夢を見た。 生理的な不快感を持つのは、殺戮の描写が生々しいだけではない。 人の内部にある、得体の知れない醜さ、悍ましさに、なんだかあてられてしまったようだ。

Posted byブクログ

2024/04/14

上下巻一気読み 院内図書館にて 細部の描写力と作品に引き込む筆力が素晴らしい。 当時人物に感情移入せずに俯瞰で読める。 事件はグロテスクで性描写も生々しいけど嫌な感じはしない。

Posted byブクログ

2024/03/10

下巻も一気読みした。 中盤の展開は読めたがために読み進めるのが恐ろしかった。最後は、ん?と感じた事もあったが全体として得体の知れない面白さがあった。

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2024/06/03

雅子、43歳、主婦。弁当工場の夜勤パート。彼女は、なぜパート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか? 自由への出口か、破滅への扉か? 四人の女たちが突っ走る荒涼たる魂の遍路。

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2023/11/23

この本を読んだのは確か小学生の時でした。(今思うと、こんな本が小学校に置いてあるなんて!笑)とにかく恐ろしいものが読みたい時期で、本を読むなら、グロくて怖いジャンルじゃないと!と思っていていました。 でもさすがにこの本はリアルで恐ろしすぎて、 またそれまでバッドエンドで終わるもの...

この本を読んだのは確か小学生の時でした。(今思うと、こんな本が小学校に置いてあるなんて!笑)とにかく恐ろしいものが読みたい時期で、本を読むなら、グロくて怖いジャンルじゃないと!と思っていていました。 でもさすがにこの本はリアルで恐ろしすぎて、 またそれまでバッドエンドで終わるものを知らなかったので、読み終わったあとは衝撃とショックで頭の中でずっと鐘がなってるような感じでした。 いい大人になったいまでも描写の一部を思い出せます。

Posted byブクログ