戦争プロパガンダ 10の法則 の商品レビュー
戦争が起こった時の双方の国でどのような主張、報道がなされていたかを検証した本。中立的な立場で比較し、矛盾や言い訳が山のように出てきている事実を端的にしてきている。 文章量も多くないのですぐ読めるのに参考になることがとても多いです。 現代(特に日本)では戦争はほぼ起こらないので、...
戦争が起こった時の双方の国でどのような主張、報道がなされていたかを検証した本。中立的な立場で比較し、矛盾や言い訳が山のように出てきている事実を端的にしてきている。 文章量も多くないのですぐ読めるのに参考になることがとても多いです。 現代(特に日本)では戦争はほぼ起こらないので、参考にならないと思いがちですが、そんなことはない。 学校に勤めたことのある人間には、いじめの構図とほとんど同じように思えてなりませんでした。人はどのように自己正当化を行うのかよく理解できます。 厄介ごとに巻き込まれないようにしながら、楽に生きて生いていくために知っておいて損のない内容です。
Posted by
戦争前後で話す内容ががらっと変わることがよくわかる本でした。 政治家、役人、軍人がプロパガンダをしていて、広告業者が戦略を練り、アーティストやミュージシャン等クリエイターがマスメディアを使って大衆に広げていく様が説明されてます。 多分平和なときにも政敵や商売敵倒すためにやる人...
戦争前後で話す内容ががらっと変わることがよくわかる本でした。 政治家、役人、軍人がプロパガンダをしていて、広告業者が戦略を練り、アーティストやミュージシャン等クリエイターがマスメディアを使って大衆に広げていく様が説明されてます。 多分平和なときにも政敵や商売敵倒すためにやる人もいるんでしょうね。 やたらと攻撃的な政治家がマスメディアにでてるところとか見るとそうなんだろなと思います。 マスメディアも気に入らない人や企業を攻撃してますし。
Posted by
「われわれは戦争をしたくはない、 しかし敵側が一方的に戦争を望んだ。」 プロパガンダを知ったところでも きっとわれわれは今なお先人たちのように情報をうのみにしてしまう…たしかにそう思う。 敵は悪魔のような人間だ! われわれが戦うことは仕方ない! これが正義だ! ほら、あの知...
「われわれは戦争をしたくはない、 しかし敵側が一方的に戦争を望んだ。」 プロパガンダを知ったところでも きっとわれわれは今なお先人たちのように情報をうのみにしてしまう…たしかにそう思う。 敵は悪魔のような人間だ! われわれが戦うことは仕方ない! これが正義だ! ほら、あの知識人たちも みんなそう言ってるだろ? この正義に疑問がある? お前は裏切り者だ!!!! っていうことが書いてある本です 目次から非常に分かりやすく、 すらすらと読める本でした。 こういう本読んでも 過去の戦争のことを学んでも 戦争はなくならないのです
Posted by
各章のタイトルが、戦争へ誘導するストーリーになっている 10章の最後のくだりが、我々に問題を投げかけている
Posted by
インターネットで情報が溢れる現在,プロパガンダはより一層巧妙になっている。少し足を止めて,じっくり考えたい。
Posted by
第一次世界大戦に書かれたアーサー・ポンソンビー「戦時の嘘」にまとめられた戦時プロパガンダに関する10個の法則。著者のアンヌ・モレリは、この10の法則を2001年当時までにあった新たな戦争・紛争・冷戦・「漠然とした敵対関係」に敷衍し、同時にメディアや証言などの証拠を例示することで、...
第一次世界大戦に書かれたアーサー・ポンソンビー「戦時の嘘」にまとめられた戦時プロパガンダに関する10個の法則。著者のアンヌ・モレリは、この10の法則を2001年当時までにあった新たな戦争・紛争・冷戦・「漠然とした敵対関係」に敷衍し、同時にメディアや証言などの証拠を例示することで、法則の汎用性を示す。その適用範囲は、様々な主義主張の国家、そしてそこに属する政治家、マスコミ、作家、文化人までに及ぶ。 近代以降、国家は戦争をするのに国民を説得し同意を得る必要がある。戦争は経済的・地政学的利益のために行われるが、国民の理解を得るのは難しい。そこでプロパガンダや言論統制(国家が直接関与するものでも国民間で自主的に行われるものでも)が正当化される。 1. われわれは戦争をしたくはない 2. しかし敵側が一方的に戦争を望んだ 3. 敵の指導者は悪魔のような人間だ 4. われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う 5. われわれも意図せざる犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為に及んでいる 6. 敵は卑劣な兵器や戦略を用いている 7. われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大 8. 芸術家や知識人も正義の戦いを支持している 9. われわれの大義は神聖なものである 10. この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である
Posted by
書かれていることは「それはそうだろう」「当たり前じゃん!」ということがほとんどなのだが、それにもかかわらず被支配層が騙され続けるのはいったいなぜなのか。この疑問に対する処方箋は書かれていないが、本書は「いま騙されている自分」に気づく契機とはなるかもしれない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「戦争はいつも正義の御旗の下で行われる」 こんなことは当たり前になっています。が,しかし,その正義がどのような形で作られていくのか,それを解説したのが本書です。 「われわれは戦争をしたくない」という前提があったはずなのに,最後には「この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である」という社会にまで落ち込んで行ってしまう。ここまで来てしまうと,わが国の戦争に反対するのはもちろん,疑問を呈しただけでも「非国民」「敵のスパイ」扱いされてしまいます。 本書では,主に第1次世界大戦と第2次世界大戦で繰り広げられた各国(敵味方が同じような事を言っている)のプロパガンダについて取り上げていますが,それは決して昔の話ではありません。そのことを,コソボ紛争を取り上げて示してくれています。そう,人類はいつも同じ間違いを起こしているのです。そして,9.11以後もそれがくり返されていることを本書の前書きで指摘しています。 日本は残虐な行為をしたとばかり言えない。戦争って結局そういうもんなんだということも分かります。自分のやったことは小さく見せて,人のやったことは大きく見せる…それだけのことです。 著者は,ではわれわれがプロパガンダに巻き込まれないためにどうすればいいのか,その最後の策も示してくれています。 多くの場合,人々は敵陣に懐疑主義があるのを喜び,自分の陣営ではそれを歓迎しない。だが,超批判主義を通せばーたとえ,否定主義のような嘆かわしい愚直さに行き着こうがー良心を殺すこともない。行きすぎた懐疑主義が危険であるとて,盲目的な信頼に比べれば,悲劇的な結果につながる可能性は低いと私は考える。メディアが日常的にわれわれを取り囲み,ひとたび国際紛争や,イデオロギーの対立,社会的な対立が起こると,闘いに賛同させようと家庭のなかまで迫ってくる。こうした毒に対しては,とりあえず何もかも疑ってみるのが一番だろう。(188ぺ) 今の日本の状況を見ても,そうとうなプロパガンダがはびこっています。 ・北朝鮮の指導者が悪い。 ・韓国,中国は,民主的な国ではない。 ・朝日新聞は,亡国的である。 ・自衛隊を認めない日本人はあり得ない。 まだ,何も始まっていないのに,この調子です。 あれ,もしかしたら,すでに始まっているのかもしれません。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この本是非手に取って欲しい。そして、せめて目次だけでも読んでほしい。俺たち普通の市井人がヤラかされてしまいそうなことばかりである。 俺の中には政治家ってのは、悪いヤツやという思い込みがあって、マスコミもクズやと思ってる部分があって、人間を何かのグループ(人種・民族・血液型)で括って総括することに不信を覚えていて… そういうの全部、当てはまるヤツやん。政治家が文化人だのマスコミだのを使って、自分たちがいかに正義かいかに正しい戦争をしてるかをプロパガンダするその10法則って、今でもそこここに転がってるやん。 トランプが大統領って…って思うやろ?でも彼はきちんと選挙で選ばれてるし、熱狂的な支持者もおるねんで。そしてそれは、ヒトラーもムッソリーニもそうやってんで。 とある人が「太平洋戦争は侵略戦争だと思いますか?防衛戦争だと思いますか?」と訊いてきたことがあったけど…。侵略であれ、防衛であれ、戦争にエエ戦争などなく、政治家も国民も戦争にならんように周囲とコミュニケーションとっていくことこそ正義なんじゃないかなと思った次第。 俺は意志が弱い方なんで、もう1回自分に言い聞かしとく「どんな方法であれ戦争はあかんし、正義に鉄槌などない」
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2002年刊。 目次に目を通すだけでも十分に意義深い。 ① 当方の不戦の意思に対して、敵が一方的に戦争を企図。 ② 敵の指導者は悪魔。 ③ 崇高な使命のために戦う。 ④ 当方による過失誤攻撃があることは否定しないが、敵はわざと残虐行為に及ぶ。 ⑤ 敵は卑劣な兵器や戦略を使用。 ⑥ 自国の被害は小さく、敵の損害は甚大。 ⑦ 芸術家や知識人も自国の正義の戦いを支持。 ⑧ 自国の大義・正義は神聖で、この正義に疑問を提起する者は裏切り者。 これらに、国や為政者から出されるメッセージやマスコミ情報を当てはめれば、色々見えてくることもあるはず。
Posted by
- 1
- 2