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たった一人の30年戦争 の商品レビュー

4.5

23件のお客様レビュー

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2023/08/14

たった1人、フィリピンのルバング島で戦争を続けた小野田寛郎少尉。 祖国のために命を惜しまず戦い、決して、日本の敗戦を信じなかった。日本帰還時には52歳。第二の人生はゼロからブラジルを開拓し牧場を営み、軌道に載せた。 全く美談などではない、無意味な殺しもしている。 日本の国と土地...

たった1人、フィリピンのルバング島で戦争を続けた小野田寛郎少尉。 祖国のために命を惜しまず戦い、決して、日本の敗戦を信じなかった。日本帰還時には52歳。第二の人生はゼロからブラジルを開拓し牧場を営み、軌道に載せた。 全く美談などではない、無意味な殺しもしている。 日本の国と土地を守るためにこんなにも人生を捧げた人がいるというのに、現代はカネのために、土地を切り売りしている。若者は日本の未来に希望を持たず、長生きを望んでいない。 戦後は今も続いているのではないかと思う。 無条件降伏した日本は今もアメリカに賠償費を支払い続け、貧しいままである。

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2023/02/09

読書で泣いた初めての本。 男の子だったら二十歳のごろに読んでほしい。 母が入院したあの時期に この本の存在を知っていたら 手に取っていただろうか? 人生とはその時必要とするものを 後になって気づくことの連続だ。 もしあの時、あの人に出会えていたら もしあの時、この本に巡り合えてい...

読書で泣いた初めての本。 男の子だったら二十歳のごろに読んでほしい。 母が入院したあの時期に この本の存在を知っていたら 手に取っていただろうか? 人生とはその時必要とするものを 後になって気づくことの連続だ。 もしあの時、あの人に出会えていたら もしあの時、この本に巡り合えていたら ボクの性格的にも世の中的にも 本に親しむ時期ではなかったのが悔しい。 もしあの時期に戻ることができたなら まだ生きていた小野田寛郎さんに会いに行き “覚悟”についてを話してみたい。

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2021/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

戦争に行くまえはバリバリの商社マン。 初めは国のために死ぬ訓練をしてたのに、中野(スパイ養成)に行ってからは生き延びて帰ってくる訓練にかわる。 オープニングのいくつかの小野田さんが語る戦争感にはっとする部分があった。私は戦後情報統制された中での薄い戦後感でしかなかったなと。 小野田さんのサバイバル生活ももちろん面白かったしスーパーヒーロー鈴木君の呑気そうなアプローチもなんか良かった。 ところどころ小野田さんが盛らずに入れてくるエピソードというか例えばなしも面白くてほんとに戦争にいってなかったら商売で成功してそうだなとおもう人柄を感じた。

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2020/06/09

戦争が終わっても、フィリピンのジャングルで30年も戦い続けた小野田氏の手記。先日読んだ「私は魔境に生きた」(こちらは10年)と重なるが、違いは小野田氏は戦争に負けたことを知らされても信じなかったことと、自給自足をせずに住民のものを盗んでいたことだ。たった一人のというタイトルだが、...

戦争が終わっても、フィリピンのジャングルで30年も戦い続けた小野田氏の手記。先日読んだ「私は魔境に生きた」(こちらは10年)と重なるが、違いは小野田氏は戦争に負けたことを知らされても信じなかったことと、自給自足をせずに住民のものを盗んでいたことだ。たった一人のというタイトルだが、実際には投降の少し前まで一緒に生活していた元日本兵がいた(残念ながら昭和49年に現地警察に射殺された)。小野田氏が生きていることは島の住人や日本でも知られており、政府は何度も家族や元同僚の軍人などを連れていき、もう戦争は終わったとのビラをまき、説得を試みる。しかし、どんなに働きかけても、「あれは敵のかく乱作戦だ、だまされてたまるか」と信じなかった。最終的には、元上官が出向き、直接命令解除を伝えることでやっと帰国する気になったそうだ。51歳で帰国後、目覚ましく発展した日本について行かれず、ブラジルに移民し牧場を経営する。 小野田氏がとても頑固で、読んでいてイライラした。戦争は人の思考にここまで影響を及ぼすのかと愕然とした。過酷な環境の中、大きな病気もせずに、体も心も強靭な人なのだと思う。同志が殺されてしまったこと、自分が生き延びたことについて、その後ひどく悩みながら生きていたようだ。帰国して、田中角栄首相に100万円をもらい使い道を聞かれたら、「靖国神社に奉納します」と答えたという。それにしても、30年…人生の一番いい時期に無駄に戦っていたことをどう思うか、と質問されると、信念を貫いて正しいと思ったことをしていたので、悔いはないと言った。小野田氏は、その後結婚もし、日本でも自然教室を開いて幸せな余生を送ったようだ。 ずっと前から読みたかった本、やっと手に取ることができて、良かった。

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2019/05/06

小野田少尉の戦争備忘録のような手記。 戦争が終わっていることは認識しつつも、降伏には至らなかった理由は、「日本が傀儡政権として産まれているにすぎない」と信じて疑わなかったから。この記述は講演会でも拍手ものだったらしい。確かに、と苦笑するしかない。 現地の人々から山猫と呼ばれ恐れら...

小野田少尉の戦争備忘録のような手記。 戦争が終わっていることは認識しつつも、降伏には至らなかった理由は、「日本が傀儡政権として産まれているにすぎない」と信じて疑わなかったから。この記述は講演会でも拍手ものだったらしい。確かに、と苦笑するしかない。 現地の人々から山猫と呼ばれ恐れられていたものの、女性や子どもには乱暴せず、強盗なども行わなかったという記述が印象的。

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2015/01/28

小野田さんの壮絶なる30年。 日本が終戦後も、彼はジャングルで戦い続け、仲間を失い、独り、祖国の勝利を信じて待ち続けた。 生きるか、死ぬか。 僕はそんな狭間に立ったことはないけど、それは緊張の連続で、正に、必死、という状況だったのだろう。 そして、彼が戦い続けたのは、家族の...

小野田さんの壮絶なる30年。 日本が終戦後も、彼はジャングルで戦い続け、仲間を失い、独り、祖国の勝利を信じて待ち続けた。 生きるか、死ぬか。 僕はそんな狭間に立ったことはないけど、それは緊張の連続で、正に、必死、という状況だったのだろう。 そして、彼が戦い続けたのは、家族のためでもなく、自分のためでもなく、上官の命令を待ち、自分の信念を持ち続けたからだということ。 戦後30年間、独りで戦い続けた彼にとっては、戦後の日本は平和すぎる場所であっただろうけど、それでも、生きてほしいと思った。 さて、じゃあ、自分はそれだけの想いをもって、何のために、生き、戦い続けるのか。 改めて、今この自分の人生だって、必死で生きて、大切な人との約束を果たそうと思った。

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2014/07/26

30年にわたって 終戦をしらずに戦争をつづけた。 生きてかえるという確かな信念をもつことは いまではなかなか経験できません。

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2014/04/20

2014年1月17日に小野田寛郎さんが91歳の生涯を閉じた。 1974年(昭和49年)に30年ぶりに帰還されたとき、私は中学2年生だった。インタビューに応える小野田さんの口角に唾液が白い泡のように溜まるのが印象的で、当時よく物真似のネタにしたものだった。 その後、小野田自然塾での...

2014年1月17日に小野田寛郎さんが91歳の生涯を閉じた。 1974年(昭和49年)に30年ぶりに帰還されたとき、私は中学2年生だった。インタビューに応える小野田さんの口角に唾液が白い泡のように溜まるのが印象的で、当時よく物真似のネタにしたものだった。 その後、小野田自然塾での活躍をテレビで目にする機会もあったので、ご逝去の報に接し感慨深いものがある。 この本は、戦後約30年間終戦を信じず、フィリピン ルバング島で戦い続けた兵士の自伝である。高温多湿の熱帯の密林という過酷な環境の中で、なぜ彼は30年間も戦い続けたのか、そしてなぜ再三の投降の呼びかけにも応じなかったのか。 冒険家鈴木紀夫との出会いをきっかけに、谷口義美元少佐による任務解除命令により彼の戦争は終わった。山本七平氏が著書「私の中の日本軍」で、たとえ天皇陛下の命令であっても、直接の上官の命令がなければ彼は投降しないだろうと指摘したように、上官の命令が絶対であった。 帰国とその後の喧騒、両親との再開、運命の女性との出会い、新天地ブラジルへの旅立ち、小野田自然塾の活動と、まさに波乱万丈の生涯を生き切った小野田さんから学ぶことは多い。

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2014/03/29

フィリピンルバング島で30年、終戦も知らず皇軍を続けた小野田寛郎。陸軍中野学校で学び、幾度の呼びかけにも、敵の謀略工作と頑なに信じ、応じない。その生き様を綴った名著である。 一日一日、ルバングで何を感じて過ごしたのか。使命感だけで、人は諦めずに何年も生きられるのか。しかも、ジャ...

フィリピンルバング島で30年、終戦も知らず皇軍を続けた小野田寛郎。陸軍中野学校で学び、幾度の呼びかけにも、敵の謀略工作と頑なに信じ、応じない。その生き様を綴った名著である。 一日一日、ルバングで何を感じて過ごしたのか。使命感だけで、人は諦めずに何年も生きられるのか。しかも、ジャングルでのサバイバルである。そもそも、生きるとは何か。戦前と戦後で変わってしまった価値観とは何なのか。 単純に、人としての興味である。今の世の中は、隣り合った死の危険性がないとは言わない。ただ、生きるのに必死であるということは、余計な事を忘れさせてくれるのかも知れない。

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2014/03/12

現代は死を意識しない生活だが生きることをおろそかにしているように感じる 帰還した後の目的のない生活に焦りと苛立ちを感じた という言葉が印象的だった。 小野田さんが言うと重みが違うなぁ。

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