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五輪書 の商品レビュー

3.7

39件のお客様レビュー

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千日の稽古を鍛とし万…

千日の稽古を鍛とし万日の稽古を錬とす。鍛錬こそ上達の基本であると感じました。勝負の世界に生きる人は是非読んでいただきたい。

文庫OFF

2023/05/05

五輪書は、不敗の書である。 二十八まで、六十余回勝負したが、一度も負けなかった。 武蔵はそれを、たまたま理にかなっていたか、相手が弱かったに過ぎないと言い切っている。 そして、後半生をかけて、武道と向き合い、その奥義を、「五輪書」としてまとめ上げて、肥後細川家に奉じた。 五輪と...

五輪書は、不敗の書である。 二十八まで、六十余回勝負したが、一度も負けなかった。 武蔵はそれを、たまたま理にかなっていたか、相手が弱かったに過ぎないと言い切っている。 そして、後半生をかけて、武道と向き合い、その奥義を、「五輪書」としてまとめ上げて、肥後細川家に奉じた。 五輪とは、仏教で、地、水、火、風、空。仏教が万物を構成する要素(元素)を表しています。仏塔になどにも五輪の塔といい、仏教の世界観を表しています。 つまり、武蔵は、武道のあまねく世界の神髄として、五輪書を世に残しています。 ちなみに、儒教の言う、五行とは、木・火・土・金・水です。 その本質は、次のとおりです。  ①徹底した実利主義と合理主義 敵を切ること以外の不要なものを一切排除する姿勢  ②朝鍛夕錬 一歩一歩、稽古を積むことにより道の深奥を体得する姿勢 千日の稽古を鍛といい、万日の稽古を錬という。  ③自らの力のみをたのみとする独行の姿勢  ④仏法儒道の古道をもからず 自らが認識した事実のみを用いる姿勢 気になったのは以下です。 ■地之巻 ・神仏を頼まず ・朝鍛夕錬 ・万事のおいて、我に師匠なし ・道を行う法則  ①実直な正しい道を思う  ②鍛錬すること  ③広く多芸に触れる  ④広く多くの職能の道を知る  ⑤物事の利害損失を知る  ⑥あらゆることについて、直実を見分ける  ⑦目にみえないところを悟る  ⑧わずかなことにも気を配る  ⑨役に立たないことはしない ■水之巻 ・不動な心、平常な心を保つ ・千里の道も一歩づつ運ぶ。 ・ゆっくりと気長に取り組み、修業を続ける。 ■火之巻 ・太陽を後ろにして構える。できなければ、右の脇に太陽を置くようにする。 ・「敵になる」ということは、わが身を敵の身になりかわって考えるということをいう。 ・同じことを二度繰り返すのは仕方ないが、三度してはならない。 ■風之巻 ・他流の道を知ることがなければ、道を究めることはできない。 ・芸によっては、極意秘伝といって奥義に通じる入口はあるが、いざ敵と打ち合うときになれば、表で戦い、裏で切るなどというものでない。 ・人に教える場合は、その人の技量に応じて、早くできそうなところからまず習わせ、早く理解できるような道理を先に教え、理解しがたい道理については、その人の理解力の進んできたころあいにしたがって次第に深い道理を教えていく。 ・我が兵法にあたっては、何をかくし、何をおおやけにすることなどあるであろうか。したがって、我が流儀を伝えるには、誓紙や罰文といったものは用いない。 ■空之巻 ・空とは兵法の極意である。 ・空とは、きまった形がないということ、形を知ることができないものを空とみるのである。もちろん空とは何もないことである。 ・一切の迷いがなくなった空こそが兵法の究極であり、兵法の道を朝鍛夕錬することよって、空の境地に到達できるのである。 ・空というものには、善のみがあって、悪はない 目次 はじがき 「五輪書」を読むにあたって 地之巻 水之巻 火之巻 風之巻 空之巻 兵法三十五箇条 独行道 ISBN:9784061587359 出版社:講談社 判型:文庫 ページ数:264ページ 定価:1050円(本体) 発行年月日:2009年04月15日第55刷

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2022/05/27

朝鍛夕錬、自分の太極拳の練習がまだまだ不十分だと感じる。「万里一空」の域に達するように日々精進していくことの重要さを再認識できた。

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2021/10/01

一切の甘えを切り捨て、ひたすら剣に生きた二天一流の達人宮本武蔵。 彼の遺した『五輪書』は、時代を超えて我々に真の生き方を教える。 絶対不敗の武芸者武蔵の兵法の奥義と人生観を原文をもとに平易に解説。

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2021/01/05

宮本武蔵の兵法と人生観がわかる本。 「能く能く吟味すべし」「能く能く工夫有るべきなり」「能く能く鍛錬すべし」みたいな言葉多い印象。 この本で道標はしてあげられるけど、結局は自分で考えて日々努力重ねるしかないんだよ、と言われている気がした。確かにその通りだ。 兵法は「相手を斬る」た...

宮本武蔵の兵法と人生観がわかる本。 「能く能く吟味すべし」「能く能く工夫有るべきなり」「能く能く鍛錬すべし」みたいな言葉多い印象。 この本で道標はしてあげられるけど、結局は自分で考えて日々努力重ねるしかないんだよ、と言われている気がした。確かにその通りだ。 兵法は「相手を斬る」ためのものであり、目的に対してとことん合理的に考え、本質を見失わない武蔵の姿勢は見習うべきだと思う。 仕事などにいかせそうな内容も少しあった。 スポーツなどの勝負ごとをやる人にとっては役立つことが多いと思う。

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2020/08/10

宮本武蔵が武術の心得を説いた『五輪書』のテクストと現代語訳に加えて、編者による解説が付されている本です。 編者の鎌田茂雄は仏教学者ですが、仏教的な世界観にもとづいて『五輪書』を解釈することは手控えられており、もっぱら武蔵の実利主義と合理主義の精神に注目しています。とはいえ、彼の...

宮本武蔵が武術の心得を説いた『五輪書』のテクストと現代語訳に加えて、編者による解説が付されている本です。 編者の鎌田茂雄は仏教学者ですが、仏教的な世界観にもとづいて『五輪書』を解釈することは手控えられており、もっぱら武蔵の実利主義と合理主義の精神に注目しています。とはいえ、彼の説く実利主義が、一つのところに居つくことを排するという精神につらぬかれている点に、「応無所住而生其心」という仏教の教えと呼応する内容を見いだしたくなるのも自然なことであるような気がします。 谷沢永一のように、現代のビジネス・マインドに通じるような教えを『五輪書』に読み込もうとするスタンスの解説書はちょっといただけないという読者には、入門書として有益なのではないかと思います。

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2020/07/18

人を斬る事をひたすら追求した指南書というべきか。朝鍛夕練、幾度となく命のやりとりをした武蔵の武士道の精華。 現代の我々には想像もつかない人生を歩んだ武蔵の兵法書であるが、それでも時を超えて我々にいろいろな示唆を与えてくれる。 「兵法の道において、心の持ちやうは、常の心に替る事なか...

人を斬る事をひたすら追求した指南書というべきか。朝鍛夕練、幾度となく命のやりとりをした武蔵の武士道の精華。 現代の我々には想像もつかない人生を歩んだ武蔵の兵法書であるが、それでも時を超えて我々にいろいろな示唆を与えてくれる。 「兵法の道において、心の持ちやうは、常の心に替る事なかれ。」 「鼠頭午首といふは、敵と戦のうちに、互いにこまかなる所を思ひ合はせて、もつるる心になる時、兵法の道をつねに鼠頭午首そとうごしゆとおもひて、いかにもこまかなるうちに、俄に大きなる心にして、大小にはかる事、兵法一つの心だて也。平生人の心も、そとうごしゆと思ふべき所、武士の肝心也。」 「道理を得ては道理をはなれ、兵法の道に、おのれと自由ありて、おのれと奇特を得、時にあひてはひやうしを知り、おのづから打ち、おのづからあたる、是れみな空の道也。」

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2019/08/15

”宮本武蔵が60歳になってから2年間で記したとされる『五輪書』。 みずからの剣術 二天一流の道(考え方)をシンプルに、包み隠さず(奥義や裏はない)として記述した心意気に、まずうたれる。 負けすなわち死を意味する真剣勝負の世界は特殊だと思っていたが、この考え方は武士以外にも適用で...

”宮本武蔵が60歳になってから2年間で記したとされる『五輪書』。 みずからの剣術 二天一流の道(考え方)をシンプルに、包み隠さず(奥義や裏はない)として記述した心意気に、まずうたれる。 負けすなわち死を意味する真剣勝負の世界は特殊だと思っていたが、この考え方は武士以外にも適用できるという想いが、武蔵にはあったようだ。(大工のたとえなど) 本書は、五輪書の原文とともに訳文+解説がつけられており、また、五輪書のもととなったとされる「兵法三十五箇条」、死の7日前に記した「独行道」も収録された一冊。 個人的には、「人に勝つ」に向けた強い覚悟、奥表なく教える際の心のあり方 の2箇所が強く心にひっかかった。 さらにいえば、五輪書に出てくる「我に支障なし」と、以前 父から聞いた教え「我以外皆我師也」(吉川英治版『宮本武蔵』に登場)の矛盾について、読書会で共有できたのは収穫であった。 <キーフレーズ> ・★人に勝つ(p.50)  武士の兵法をおこなふ道は、何事においても人にすぐるる所を本とし、…  ※どんなことにおいても人に勝つ! ・人に勝つことは己に勝つことである(p.53)  →自己否定に勝つ(うけながす) ・何人いても現在、瞬間に相い対しているのは一人であり…(p.79) ・拍子(p.84)  物ごとが栄える拍子と衰える拍子とを、よくよく見分けなければならない。  (略)  戦闘においては、敵の拍子を知り、敵の思いもかけぬ拍子をもって空の拍子を智恵の拍子より発して勝ち得るのである。 ★鏡のような心が無心であり平常心(p.98-99)   ・千里の道も一足ずつはこぶなり(p.153) ・山海の心(p.178)  ヒロさん:正解探しじゃなく色々やってみればいい。※解決思考アプローチ ★わが兵法を人に教える場合には、はじめて兵法を学ぶ人には、その人の技倆に応じて、早くできそうなところからまず習わせ…  (略)  この兵法を学ぶ人の智力を見て、正しい道を教え、兵法を学ぶうちに身につくさまざまな欠点を除き、自然に武士の道の正しいあり方を悟らせて、ゆれ動かない心にすることが、わが兵法を教える道である。(p.236)  ※ただ、盗め!ではなく教え方も大切ととく。結果、 ・心と意の二つの心をみがき、観と見の二つの眼をとぎすませ、少しもくもりがなく、一切の迷いの雲が晴れわたった状態こそ、正しい空であるということができる。(p.244) ・能々鍛錬有るべし ・「朝鍛夕錬」…鍛とは千日の稽古であり、錬とは万日の稽古。 独行道より (二十一箇条の中で気になった項目) 一、身をあさく思、世をふかく思ふ。 一、我事において後悔をせず。 一、仏神は貴し、仏神をたのまず。 一、身を捨てても名利はすてず。 <きっかけ> 2017年5月 人間塾課題図書。”

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2020/12/24

剣豪宮本武蔵の本。 活躍したのは安土桃山時代。 剣術だけの本ではなく、人生をどう生きるかに繋がる本。実際に剣以外にもマルチに活躍している。 変化の早い現代においても、自分を高める考え方について学べる。 五輪は仏教用語で万物を表す地水火風空を示す。 地、ひとつを極めれば万物...

剣豪宮本武蔵の本。 活躍したのは安土桃山時代。 剣術だけの本ではなく、人生をどう生きるかに繋がる本。実際に剣以外にもマルチに活躍している。 変化の早い現代においても、自分を高める考え方について学べる。 五輪は仏教用語で万物を表す地水火風空を示す。 地、ひとつを極めれば万物を知ることが出来る。物事の本質は、横展開可能ということ。 水、地道な鍛錬が必要で、勝つべきは昨日の自分。いざというときに心を体を使いこなすために経験を積み重ねよ、ということ。 火、先手を取るという駆け引きの話。そのために有利な環境を父の手、そして相手を知る。その先に相手を崩して、それを捉えて勝利につなげる。 風、偏り・型に囚われずに目的を忘れてはない。瑣末な事に囚われずに勝つための基本を磨く事。これは8:2の法則にある、2割の有効な事が全体の8割を生んでおり、選択と集中を見失わない考え方に繋がるように思った。 空、心を磨き一点の曇りもない状態となる。 2025年の大阪万博にも「空」がテーマにある。 あるけど、ない空っぽの状態。 難しいけど万博のテーマの持続可能な社会は消費社会で見失った価値観から、生きるための目的を日本的に捉えていて面白い。 空、迷い、朝鍛夕練。 とらわれるな、深い。

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2018/12/30

【能々鍛錬すべし。能々吟味すべし】 思ってた内容と違って本当に剣術の実用書です。 1.この本を一言で表すと? ・剣の実用的ノウハウ本 2.よかった点を3〜5つ ・あらゆることにおいて直実を見分ける力を養うこと。目に見えないところを悟ること、(p87) →身体だけでなく心も鍛...

【能々鍛錬すべし。能々吟味すべし】 思ってた内容と違って本当に剣術の実用書です。 1.この本を一言で表すと? ・剣の実用的ノウハウ本 2.よかった点を3〜5つ ・あらゆることにおいて直実を見分ける力を養うこと。目に見えないところを悟ること、(p87) →身体だけでなく心も鍛錬しなければならないということ。心の鍛錬は自分に足りていないと感じている。 ・観の目をつよくし、見の目は弱くする(p101) →心を落ち着かせてじっくり向き合うことがないなぁと実感。 ・枕をおさえる(p167) →自分の人生、いろんなことが後手後手になっている。先を読む力が足りていないと感じているのでこの文が目に留まりました。 ・能々鍛錬すべし。能々吟味すべし。 →何度も出てくるフレーズ。やはり読んだだけ、聞いただけでは身につかず、実際に繰り返し練習実践が必要ということ。武蔵の思想がよく出ている個所ではないか。 2.参考にならなかった所(つっこみ所) ・万里一空の感覚がいまいちつかみにくかった ・恋愛を邪魔という考え方は、何か我慢した生き方ではないだろうか?   3.実践してみようとおもうこと ・道を行う9つの法則(p87)を手帳に書き写して行動指針とする 4.聞いてみたいこと ・武蔵が極めた「万里一空」とは?私たちが目指すべきものか? ・この本がみなさんの生き方にどう影響すると思いますか?

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