大阪ハムレット(1) の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
オンナノコになりたいオトコノコ。 不妊治療にひとり悩む女性。 歳をごまかして、恋愛をするオトコノコ。 みんな、一生懸命。 『少年アシベ』、『COMAGOMA』と愛読。 ただ、この『大阪ハムレット』は私の読んだ2作品と違って4コマ形式ではなく、雰囲気もちょっと違う。 『ぼのぼの』を描いているいがらしみきをさんの『Sink』を読んだ時のように、形式が変わったことによるギャップに”酔う”かも!と不安で、雑誌などで紹介されてどんどん注目されている中、手をつけられずにいた。 (*『Sink』はギャップだけでなく、作品自体が強烈。ネットで公開されている時に全部閲覧していたのですが、毎回ゾォッとしながら読んでいました。非常に怖い!!!) 確かに、『大阪~』には『アシベ』の時のようにキュートで愛らしい、というポイントはないかもしれません。 でも、読み終わった時に、口元が緩んでしまうようなお話。 そして、涙腺も緩んでしまう。 そんでもって、時々笑ってしまう。 ”笑い”は『アシベ』とやはり似たようなところがあるかも。 アシベのはつらつ!とにかく明るいところがスキ!というひとにはもしかしたら受け入れにくい作品かもしれませんが、私はOKでした。 けっこう奥深い、確かに良い、この本。
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2018.3.31市立図書館 どこかでおすすめされていたのをみて予約を入れた(そのきっかけがもはやおもいだせない…)。登場人物がそこはかとなくつながった連作短編風。再婚、女の子になりたい男の子、年の差恋愛などの当事者や家族の複雑な心中…ちょっと重くなりそな家族のテーマを淡々と描い...
2018.3.31市立図書館 どこかでおすすめされていたのをみて予約を入れた(そのきっかけがもはやおもいだせない…)。登場人物がそこはかとなくつながった連作短編風。再婚、女の子になりたい男の子、年の差恋愛などの当事者や家族の複雑な心中…ちょっと重くなりそな家族のテーマを淡々と描いている。読みながら、「少年アシベ」の人だなぁ…と気がつく。 大阪ハムレット/乙女の祈り/名前/恋愛(前・後)/おんなの島
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「大阪のおっちゃんと友達になりたくなる」 「お笑い好き」「ノリ重視」「賑やか」「せっかち」。生まれも育ちも関東の私が、個人的に抱いていた「大阪人」のイメージはこんなところでした。このマンガは、そこに「世話好き」そして「あたたかい」の2語を加えてくれた作品。親との関係、近しい人と...
「大阪のおっちゃんと友達になりたくなる」 「お笑い好き」「ノリ重視」「賑やか」「せっかち」。生まれも育ちも関東の私が、個人的に抱いていた「大阪人」のイメージはこんなところでした。このマンガは、そこに「世話好き」そして「あたたかい」の2語を加えてくれた作品。親との関係、近しい人との別れ、恋愛、自分の未来…。大阪という街で様々なことに思い悩む、ごく普通の(あるいは、普通よりも少し不運な)人々を、独特のパキッとした描線と抑制の利いたテンションで描き出した本作には、『少年アシベ』で有名な作者の鋭くも慈愛に満ちた人間観察眼が光ります。おじいちゃんが孫の境遇を想って泣きながら言う、「子供は毎日、幸せにしたらなアカンのに」という台詞が胸に迫る!(鈴木史恵)
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全4巻*濃い大阪弁に彩られた人情もの、といえばいいのかな。人間の優しさを信じている感じがとても伝わってきて、何度でも読みたくなる。バレエをがんばるエリカちゃんが好きだな~
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優しい関西弁マンガ。 市井の人の優しさが嫌味なくサラリと描かれているところが好感度高いです。 業田義家の人情物にちょっと雰囲気が似てるかな。
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絵柄はギャグ漫画だけど、内容はちょっぴりホロっとさせるとこもあるヒューマンドラマ。 こてこての関西弁がまたいいんですよね。
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いろんな意味でこれはこころが震えてしゃーないわ。なんて切ない。 大阪ハムレット 乙女の祈り、おんなの島ー性同一性障害 名前ー不妊治療 恋愛ーあまりにいじらしい
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登場人物がそれぞれにみなコンプレックスを抱えながら、生きて、支えられて、生きてゆく。 森下先生の描く情景に、関西弁が優しく人情を吹き込む。 "そん時は、そん時や。" 森下先生のことばの力は強い。 痛みを知る人にそっと手を伸べるように。 収録されているどの...
登場人物がそれぞれにみなコンプレックスを抱えながら、生きて、支えられて、生きてゆく。 森下先生の描く情景に、関西弁が優しく人情を吹き込む。 "そん時は、そん時や。" 森下先生のことばの力は強い。 痛みを知る人にそっと手を伸べるように。 収録されているどの作品もとても素晴らしいです。
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森下裕美といえば「少年アシベ」で、少年アシベといえばゴマフアザラシのゴマちゃんで、森下裕美はゴマちゃんの漫画家として認識されることが多い。 でもそれは森下裕美の魅力を表していないし、かえって魅力を覆い隠してしまっている。森下裕美の魅力は、市井の人々の生活、日常の悲喜劇を活写するこ...
森下裕美といえば「少年アシベ」で、少年アシベといえばゴマフアザラシのゴマちゃんで、森下裕美はゴマちゃんの漫画家として認識されることが多い。 でもそれは森下裕美の魅力を表していないし、かえって魅力を覆い隠してしまっている。森下裕美の魅力は、市井の人々の生活、日常の悲喜劇を活写することにこそある。嬉しいことも楽しいことも辛いことも醜いこともすべてを引き受けるからこそ、少し意地の悪そうな四頭身のキャラたちがリアリティをもって描かれる。 市井の人々の描くという点、美醜ひっくるめた引き受け方という点において、森下裕美の立ち位置は業田良家に近いかもしれない。最近の業田良家が市井の人々をとりまく社会の制度やシステムに関心を移しているのに対して、森下裕美はどこまでも市井の人々に寄り添い続ける。 そうした意味で、この「大阪ハムレット」は森下裕美の魅力が存分に発揮された代表作だと思う。一話一話読むごとにほんと泣きそうになる。
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おもしろい! 映画の『大阪ハムレット』は既に見てたんやけど、原作は短編集なのですね。 そして作者が『少年アシベ』と同じ人やったとは。 『少年アシベ』もとても好きなので、この作者のものは好きなんやなと発見しました。 それにしても登場人物が魅力的。 人情味溢れるというか一筋縄ではい...
おもしろい! 映画の『大阪ハムレット』は既に見てたんやけど、原作は短編集なのですね。 そして作者が『少年アシベ』と同じ人やったとは。 『少年アシベ』もとても好きなので、この作者のものは好きなんやなと発見しました。 それにしても登場人物が魅力的。 人情味溢れるというか一筋縄ではいかん人間臭さ。 特に表題作に出て来るオッチャンがなんとも愛しい。 映画の岸部一徳も良かったけど岸部一徳ということでちょっと怪しさが付加されていて、原作のいじらしさはちょっと抜けていました。 原作のオッチャンのが好き。 ヤンキーハムレットは映画のが勢いあって良かったですが。 もろもろ、私は映画よりもこちらの方が断然好きです!
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