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白眼子(文庫版) の商品レビュー

4.1

12件のお客様レビュー

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2020/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

喉元に剃刀を突きつけられる作風が変わって来た 不幸も幸福もバランスがあるというのは 歳ごとに実感する。 でもバランスがよければ幸せという訳でもなく 人間とは歪で不可解で度し難い。 今までの作品なら夫が浮気してーとなるんだけど そんな事なくてもダイレクトに死別が襲ってくる のは作者の年齢だよね。 でも、尊敬する人に愛されるのは究極の幸せだよ 加代さん、だんだんアクが抜けてくるw

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2018/05/18

戦後のゴタゴタが描かれた、少し不思議なお話。 いつまでも手元に置いておきたくなる。 在り来たりのお話ではないからだろう。 人の幸・不幸は等しい、と言っているシロさんの言葉はぼおっと胸に突き刺さっている。 いつまでも心に残る・・・ ぼんやりというか

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2013/06/08

表題の「白眼子」は山岸凉子さんの短編の中で一番好きかもしれません。 読み終わった後、手に持つのが気味悪いような感じの話ではなく、なんども読み返して光子と白眼子姉弟の生活を丁寧に感じたくなります。 殺伐とした戦後の空気から始り、優しい空気が最後に流れていきます。

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2013/04/03

山岸凉子の作品は、後味まで気味悪いものもあるが、本作は奇譚ながらもとても爽やかな読後感だった。「本当は、災難を避けよう避けようとしてはいけない。災難は来るときには来る。それをどう受け止めるかが大事。必要以上に幸運を望めば、すみに追いやられた小さな災難は大きな形で戻ってくる」…至言...

山岸凉子の作品は、後味まで気味悪いものもあるが、本作は奇譚ながらもとても爽やかな読後感だった。「本当は、災難を避けよう避けようとしてはいけない。災難は来るときには来る。それをどう受け止めるかが大事。必要以上に幸運を望めば、すみに追いやられた小さな災難は大きな形で戻ってくる」…至言。

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2013/03/21

『日出処の天子』が好き過ぎて、勢い余って購入。 帯には「極上の幻視・怪異譚」とありましたが、看板に偽りなし。 超能力界のオラオラ系・厩戸とは対極に位置する白眼子の、静かで穏やかな生き様が沁みます。でもやっぱり異能故の悲しみと云うか淋しさと云うかは根底にしっかり流れていて、これが山...

『日出処の天子』が好き過ぎて、勢い余って購入。 帯には「極上の幻視・怪異譚」とありましたが、看板に偽りなし。 超能力界のオラオラ系・厩戸とは対極に位置する白眼子の、静かで穏やかな生き様が沁みます。でもやっぱり異能故の悲しみと云うか淋しさと云うかは根底にしっかり流れていて、これが山岸ワールドなのですねー。 表題作以外の2作が地味にめっちゃ好き。 「白眼子(はくがんし)」 舞台は昭和21年の小樽。戦災孤児の少女の数奇な運命。 貧しい時代だったからこそ、誰もが豊かさを求めていたからこそ、白眼子の言葉が突き刺さる……。人間万事塞翁が馬、禍福は糾える縄の如し。でも説教臭くならないのは、ミッちゃんのキャラのお陰でしょうか。 作者のご出身が北海道という事もあり、「寒さ」の描写が超リアル。 「鳥向楽(ちょうごうらく)」 美しくてよく解る、迦陵頻伽さんによる天上界講座。仏教大好き! 「天沼矛(あめのぬぼこ)」 櫻にまつわる3つの短編。切なかったり怖かったり悲しかったり、ああ、今年も桜の季節が近付いて参りました……。「第三話・薄櫻」にドキドキしちゃう。

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2013/02/12

昔読んだ山岸作品がまた読みたくなって、数ヶ月前からアマゾンで中古本を買い集めてますが、この作品は初読。 寡黙な白眼子のことばが胸に沁みます。 ブサイクなヒロイン=光子にさいごは深く共感し。 ヒロインと白眼子(姉弟)の交流というか絆に目頭が熱くなる。

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2011/11/20

この人の漫画がときたま無性に読みたくなる。 そのたびに買って、読んで、処分して。もったいないんだけど、本棚にずらっと並ぶのも怖い気がしちゃって。

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2010/11/05

両親と離れ離れになり、孤独を感じていた光子。 光子に温かいものを感じ、やさしい眼で彼女を見つめる白眼子。 2人の間に流れるやわらかな空気はわたしの心をぎゅっと締め付ける。

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2010/06/08

自分でも理由がはっきりしないが、読むと必ず号泣してしまうので、読む時・場所・場合を選ぶ。 べつに、「幸と不幸の量は皆等しく同じ量」というのに共感したわけではないと思う。そう思ってないし。 白眼子が病床で光子(道子)に、「今まで誰にもいわなかったがわたしには/おまえだけが見えていた...

自分でも理由がはっきりしないが、読むと必ず号泣してしまうので、読む時・場所・場合を選ぶ。 べつに、「幸と不幸の量は皆等しく同じ量」というのに共感したわけではないと思う。そう思ってないし。 白眼子が病床で光子(道子)に、「今まで誰にもいわなかったがわたしには/おまえだけが見えていたんだよ」と言うあたりで、涙が堰を切るので、やはりこの二人の交流に感動してるのか? そして実話としか思えない、登場人物たちのリアルな息づかい・・・ 何か分からないけど、読後、すがすがしい気持ちになるのだった。 じつはタイトルから、何か暗くて怖い話(負の連鎖みたいな)な気がして長らく敬遠してたのだが、バカでした・・・

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2009/10/04

大好きな山岸凉子の短編の中でも特に好き。 異能の白眼子の生涯について。 「災難を避けようとしてはいけない、どうそれに対処するかが大切だ」っていう部分がもう、すごい説得力。

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