サイボーグ009(秋田文庫版)(16) の商品レビュー
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ネタバレ ネオ・ブラックゴースト死闘編とでもいうべき連作。1995年刊行、初出年不明。科学者・技術者が、科学発展の合わせ鏡のような害毒に気づいた場合、良心の呵責に苛まれるだろう。ギルモアにとって、自ら生み出した00№は誇りでもあり、悔恨の情を生み出す元でもある。この複雑な心情を、別の科学者、あるいは親とギルモアとを対比しつつ、読者に提示するのが本巻。しかも、その中に、公害都市東京、石油がなくなったらというifなどの社会風刺を忍び込ませて物語を紡ぐのは流石。さらに、見え過ぎ、聞こえ過ぎというフランソワーズの苦悩。 彼女の苦悩と、心を読みとける少年の苦悩とを絡ませ、苦い恋物語に昇華した「眼と耳編」、ジェロニモの、失われた自然(生態系)への哀惜をうたう「血の精霊編」も素晴らしい。
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