ドラえもん エスプリ篇(文庫版) の商品レビュー
ドラえもんがひみつ道具を使うといい結果になるのにのび太が使うと何故か失敗、、、 いいひみつ道具なのに少しでも使い方を間違えるととんでもないことになる。そういうのを教えてくれる本です。笑えるお話だけどちょっとドキッとするお話が21編書いてあります。
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誰しも幼いころにアニメや漫画で触れたことがある『ドラえもん』。 本作では”エスプリ編”とあるように、まさに「すなわち批評精神に富んだ軽妙洒脱で辛辣な言葉を当意即妙に述べる」作品集となっています。 あからさまに説教くさいところがあるわけではありませんが、それぞれのエピソードにしっかりと教訓がこめられていますし、特に「ポータブル国会」「どくさいスイッチ」などはルールに基づいた社会生活を送ることの意義を考えさせてくれますし、「階級ワッペン」については太平洋戦争への痛烈な風刺が込められていて、単純に笑い飛ばすことができない読後感でもあります。 幼いころ(あるいは大人になってからでも)こういった作品が身近にあり、自然に「どう生きるべきか」を考えることができるということのありがたさを改めて感じます。 『ドラえもん』という作品のもつ「力」を痛感する作品集でした。 巻末の解説にも納得できる部分が多く、参考になりました。
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ドラえもんのもつ道具の中でも、お金や生活などに大きく揺さぶりを与えるものが集められている。 特に個人の願望をその場で実現させ、解消させるものが多い。とりわけそれはお金だったり、欲しいものを手に入れることで会ったり。即物的なものが多い。 この登場人物たちの間で起こっていることだから...
ドラえもんのもつ道具の中でも、お金や生活などに大きく揺さぶりを与えるものが集められている。 特に個人の願望をその場で実現させ、解消させるものが多い。とりわけそれはお金だったり、欲しいものを手に入れることで会ったり。即物的なものが多い。 この登場人物たちの間で起こっていることだから、ある種の笑いで済んでいるが、これが実際起こるとなると、一体どうなるのか、不安がよぎるところがエスプリなのだと思う。 今回の道具は、即物的な欲望の解消が中心で、ある意味、そのものが手に入ったり、欲が満たされればそれでいいといった状況が中心である。いやな事があれば、それを禁止すればいいし、相手に罰を与えてそのことをとめてしまえばいい。 だが、果たして、そうし続けることが人間にはできるのだろうか。欲しいものがその場ですぐ手に入り、どんな人間も自分の意のまま、そんなことが果たしてありうるのだろうか。どんな人間も、欲しいと願うその心だけは手に入れることができない。どんなに意図して何かを望もうと、それが欲しいというその気持ちにつながりうる理由などない。どういうわけか欲しいと思ってしまうのだ。また、一見すればどんな人間も思いのままに動かせるのだとすれば、どうしてその人間は今こちら側にいるのか。どんな人間も、自分を離れて考えることはできない。 考えれば考えるほど、今回の道具のもつものは面白い。このあたりは喪黒福造と裏表をなしている。ドラえもんの場合はその登場人物たちの個性の力が、人間のそういう不可能性をさりげなく笑いで示してくれる。おそらく喪黒福造ならもっと直接的に、そんな状態は不可能であるということを笑いながら示したと思う。
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どくさいスイッチ、怖い。最後のページのドラえもんの一言で、安心してふっと肩の力が抜けた。いつもドラえもんは大切なことをそっと教えてくれる。
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僕が初めて買った漫画はてんとう虫コミックスの『ドラえもん』18巻と31巻と34巻でした。以後、漫画、アニメ、映画からいかに影響を受けまた学んだものか…。勇気や友情をはじめ、人生に大切なものはほとんどすべて『ドラえもん』から学んだと言って過言ではありません。 しずかちゃんのお父...
僕が初めて買った漫画はてんとう虫コミックスの『ドラえもん』18巻と31巻と34巻でした。以後、漫画、アニメ、映画からいかに影響を受けまた学んだものか…。勇気や友情をはじめ、人生に大切なものはほとんどすべて『ドラえもん』から学んだと言って過言ではありません。 しずかちゃんのお父さんが語る「人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことができる人間〜」は、確かに僕の理想の人間像を形成しています。全45巻(そしてプラス)に永遠の名作とそのもとが溢れていますね。
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ドラえもんって、読んでるとホノボノするわけもなく、けっこう疲れるかもしれん。のび太のこのダルさ小学生じゃないし、のび太とドラえもんのお互いの地味ーな突っ込み(「よくその指でダイヤルまわせるよな」とか)など笑える。
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