吉祥天女(文庫版)(2) の商品レビュー
女って恐いわ。。て思わせる作品。 最後の方になって今まであんまり活躍してなかった人物が活躍するような。美味しいところを持ってかれたような。
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「天女と結ばれた男は幸せだったと思いますか」 不思議な漫画だった…世の中の女性は時に男に辱められたり政略結婚に利用されたり、時に女であることが理由で辛い思いをしてきた。 それらを背負って生き、それら全てに報復しようとする17歳の美女は、誰にも見つからない方法で人も殺す。 女の潜...
「天女と結ばれた男は幸せだったと思いますか」 不思議な漫画だった…世の中の女性は時に男に辱められたり政略結婚に利用されたり、時に女であることが理由で辛い思いをしてきた。 それらを背負って生き、それら全てに報復しようとする17歳の美女は、誰にも見つからない方法で人も殺す。 女の潜在的な恐ろしさを見た気がする。密かで賢くて、薄暗くて血の匂いがする…男は明朗で単純で、その対比も鮮やかだった。 それなのにあまり怖い気がしなかったのは私が女だからか。 ラストでは、「天女」と結ばれた男は幸せだったとされた。女の能力は本来「人々に幸せをもたらす」ものだと。 そうであって欲しい。
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やっぱりわたしは吉田秋生の描く世界が大好きだ。 けれど、このマンガに出てくる少女たちを同じ女として 魅力も感じなければ、誰一人好きになれない。 否、嫌悪感すら覚える。 そして、それはこの中で繰り返される「女性のアイデンティティ」の問題と ひどく矛盾しているようでそんな自分に戸惑...
やっぱりわたしは吉田秋生の描く世界が大好きだ。 けれど、このマンガに出てくる少女たちを同じ女として 魅力も感じなければ、誰一人好きになれない。 否、嫌悪感すら覚える。 そして、それはこの中で繰り返される「女性のアイデンティティ」の問題と ひどく矛盾しているようでそんな自分に戸惑ってしまう。 文句なしにおもしろい。が、何故か非常に忌々しい。
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続けて第二巻。裏切りと復讐の息詰まる話の展開が軸になっているため、連載時には、かなり長編だったという印象ですが、文庫本にしてみれば全2巻で納まっていました。 くわせものは徹底して頭が周り、とても高校生には思えません。 反面、裏表の違いがないような、無邪気なクラスメイトには、小夜...
続けて第二巻。裏切りと復讐の息詰まる話の展開が軸になっているため、連載時には、かなり長編だったという印象ですが、文庫本にしてみれば全2巻で納まっていました。 くわせものは徹底して頭が周り、とても高校生には思えません。 反面、裏表の違いがないような、無邪気なクラスメイトには、小夜子は憧れを持って仲良く接しています。(この点も、『六番目の小夜子』と共通します) 人並みはずれて美しい容姿を持ったために、男性を引き付けずにはおけず、常に狙われる存在である彼女。 護身の術として、やはり自分の「女」を武器にするしかないというのは、残酷な宿命としか言いようがありません。 美しすぎるって、大変なんだなあとしみじみ思いました。 小夜子はその後、幸せになれたのか、気になります。 登場人物はみんなキャラクターが立っていて生き生きとしており、今読み返しても新鮮です。 ただ、男性の主人公役、涼が「ヒロくん(沖田広之)に似てる」と形容されていて、(うわっ、時代だ~)と驚きました。 涼は屈折していながらもピュアで優しく、とてもすてきなキャラクターでした。 とにかく血なまぐさくて、十代の私には何かと刺激的すぎましたが、今読み返してみると、よく出来上がった、色褪せない名作だと思いました。 かつて読んだことのある人は、再読してみると、怖さの中に切なさ、哀しさも感じられて、どおんとくることでしょう。
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高校の友人に借りて。 (吉田秋生を知ったのは、彼女の貸してくれたBANANA FISHから。) 「怖い話だけど、我々女の子にとっては怖くない。」 と言って貸されましたが。 どうだろ。 真剣になると、色々とわからないことが多い。 もちろん、まず目につくのは 「まるで男を憎ん...
高校の友人に借りて。 (吉田秋生を知ったのは、彼女の貸してくれたBANANA FISHから。) 「怖い話だけど、我々女の子にとっては怖くない。」 と言って貸されましたが。 どうだろ。 真剣になると、色々とわからないことが多い。 もちろん、まず目につくのは 「まるで男を憎んでるみたいだな・・・男全部を・・・」 「そうね・・・しいていえば・・・わたし以前強姦されそうになったことあるの」 とか。そういうあたりの、小夜子という女性性の強烈さなのだけれど。 「おまえや大沢を見てるとオレはつくづく女に生まれなくてよかったと思うね」 「本来”こうあるべきだ”と思い込んでる相手から突然反撃されると そんなに腹のたつもんかね?」 とか。 * 脇役的に出てくる女の子は、子供の頃に痴漢にあったことをきっかけに、男性恐怖症の気がある。という設定。 それで、小夜子に憧れるわけなのですが。 どうなんでしょうね。 痴漢にあったことはあるから、男の人のそういう部分を嫌悪するし、汚いとも思うけど。 目の前にいる友人(男)を観るときに、常にそういう意味での「男」と見做しているわけでもないから。 って考えたときに疑問なのは、はたして小夜子は涼を好いていたのか? * 男性恐怖症の彼女が、兄と父とは振るうに接せられるように、 生物学的に異性である相手を、異性として意識せずに接することは可能なわけです。 血族は極端な例だけれど。 小夜子は、(設定上6歳)子供の頃から、異性には異性としてしか見做されなかった。 現実的には、それに反発して性的な匂いの一切を消し去ろうとする選択もあり得るはずだけれど、 この作品においては、逆に自身の女性性を武器にして、「女の業の塊」みたいなキャラクターとして小夜子は登場する。 それって、相当苦しいことだと思うのですが。 環境が変わっても、相手が変わっても、必ず、そういうモノとしてのあり方しか許されないって。 逆に、そういう固定されたキャラクターとしての小夜子が強すぎるから、 脇役的に現れる他の女の子たちの曖昧さが何とも・・・ 涼の恋人(の、不良というかすけばん←死語だろう・・・)の、 散々嫉妬しておいて、「小夜子のこと好きなんでしょ」「すなおになりなよ」 とか言ってしまうところとか。(この台詞のとこは、男女間のやりとりではなくて、結構いい場面だと思った。) でも、そっちのほうが、本当はリアルだとも思う。
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男共がみんな死ぬ意図が分からないけども。ラストが・・・ね。小夜子が好き。ただ、もう少し絵のうまい人が書き直してくれないかな…。時々小夜子が臨死‼江古田ちゃんにしか見えないし、美人にも見えない。話は面白い。
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自分をこの世に生み出した者への徹底した恨み。女の業を抱き続ける女性とその女性を愛した男性の物語なんですけど、設定は高校生なんですよね。スゴいし怖い話。吉田秋生のデッサン力のある絵が好きなんです。昔から。
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これ、お昼の時間帯にドラマ化できるって。。つか、もう既にされてたりして。。表紙もさることながら、中身もおどろおどろしい。どうにもならない濁流に飲み込まれた登場人物たち。購えない。どんなに抵抗しても。ストーリーの中の由似子の立ち位置が小夜子との対比で絶妙。(06/1/31)
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「女であるということが時どきどれほどの屈辱をもたらすか…あなたたち男にはわからないでしょう」(204p) 悲しい話、だけど最後でふんわりと、持ち上がるような。そんな終わり方。凄くフェミニズムとかそんな考えと結びつきそうなお話。女、という生物について考えさせられる…
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一番好きな漫画作品。美少女が自分の手を汚さずに男を殺していく話なのだが、その理由がとても切ない。「女であることが時にどれほどの屈辱を与えるか、あなたたち男は分からないでしょうね」という台詞が漫画を読まずに書ける程、覚えてしまうほどショックを受けた。むしろトラウマ。
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