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GO の商品レビュー

4.3

155件のお客様レビュー

  1. 5つ

    71

  2. 4つ

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  3. 3つ

    28

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2014/04/14

高校生の頃に何の先入観もなく初めて読んで、主人公の強い生き様に感動を受けました。 大人になるにつれて私も社会の差別、因習、民族の片鱗を知って変わってしまった気がしますが、今読んでもこの本の格好良さは変わりません。

Posted byブクログ

2014/03/12

在日朝鮮人→韓国人の男子高生。差別と暴力。日本人の女の子との恋。友人の死。薀蓄にページをさかれていても、さっと読めるシンプルなストーリー。女の子というより、社会に受け入れられたかったと読むと、アウトローな主人公が身近な弱い人間と映る。

Posted byブクログ

2014/02/16

日本で生まれ、日本で育ったのに。 僕は日本人ではなく、≪在日≫。 差別に慣れ切って、 けれど差別を養分に逞しくねじれて、 苛立ちと諦めの中にいた主人公の恋愛と成長が とても清々しく描かれている青春小説です。 ”明るい”とは言い難いかもしれませんけど それでも陰鬱な感じはなく、 テ...

日本で生まれ、日本で育ったのに。 僕は日本人ではなく、≪在日≫。 差別に慣れ切って、 けれど差別を養分に逞しくねじれて、 苛立ちと諦めの中にいた主人公の恋愛と成長が とても清々しく描かれている青春小説です。 ”明るい”とは言い難いかもしれませんけど それでも陰鬱な感じはなく、 テーマが差別の作品にしてはずいぶんと読みやすかったです。 在日問題について多くの日本人は 偏った一方向からネトッと見つめるか 自分には全く関係ないものとして全く見つめようともしないかの どちらかに分かれるような気がするので 内側の視点から書かれた小説が存在する意義は大いにあると思います。 この本を読むことで 膨らんでしまうネガティブな感情もないとは言い切れませんけどね? それでもその感情を一度想像してからでないと辿りつけないところに 新しい人種概念が見付かるかもしれないと期待して。 少しでも興味を持たれた人はぜひ手にとってみてください。

Posted byブクログ

2014/02/11

どんな本か知らずに読んだんだけど、読んで良かった。 欧米だとカッコよくて、韓国だとカッコ悪い。 本当は、勉強もせずにフラフラしている日本人が一番カッコ悪いのに・・・

Posted byブクログ

2014/02/07

第123回直木賞受賞作。 帯には「革命的傑作」の文字。言い得て妙です。文句なし。 小説の力って、どれくらいあるんだろう。 それは受け取る側(読む側)のスタンスによっても変化すると思うんだけど、少なくとも私のような無知な人間にはたくさんの知識と教養と事実を与えてくれる...

第123回直木賞受賞作。 帯には「革命的傑作」の文字。言い得て妙です。文句なし。 小説の力って、どれくらいあるんだろう。 それは受け取る側(読む側)のスタンスによっても変化すると思うんだけど、少なくとも私のような無知な人間にはたくさんの知識と教養と事実を与えてくれる。 だからこそ、「読む」ことで何か自分の中で新しく生まれるものがあって、またひとつ新しい世界が広がる。 …と、思ってる。 この作品は、自分の中でとても大切な一冊となりました。 在日朝鮮人、在日韓国人の問題を日常の中で考える機会すらない自分にとって、日本の抱えるダークな「闇」の部分を突きつけられる。 軽快な文章で、差別や国境の問題をさらっと、正しい重さで表現できる金城さんはやっぱりすごい。 とにかくいろんなことを、思う。 「こういう『暗闇』を知っておくのも悪くはない。暗闇を知らないやつに光の明るさは語れないからな」 ある授業で、「自分はマイノリティ(この作品であれば、在日)に対して差別も偏見も一切ない」と思っている人の方がずっと危険だ、ということを聞きました。 「頭ではわかってる、でもやっぱり多少は偏った目で見てしまう」という自分への認識がある人の方が、それを変えていけるからいいんだ、と。 まさにそれはこの作品の中に描かれる桜井椿という少女であって、彼女を通して日本人の考え方の偏りを見せつけられる思いでした。 小説としても面白いし、社会問題の提起としてもものすごく興味深い一冊。 心情描写が秀逸。 <在日>の方々の気持ちが想像もつかないからこそ、読んでよかった。 主人公の杉原がとにかくかっこいい。 小説としても驚くくらいかっこいい。 「俺はおまえら日本人を時々どいつもこいつもぶっ殺したくなるよ。 おまえら、どうしてなんの疑問もなく《在日》だなんて呼びやがるんだ? 俺はこの国で生まれてこの国で育ってるんだぞ。 在日米軍とか在日イラン人みたいに外から来ている連中と同じ呼び方するんじゃねえよ。 《在日》って呼ぶってことは、おまえら、俺がいつかこの国から出てくよそ者って言っているようなもんなんだぞ。 分かってんのかよ。 そんなこと一度でも考えたことあんのかよ」 「おれは在日でも日本人でもない。根無し草だ」 こういったテーマについて、考えたことのない人こそ読むべき本。 ゾンビシリーズとはまた違った重みがあり、素敵な一冊。 「いつか、俺が国境線を消してやるよ」

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2013/10/06

軽快だということと文学的価値が低いということは比例するのだろうか。語る言葉、武器としての文章が荒削りであると書くべき人間ではない、なんだか書かれる価値のない物語であるように思われるのだが、それはあくまで純文学的物事の考え方であって、書きたいものがこんなにも溢れていて、生き生きとし...

軽快だということと文学的価値が低いということは比例するのだろうか。語る言葉、武器としての文章が荒削りであると書くべき人間ではない、なんだか書かれる価値のない物語であるように思われるのだが、それはあくまで純文学的物事の考え方であって、書きたいものがこんなにも溢れていて、生き生きとしていて、同じくらいの憤りがあって、怒りが溢れていて、そうしたら書いてしまうのではないか。たしかに、軽快で軽薄だとおもう。余白がおおい、それも芸術的必要的な余白ではなく、考え不足の余白。なんだけれども、この憤りの真剣さとか、人々の意識の甘さとか、そういったもの自体を伝えるということになったとき、この語り方っていうのもありなのかな、とおもったのです。

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2013/06/03

感動してしまった。ヘイト・スピーチとかしてるやつら、マイノリティ憑依気味のインテリたち、みんな「GO」を読めばいいんじゃない?直木賞作品にうんざりしがちな偏屈野郎のわたしですら、ただひたすらすげえ良い話だよ、かっこいいよ、ロックンロールだよ、とか言いたくなるくらいだし。わたしもつ...

感動してしまった。ヘイト・スピーチとかしてるやつら、マイノリティ憑依気味のインテリたち、みんな「GO」を読めばいいんじゃない?直木賞作品にうんざりしがちな偏屈野郎のわたしですら、ただひたすらすげえ良い話だよ、かっこいいよ、ロックンロールだよ、とか言いたくなるくらいだし。わたしもつよくなりたい。自分が生きていくうえでの最も必要なものがなんなのか、どうすればいいのか、そういうことをすごく愚直に努力出来るひとが書いたのではないか。わたしもつよくなりたいほんとうに。

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2013/05/22

○○人とは何か。改めて考えるきっかけを与えてくれる本です。反日や嫌韓といった言葉が飛び交う今、国籍の曖昧さに目を向けることには大きな意味があると思います。

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2013/02/24

窪塚が主人公で映画化されてたのを そういえば、既に見ていた。 読んでいる途中で気づいた。。。 正論よりも人の心に響くセリフ。

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2013/01/31

70年代の下町、在日韓国人、金城一紀さんの青春時代を昇華させた作品。 在日って…、最後の主人公の叫びに、差別のバカらしさ、無意味さを感じた。だけど、なくならないのはなんでだろう。在日でない日本人は、日本の国号なんて知らない。愛国心なんて殆どない。差別を利用した最初のお偉いさんはど...

70年代の下町、在日韓国人、金城一紀さんの青春時代を昇華させた作品。 在日って…、最後の主人公の叫びに、差別のバカらしさ、無意味さを感じた。だけど、なくならないのはなんでだろう。在日でない日本人は、日本の国号なんて知らない。愛国心なんて殆どない。差別を利用した最初のお偉いさんはどこだ。誰だ。優劣の基準ってなんだ。 主人公に焦がれる。それはヒロインの桜井みたいに。だって、かっこいいじゃないか。知的で聡明で、偏差値じゃない。 とっーてもセンス溢れた会話だったり、言い回しだったり、とにかく文章全体。読みやすかった。2時間くらいで一気読みしました。

Posted byブクログ