花の名前(1) の商品レビュー
1巻感想 少女漫画の中では一番好きと言っても過言ではないくらい、大好きな作品。 両親を事故で失い、心を閉ざした美しい少女・蝶子と、彼女のことを引き取った、心に闇を抱える無口で偏屈な小説家・京。 美しい言葉選びや丁寧な場面など、漫画でありながら純文学を読んでいるようでした。 ...
1巻感想 少女漫画の中では一番好きと言っても過言ではないくらい、大好きな作品。 両親を事故で失い、心を閉ざした美しい少女・蝶子と、彼女のことを引き取った、心に闇を抱える無口で偏屈な小説家・京。 美しい言葉選びや丁寧な場面など、漫画でありながら純文学を読んでいるようでした。 花を育てることで自らの闇を抜けた蝶子と、未だ闇の中にいる京。しかし蝶子の存在によって、京も徐々に救われていく。 「孤独」や「闇」という重いテーマを抱えながらも、京の担当である秋山の明るさがいい緩和材となり、暗くなりすぎない。 蝶子が緊張したあまり、京を秋刀魚で叩く場面など、笑える部分もたくさんありました。 闇の中を漂うような雰囲気に、白い花がぼんやりと浮かび上がるような美しい作品。 2巻感想 大学二年生になった蝶子が「大正文士の会」というサークルに入り、新たな人物たちが増えました。 蝶子に恋心を抱く優しい青年、唐澤がとにかく可愛いです。秋山さんと明るい大正文士のメンバーたちが、重さを増していくこの作品の良い緩和剤になっていると思います。 伊織という女性の登場で垣間見える京の過去。自らの闇に沈んでいく京。いつになったら彼は闇から抜け出せるのか。蝶子は、京を闇から救うことは出来るのか。 重いままで終わりましたが、巻末のおまけ漫画で和みました。 3巻感想 京が抱える闇が深くて、底無し沼に沈んでいくような巻でした。 京を連れていった伊織。京がいなくなり壊れた蝶子。そんな蝶子に告白をする唐澤。京を叱咤する秋山。 京の過去、伊織の願い、秋山の決意、唐澤の優しさ、蝶子の強さ。 過去は消えることはないけれど、それを乗り越えた先に光がある。 伊織も秋山も闇から抜け出した瞬間が、とても綺麗でした。 4巻感想 闇の中にひっそりと咲く、蓮のように清浄で美しい作品でした。 京の弱さと、蝶子の強さのバランスがよく取れている。 花は枯れても、また咲くように凛とした再生のお話でもありました。 きっと蝶子と京には、これからも様々な困難があるでしょうが、乗り越えていくことが出来ると思います。そして願わくは、秋山と唐澤にも幸せが訪れますように。
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全4巻一気に読了しましたが、すばらしくよかった。 気もそぞろで読んでたのに、すぐに物語に引き込まれ 熟読してしまった。 いろいろと深かったなぁ。 作品自体が文学的で、つねにいつもどこか凛としている。 物語の中に流れる風が穏やかなのに突然の強風になったり、嵐になったりそんな時間の流...
全4巻一気に読了しましたが、すばらしくよかった。 気もそぞろで読んでたのに、すぐに物語に引き込まれ 熟読してしまった。 いろいろと深かったなぁ。 作品自体が文学的で、つねにいつもどこか凛としている。 物語の中に流れる風が穏やかなのに突然の強風になったり、嵐になったりそんな時間の流れをちゃんと見守り、支え、寄り添う人達が各々で理由を持ちながら集まり、いつの間にか全てが必要でなくてはならないものとなっていた。 物語の暗い部分にも、いつも光の糸がみえる、シリアスだけど救いようがないわけじゃない。 京さんや蝶子さんの抱える過去はとてつもない闇なんだろうけど、その傷が逆に人をひきつけてしまうんだよね。 セリフも所どころドキッとするような突き刺さるような言葉や深みを感じる部分もあって、とにかく面白かったです。
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隠れた名作です。もっと評価されても良い作品。 暗めのお話の中に微かな光が見え隠れする感じが好き。 どこか文学的でもあるのに、時々入れられるクスリと笑えるような場面が映えて素晴らしい作品になっていると思います。登場人物たちが何とも切なげに、不器用に生きているので何とか幸せになってほ...
隠れた名作です。もっと評価されても良い作品。 暗めのお話の中に微かな光が見え隠れする感じが好き。 どこか文学的でもあるのに、時々入れられるクスリと笑えるような場面が映えて素晴らしい作品になっていると思います。登場人物たちが何とも切なげに、不器用に生きているので何とか幸せになってほしいと願ってしまうようなお話です。
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何度も読み直してしまう作品。 斎藤先生の繊細な絵柄とストーリーがまさにぴったりだなって驚きます。(←失礼) 静かで穏やかな日常の中で感情が激しくうごめいている様子に、恐怖と美しさを同時に感じます。
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ときどき読み返す、一番大事な漫画です。 純文学のような話。 武者小路実篤の話の作り方に似ているなと感じました。 愛と絶望の話です。 全4巻ですが、 3巻で内容的には終わりなので、3巻まで読み返す事が多いです。 4巻はおまけの後日談。 この1巻でファンになって以来、斎藤先生の作...
ときどき読み返す、一番大事な漫画です。 純文学のような話。 武者小路実篤の話の作り方に似ているなと感じました。 愛と絶望の話です。 全4巻ですが、 3巻で内容的には終わりなので、3巻まで読み返す事が多いです。 4巻はおまけの後日談。 この1巻でファンになって以来、斎藤先生の作品は全部買ってます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
全4巻 最初は1話完結っぽい話が連なっている感じ。 主人公の女の子が可愛くて、好感が持てるけど、 話に入って行きにくい。 途中から、過去のどろどろした、精神的な部分に入っていって イマイチ、のめり込めなかった。 合う人には合うのかも。 両思いなのに、それが簡単には上手くいかない そんなところがせつないです。
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蝶子ちゃんが、可愛すぎるっ!! 京さんも、不器用だけど本当はやさしくて、ちょっと意地悪なところがツボ。
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壊れそうな恋愛なんだけど美しい恋愛が描かれてて感動しました なかなか少女漫画では見ない描写もあって気に入っています
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どこかやっぱり暗いけど、だからこそ蝶子ちゃんが持つ光がとてもきれいに見えた 本好きさんに読んで欲しいなとも でもこれは少女マンガ そして私は作者のギャグセンスがとっても好き 場面場面で見ると笑えるとこもいっぱいあるから好きなんだよなーほんとに
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おススメされたので買ってみましたー。 あらすじ読んだだけで突き刺さったので、読めるのを楽しみにしていたのですが、期待通りの作品でした。 小説家×女子高生なんて俺得過ぎです(まがお) 最初は読み切りだったのか第一話がいきなりクライマックスで少々戸惑いましたが、それ以降のお話がそ...
おススメされたので買ってみましたー。 あらすじ読んだだけで突き刺さったので、読めるのを楽しみにしていたのですが、期待通りの作品でした。 小説家×女子高生なんて俺得過ぎです(まがお) 最初は読み切りだったのか第一話がいきなりクライマックスで少々戸惑いましたが、それ以降のお話がその補完的な内容だったので良かったです。でも、出来たら蝶子と京が一緒に暮らし始めてから心を通わせ合うまでをじっくり描いて欲しかったかなーとも思いましたが……。やっぱりそこは難しかったのかな―。 セーラー服姿の蝶子がもうちょっと見たかった!(そこか) それにしても京の過去が気になりますね……。 一体何があったんだ……。
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