キング牧師とマルコムX の商品レビュー
久しぶりに「読んだ」シリーズのアップです。アメリカ黒人の公民権運動で特に著名な2人にスポットライトを当てている本で、キング牧師とマルコム・Xの運動に対する両極端なアプローチはなかなか興味深かった。
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1960年代をキング牧師、マルコムXなしに語ることは出来ない。キング牧師とマルコム両者の相違点、共通点がよく分かる本だ。
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題名の通り、キング牧師とマルコムX、両者の生い立ちや思想、そして比較研究など、かなりわかりやすく述べられた歴史書。 概してキングとマルコムは、非暴力思想と暴力思想との対比が強く、一般的には相いれないように思われているが、僕は個人的にはそうした対比より、彼らが最終的に何を目指して...
題名の通り、キング牧師とマルコムX、両者の生い立ちや思想、そして比較研究など、かなりわかりやすく述べられた歴史書。 概してキングとマルコムは、非暴力思想と暴力思想との対比が強く、一般的には相いれないように思われているが、僕は個人的にはそうした対比より、彼らが最終的に何を目指していたかの方向性に注目すべきだと思う。 本書にもある通り、キングの人種統合はアメリカ国内の人種問題として限定的だったのに対し、マルコムXの場合は第三世界を中心としてインターナショナルな視点で統合を考えるという、世界的な意味を持っていた。厳密に彼らの目指す方向性にも微妙な差異があったのである。 とはいえ、生前彼らがもう少し共闘体制を結んでいれば、アメリカの黒人歴史はもう少し違っていたかもしれない。(実際、両者の接近を、黒人の人権拡大に反対していた勢力は阻んでいたという史実もある。)
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ゼミのマルコムXプレゼンのため。 わかりやすくまとめてあって便利。 Nation of Islamの思想部分を担当したので、そこらへんをもう少し掘り下げてる本も探してみよう。
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題名とおりキング牧師とマルコムXのそれぞれの生い立ちや活動などが簡潔にまとめられていて、また2人に共通する思想とは何か(反対にどういう部分では相容れなかったのか)、などが書かれている。基本的には、数々の2人に関する書籍を筆者が分かりやすく編集して読者に伝えるというような構成。だか...
題名とおりキング牧師とマルコムXのそれぞれの生い立ちや活動などが簡潔にまとめられていて、また2人に共通する思想とは何か(反対にどういう部分では相容れなかったのか)、などが書かれている。基本的には、数々の2人に関する書籍を筆者が分かりやすく編集して読者に伝えるというような構成。だから、初めて彼らに興味を持った人が読むのには適していると思う。ただ彼らのことについて、初歩の部分は知っておりもっと踏み込んで思想を理解したいと思っているような人には物足りない内容だと思う。そういう人は、巻末の筆者が引用した書物を読みすすめていくとよいと思う。2008-12-12
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キング牧師とマルコムXという対照的な2人の生い立ちや思想を解説し、両者を比較し、検討したもの。 これまで何となくキング牧師と言えば公民権運動、「私には夢がある」のスピーチで、マルコムXと言えば暴力的な人、くらいのことしか知らなかったが、この本を読んで、ぐっと世界が深まった感じ...
キング牧師とマルコムXという対照的な2人の生い立ちや思想を解説し、両者を比較し、検討したもの。 これまで何となくキング牧師と言えば公民権運動、「私には夢がある」のスピーチで、マルコムXと言えば暴力的な人、くらいのことしか知らなかったが、この本を読んで、ぐっと世界が深まった感じがする。特に高校の英語の教科書や、児童向けの伝記なんかでも、あの有名なスピーチの一節ばかりが取り上げられて、とにかくすごい人なんだ、というイメージだけはしっかり植えつけられたが、その中身については何も知らなかったということが分かった。キング牧師に関しては、モントゴメリーへのデモ行進が公民権運動の頂点であって、それ以後運動が分裂していったという事実や、権利は保障されても実態は良くならないという事実に直面し、晩年、社会主義的な過激な思想になってくるという状況の中にあって、多大な失意や苦労の最中に殺されてしまったのだという事実は、衝撃だった。また、マルコムXについては、決して暴力が思想の中心では全くなかったということ、国際的視野を持ち合わせていたことなど、知らなかった。両者とも晩年に思想が微妙に変化していき、ついには両者が交わりそうになる予感を秘めながらも、2人とも39歳で暗殺されてしまい、結局は交わることがなかった、というのも、歴史のいたずらというものを感じる。2人があと5年長く生きていれば、2人が後世でどう捉えられていたかということも変わってきたかもしれないと思った。さらに、2人を比較することで、それぞれがなぜそのような思想に至ったのか、という経緯がとてもよく分かって、興味深い。とても分かりやすい本だが、最後に2人の年表なんかがあれば、もっと良かったと思う。最後の第四章は、今となっては内容が古く、この部分についての現代の状況を知りたいと思った。(09/04/19)
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今まで知らなかった部分がすごく見えた。 歴史の教科書でうわべだけ学んだものを深く追求する作業ってめちゃ?面白い。
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戦後すぐのアメリカにおいて、黒人の人権を守るために積極的に活動した2人の宗教家(?)を比較考察した本。 一方は、「アメリカの夢」とたとえられたマーチン・ルーサー・キング。 もう一方は、「アメリカの悪夢」とたとえられたマルコムX。 彼らの違いは明々白々。 キングは白人の罪を許し...
戦後すぐのアメリカにおいて、黒人の人権を守るために積極的に活動した2人の宗教家(?)を比較考察した本。 一方は、「アメリカの夢」とたとえられたマーチン・ルーサー・キング。 もう一方は、「アメリカの悪夢」とたとえられたマルコムX。 彼らの違いは明々白々。 キングは白人の罪を許し、黒人と白人が共存できるアメリカの建設をめざした。 マルコムは黒人と白人を分離し、黒人だけのアメリカを理想とした。 彼らは時期を同じくして活動し、生涯に一度だけ対面し、 そしてその直後にマルコムXは暗殺された。 今日でも黒人の英雄と謳われているキングと、 過激な活動家としての印象の強いマルコム・・・。 今日ではマルコムの思想が、暴力的な黒人の若者に浸透しているという事実もあるよう。これはマルコムの発言の一部分だけを狭く解釈したために起きているまったくの間違い。 マルコムは暴力を否定はしなかったが、教唆をしたこともなかった。 アメリカにおける人権問題の根の深さとその解消の難しさ、 そして、彼らが命を賭けてやってきたことが、はたして現在どこまで活きているのか・・・。そういうことを知りたくなりました。
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